30歳を越えると歯の衰えを感じるって言う方はおおいですね。
厚生労働省のHPでも成人期の歯周病予防と題した中に、「 歯周病は40歳以降に歯を失っていく大きな原因となっており、平成5年の歯科疾患実態調査によると35~44歳の27%が歯周炎に罹患している。同年齢で歯肉炎も含めると、81.2%に症状が認められており、これ以降、加齢的に歯周病が増悪し、それとともに喪失歯数も増加している。」とあります。
8020(ハチマル・ニイマル)運動が推進されている一方、50歳以降では平均して2年に1本強の歯が喪失しており、60歳ですでに17.8歯と20歯を下回り、80歳以上の1人平均現在歯数は4.6歯となっているそうで、数年前のデータよりも悪化しています。
当院は歯周病治療、根幹治療を得意としておりますので
重度歯周病の方が、駆け込み寺のようにご来院なさいますがその多く方が他院で抜歯を宣告されたり、インプラントを勧められたりして、もう自分の歯は残せないのかと打ちひしがれて、最後の頼みの綱的に来られています。
歯周病とは歯の根元の周りの骨(顎の骨)が溶ける病気です。
歯は歯茎で支えているのではなく、その下にある顎の骨に植わって支えられています。
ですから、骨が溶ける病気、つまり骨粗鬆症なのです。
歯周病の検査は、歯と歯茎の間に器具を差しこんでポケットの数値をはかります。
ポケット4mmは初期の歯周病です。
ちなみに、ポケット5~7mmが中度、ポケット8mm以上は重度となります。
通常の歯医者さんでは、ポケット8mmともなると抜歯を前提とした治療が始まります。
当院では衛生士レベルの判断で、ポケット8mmぐらいで抜歯などにはなりません。
ポケット11mm、12mmでも残せる歯は残します。
歯の根元の長さは平均して13mm程度。ポケット12mmということはあと1mmの骨でささえている。つまりぐらぐらの状態です。そんな状態からも、しっかり骨を回復させて安定し何でも噛めるようになるのです。
当院での抜歯の本数は、全患者さんで年間10本あるかないかです。
元気な歯を抜くのは再植する場合、親知らずが横を向いて前の歯に影響があり、どうしても必要な場合だけです。通常は触って自然に抜けるというレベルでの抜歯です。
歯周病の治療は、溶けた骨を回復させなくてはいけませんが、
これを実現させるためには、西洋医学を持っての歯科治療では不可能です。
ですから、ポケット8mmで簡単に歯を抜きましょうとなるのです。
当院の臨床でも、ご高齢になられた時に歯をどれぐらい有しているかによって、お元気の度合いが違います。もちろん、自分の歯を多く持たれている方が元気に活躍なさっています。
90歳を越えても、自転車やバイク、車を運転してこられるとか、毎日畑仕事を難なくこなされているとか、家族の食事作り、お掃除、洗濯を担っておられるとか、本当に生き生き暮らしておられます。
片や、歯の無い方は、ご家族が抱えるようにしてご来院なさったり、病気を併せ持っておられ、お薬の量も半端ではありません。そんな状態で初診を受けられて、それから、うんとお元気になられた方は何人もいらっしゃいます。
歯って、本当に大事なんですよ。
歯周病を予防するには、病気の根本的知識を持っていないといけません。
歯医者主導の治療にまかせてろくなことはありません(笑)
しっかりと患者さんが知識を持ち、どんな治療をしてほしいかを主張でき、治療後、確認ができるようにならなくては、いい治療を望むことはできないでしょう。
そのために、松見歯科では定期的に、歯周病についての講演会を開催致しております。
どうぞ、ご利用くださいませ。
近日の講演会予定。
日 時 平成24年8月8日(水) 9:00~12:00
場 所 松見歯科診療所 食養塾 無何有庵
費 用 500円(玄米おむすび付)
テーマ<歯周病と全身疾患>
演 者 松見歯科診療所 院長 松見哲雄
歯周病学会認定衛生士 藤澤さえ(旧 今川)
歯科衛生士 中山千佳(旧 筒井)
お問い合わせは、松見歯科087-881-2323 まで。準備の都合上、予約をお願いいたします。