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亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

日本円の漂流を防いでいるアンカー(錨)

2018年06月27日 23時07分27秒 | 金融市場の話題
本日は14時50分から都内丸の内にて研修会の講師。折に触れ以前から日銀の資産の膨張についてセミナーにて語ってきたので、本日の日経朝刊の1面にあった「企業の4割、日銀が大株主」の記事には、さもありなん!・・・と。昨日も日銀は702億円の株式ETFを買っていた。先週22日も703億円購入。もっとも日銀の「毎旬報告」をチェックしているので、ETFが20兆円に迫っているのは知ってたが、サッポロ・ホールディングスなど一部の企業では既に筆頭株主になっているのは知らなかった。四季報で確認すると確かに上位に信託口が名を連ねている。悩ましいのは、別に日銀がサッポロをいいというか、有望と見て買っていないということ。単にインデックスに採用されているので、結果的に筆頭株主になってしまった・・・ということ。

問題は、この先、どうするんだ!?ということ。いずれ出口の方法論やタイミングを示さざるをえないが、国債の場合はFRBのように償還分を乗り換えないで徐々に減らすというのがあるが、株式は個別銘柄への影響が大きいと思われる。これも結局、時間をかけて、ということか。ほんとに、足元でもバンバン株式ETFを買っているのだが、どう落とし前をつけるのかが見えない。

セミナーでは、日銀が赤字決算となる日が早晩やってくると話しているのだが、その時のマーケットの反応は、起きてみなければワカラナイ、というのが日銀審議委員の中でもそうしたことを言う人がいて、その通りと思う。潤沢な海外資産がなかりせば、円は暴落しているはず。対外純資産360兆円超もの存在が日本円のアンカーとなり、漂流を防いでいる。漂流を防ぐばかりでなく、安全資産とされている。錨が外れれば、国内金価格は急騰となりそうだ。しかし、まだまだ先の話。





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