老人とロック

2009-09-13 21:52:04 | 音楽

 DVDを2本立て続けに観る。ジャック・ブルース&ロビン・トロワーの「セヴン・ムーンズ・ライブ」と、ブルー・チアーの「ロックス・ヨーロッパ」(輸入盤)。

 どちらもつい最近のライヴ。ともにギター、ベース、ドラムスという、いわゆるパワー・トリオというスタイルのバンドで、とっくに還暦を過ぎた人たちがフロントに立つ。特にジャック&ロビンに言えることだが、顔のアップは気の毒だ。ほんの一瞬ならともかく、執拗に映し続けるのはどうかと思う。
 ブルー・チアーのディッキー・ピータースンは、慢性の鼻炎なのだろうか。左の鼻の穴から鼻水を垂らし続けているのがはっきり映っている。それでも発売するとは。これも、ロック魂か。

 見た目はともかく、彼らの音が超一流なのは言うまでもない。私が特に注目したのはギター。ロビン・トロワーも、ブルー・チアーのアンドリュー・マクドナルドも、強烈なジミ・ヘン・フォロワーだ。他のギタリストとの違いは、トーンの厚み、色彩感、フレ-ズの多彩さ、世界を創ったのは言葉ではなく音だとでも言いたげな、自信に満ちた態度・・・等等。
 ロビンは、ちょっと枯れ過ぎかな。フレージングに意外性がない。「サンシャイン・オブ・ユア・ラヴ」のエンディングを、ボ・ディドリー風のカッティングで締めるのはおもしろいが・・・。
 アンドリューの方が、ずっといい。1999年に来日した時よりも進化している。特に「ドクター・プリーズ」でのプレイ。ジミ・ヘンの「サード・ストーン・フロム・ザ・サン」のフレーズを引用しつつ、彼は新しい世界を創ろうとしている。「へヴィ・メタルの元祖」というブルー・チアーのバンド・コンセプトを超えて。まあ、彼はロビンよりもかなり若いのだから、当然か。

 ギター以外だと、やはりブルー・チアーのドラムのポール・ホエイリー。彼の叩き出すサウンドは、ドラムというよりはエンジン音に近い。目で見るとなおさら強烈だ。

 ・・・なんか、ブルー・チアーばっかりになっちゃったな。やっぱり、生で観たいぞ。
 
 
コメント
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