亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

ポールソン米財務長官、日中韓訪問(試される手腕)

2007年03月04日 18時28分11秒 | 金融市場の話題
週明けの明日5日の日本訪問を皮切りにポールソン財務長官が8日までの予定で韓国、中国と回るとのこと。とりわけ中国には民主党主導の米国議会に配慮してプレッシャーを掛けるのだと報道は指摘している。先週の株安連鎖の直後のバーナンキFRB議長の発言は、相場を落ち着かせるにあたり相応の効果があったが、同長官への期待も強い。じつは今回の訪問が事前に予定されていたものなのか否かは現段階で当方で確認できていない。タイミングとしては、結局今回の一連の国際金融の波乱連鎖を受けたものということになる。そうなると中国へのプレッシャーというよりも、混乱の更なる拡大を止めるための対応策の確認というものだろう。ブッシュ政権発足以来、ポール・オニール、ジョン・スノウ両長官につづく3人目だが、これまでとかく国防総省の影に隠れ存在感の薄かった財務省だったが同長官就任以来イメージは変わっている(出身母体のゴールドマン・サックスの超好決算も話題になったばかり)。明日は福井日銀総裁との会談予定という。福井総裁が一時、野に下ったとき(富士通総研理事長時代)にゴールドマンにいた同長官との親交が始まったと何かで読んだことがある。先ごろのドイツでのG7に際して欧州サイドからに円安を問題視する発言が続き、G7でも議題に上りそうになったが、ポールソン長官は「日本円は自由な市場で取引が行われている(したがって人民元とは違う)」と(日本側からすると)サポートしてくれたような形だった。しかし、これはウラを返せば、急激な円高になっても介入はできないということを意味する。それを見越して投機筋が大量の円ショート玉をひっくり返すような動きはないのだろうかね?これまで安心しきって円を売る(ドルを買う)人が多かったので、気になるね。でも今そんな投機的攻撃を仕掛けられるような元気なところがあるんだろうか?と疑問ではある。その行動自体が自らに火の粉が降りかかるということも考えられるしね。グローバル化とは一蓮托生をも意味するわけ。今週もいろいろ目が離せない。

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1 コメント

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一蓮托生ですか、、 (yuga)
2007-03-05 04:01:07
これまた怖い話のようで、、オセロ現象の今後の進路やみとうしでも話し合うのですかね、それで日本が不景気突入?このまま不景気はまずいでしょう、、どっちにしてもアメリカも日本も借金大国、不景気には慣れてますけど(笑)少ない財産をこれからも守って行けるように良いアドバイスを発信して下さいよ、、いつも感謝しながら先生のブログ見てるんですからね(プレッシャー注入、笑)早く現物買える身分になりた~い、、、今日この頃でした、、
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