さて今夜はイベント・デー。さしものトランプラリーもここにきて一巡感が漂っているが、本日は報じられているように、トランプ次期大統領による当選後初の記者会見が予定されている。このところ米国内外の自動車メーカーの工場移転問題に絡んで、プレッシャーを掛けているが、正式な(?)会見ではどのような方針が表明されるのか。通商政策や為替相場について、中国に言及するのか否か。また昨今のドル高について牽制的な発言はないにしても、為替政策への言及はあるのか否か。
就任演説ではないにもかかわらず、市場は待機状態にある。一部には勝利宣言スピーチのように、常識的で穏当な内容となることで、それを好感するかたちのラリー復活を期待する向きも多いようだ。にもかかわらず、記者会見の開始時間は公表されておらず、米系メディアによると午前11時(日本時間12日午前1時)とされている。
なお閣僚指名人事の上院での承認にともなったヒアリングが開始されており、本日はティラーソン国務長官候補が登場予定。エクソン・モービルのCEO(最高経営責任者)で、議会内部ではロシアン・コネクションの強さを問題視する声もあり、こちらも注目度が高い。
人事確定には、改めて上院外交委員会で承認された後に、本会議に掛けられ過半数の賛成を得る必要がある。よもや蹴られることはあるまい、というのが市場の大勢的な見方でおそらくそうなのだろうが、共和党右派にはロシア嫌いも多いので外交委員会は通過しても、本会議では波乱は絶対ないとは言えないだけに見ものだ。
さて、記者会見だが、市場のボラティリティは上がりそうだ。嵐の前の静けさか。。