ペンス副大統領の24日の演説は、米国株が一時的に下がったとされるが、市場の反応を見る限り足元の米中協議の障害になるという受け止め方はされなかったといえる。人権問題を前面に出し中国を批判し香港問題に切り込むと同時に台湾に言及したのは、内政干渉だとする中国側の強い反発を想定してのもの。中国が挑発的で攻撃的になっていると指摘したのは、中国側の覇権争いを意識した動きをけん制したものだろう。軍事面で南シナ海での中国軍の動きは、確かに挑発的で攻撃的という表現になると思われる。もっとも中国軍は、中国共産党の軍隊ゆえに中国政府の指揮下にあってなお独自の動きもありそうで、対応はむずかしそうだ。
演説には、中国にプレッシャーをかける側面と来年の大統領選を睨み国内向けのアピールという両面がある。でいて、足元で詰めを急いでいる米中の「第1段階合意」の阻害要因とならないようにとの配慮があったとされる。実際に本日25日は合意文書作成に向け中国側と閣僚級(ムニューシン財務長官)の電話協議が予定されているとされ、現時点でペンス発言を受けて中断という話はない。実際に中国共産党系の環球時報(グローバル・タイムズ)は、ペンス副大統領は過去の批判の多くを繰り返したものの、「両国のデカップリング(分断)を望んでいないと強調した」と報じられている。たしかに「中国の発展を抑え込むつもりはなく、建設的な関係を求めている」と述べている。
ペンス発言を受けてのものではないが、前日には中国外務省の楽玉成次官が国内の学術フォーラムで講演し、「米国に挑戦したい、もしくは米国に取って代わりたいと中国が思ったことはなく、覇権争いに興味はない」と発言したと伝えられている。中国が世界における米国の「覇権主義的な」地位を担うとの憶測があるが、「これは事実に合致していない」としたと。おそらくペンス演説の内容を想定し発言したものと思われる。これを中国側の譲歩の表れとみる指摘もあるが、外交上の駆け引きと思う。
いずれにしても現時点では軍事力に大きな開きがあり、経済力も数字の上では中国は米国に迫っているものの、金融インフラなど総合力では大きな差があることから、敵ではない。しかし、IT化などで進歩は加速するのがいまの流れゆえに叩いておこうということか。
話は変わって24日の市場で目を引いたのは、NY連銀が短期金融市場への資金供給の上限を前日までの750憶ドルから一気に1200憶ドルに引き上げたこと。日本円で約13兆円になるが、そこまでドルを調達しにくい状況が続いているということ。年末期末にまだ遠い時期にこの状況は、どこかで資金繰りに詰まっているところでもあるのか・・・と思ってしまう不気味さ。金が動き始めている。
演説には、中国にプレッシャーをかける側面と来年の大統領選を睨み国内向けのアピールという両面がある。でいて、足元で詰めを急いでいる米中の「第1段階合意」の阻害要因とならないようにとの配慮があったとされる。実際に本日25日は合意文書作成に向け中国側と閣僚級(ムニューシン財務長官)の電話協議が予定されているとされ、現時点でペンス発言を受けて中断という話はない。実際に中国共産党系の環球時報(グローバル・タイムズ)は、ペンス副大統領は過去の批判の多くを繰り返したものの、「両国のデカップリング(分断)を望んでいないと強調した」と報じられている。たしかに「中国の発展を抑え込むつもりはなく、建設的な関係を求めている」と述べている。
ペンス発言を受けてのものではないが、前日には中国外務省の楽玉成次官が国内の学術フォーラムで講演し、「米国に挑戦したい、もしくは米国に取って代わりたいと中国が思ったことはなく、覇権争いに興味はない」と発言したと伝えられている。中国が世界における米国の「覇権主義的な」地位を担うとの憶測があるが、「これは事実に合致していない」としたと。おそらくペンス演説の内容を想定し発言したものと思われる。これを中国側の譲歩の表れとみる指摘もあるが、外交上の駆け引きと思う。
いずれにしても現時点では軍事力に大きな開きがあり、経済力も数字の上では中国は米国に迫っているものの、金融インフラなど総合力では大きな差があることから、敵ではない。しかし、IT化などで進歩は加速するのがいまの流れゆえに叩いておこうということか。
話は変わって24日の市場で目を引いたのは、NY連銀が短期金融市場への資金供給の上限を前日までの750憶ドルから一気に1200憶ドルに引き上げたこと。日本円で約13兆円になるが、そこまでドルを調達しにくい状況が続いているということ。年末期末にまだ遠い時期にこの状況は、どこかで資金繰りに詰まっているところでもあるのか・・・と思ってしまう不気味さ。金が動き始めている。