週末に中国人民銀行が金準備を7月に19トン増やしていたことを取り上げた。IMFの合成通貨「SDR」の構成通貨入りを狙う中国の思惑と金との関係は、比較的わかりやすい。人民元への信認の上昇を狙ったものとすると、たしかに言えそうだ。しかし、金融緩和策や為替の安値誘導となると、景気刺激策が主目的なのか、SDR問題がメインなのかはにわかには判然としない。
しかし、ここまでの経緯からは、(おそらく)想定 . . . 本文を読む
為替市場が人民元騒動で揺れる中で、金市場の方も中国関係で地味にさざ波が立っている。
中国人民銀行が2009年以降過去6年間に604トン金の持ち分を増やしてきました・・・と突如発表したのが7月17日の金曜日だった。この間の中国の圧倒的金輸入から慮(おもんぱか)って3000トン前後はあろうよ・・・と勘を付けていた市場では、何さ!?・・・と拍子抜けモード。ただし、国有4大商銀が手持ちにしている金現物 . . . 本文を読む
本日日本時間の午前10時15分。発表された人民元の中心レートは前日1.1%元安方向の1ドル=6.401元となった。やや縮小したものの、水準訂正への意志の強さを印象付けた。12日は、終盤の取引でドル売り元買いの動きが強まり、相場が戻し基調が高まったのは、「介入」があったとされる。そうであれば、これを市場に混乱を起こさぬようにとの配慮との指摘があるが、連日にわたる元安誘導のピッチの速さは十分にサプラ . . . 本文を読む
FRBの意向をくむ形で9月利上げ説が高まる中で、週初からフィッシャー(FRB副議長)発言で、インフレ率の低さが再び話題に。ただし、(インタビューゆえに質疑応答形式の)発言内容を前後の文脈から把握するに、利上げ着手時の波乱回避のためのバランスをとる目的もあったのかとも・・・・。
・・・で今週は米小売売上高に注目と昨日書こうと思っていたら、突然の中国の為替政策の変更。ドタバタしていて更新できず。 . . . 本文を読む
週末の雇用統計は予想線上の結果で、その意味で波乱はなく金融市場の反応も織り込み済みというもの。もっとも株式市場は、やはりドル高による企業業績の圧迫なども織り込み始め下げが止まらない。NYダウ始めテクニカルなども悪化しており厳しい展開か。反応は金市場も同じで、目先の材料通過で買戻し(ショート・カバー)が起き反転となった。
週末にCFTC(米商品取引委員会)から発表された、ファンドのポジションはシ . . . 本文を読む
さてさて7月の米雇用統計。非農業部門の雇用者数は21万5000人増となった。予想は22万3000人だったので、若干下回ったというか誤差の範囲で問題なし。失業率は5.3%で前月と変わらずとなった。昔は気にする人さえいなかった、時間当たり賃金は0.05ドル上昇。率にして0.2%の上昇。前年比では2.1%上がった。FOMC前にあと一回8月の雇用統計の発表があるが、昨夜の結果はおおむねFOMCメンバーを . . . 本文を読む
昨日取り上げたWSJの報じたアトランタ連銀のロックハート総裁のインタビュー記事。同総裁が利上げ慎重派つまりハト派と目されており、したがってそうした位置付けの高官が現状を維持するだけでも9月は利上げするべきというニュアンスの発言を行うこと自体がサプライズと言えた。ただし、それだけではない。
記事を書いたWSJの記者は、ヒルセンラス(Jon Hilsenrath )記者。同紙のFedウォッチャーと . . . 本文を読む
4日は米国関連の主要指標の発表はなかったが、6月の製造業受注が発表され前月比1.8%増と、力強い回復をみせた。指標の細目に「コア資本財の出荷」という項目がある。国内総生産(GDP)で企業の設備投資の計算に使われるデータで、これが速報値のマイナスから+0.3%に上方修正された。今月下旬に発表される4-6月期GDPの改定値の上方修正につながる要素となるもの。仮にそうならば9月利上げジグゾーパズルのま . . . 本文を読む
商品市場では、北海ブレント原油まで50ドル割れとなり、下げ足を速める展開。先週末の中国政府(中国統計局)発表の製造業景況指数(PMI)は50.0と拡大と後退の分岐点を維持したものの、マークイット(Markit)社などのデータより強めに出るのはいつものこと。週明け3日にはそのマークイットから7月24日に(速報値を)発表していた7月の中国PMIの確報値の発表があった。結果は47.8と大きく下方修正。こ . . . 本文を読む
先週末の市場はおおいな肩透かし状態となった。
「雇用コスト指数」なるものは、これまでほとんど関心を持たれることのなかった指標といえるだろう。それがそうでなくなったのは、雇用統計の中で(労働参加率の低下など問題はあれ)失業率が完全雇用に近い水準まで下がり、かつ雇用者数の増加も問題なく進展する中で、残された課題がインフレ率となっていること。インフレ率の上昇の後押しになるのが、賃金上昇で、FOMC( . . . 本文を読む