演劇実験室◎万有引力の

2011-02-05 17:36:20 | 音楽

 CD「黙示録」を聴く。アジアンクラックの通販で購入。18曲入り。歌詞つき。

 「少女革命ウテナ」のCD「天使創造すなわち光」(以下ウテナ版)と7曲重複しているので、つい比較したくなる。ウテナ版の合唱は基本的に東京混声合唱団によるもので、1曲のみ万有引力がゲスト参加している。それに対して「黙示録」は、もちろん万有の劇団員による合唱で、新録ではなく過去の劇で使われた音源をデジタル・リマスターしたものらしい。それだけに、ウテナ版と比べると荒々しく、ヘヴィだ。特に顕著なのは「天使創造すなわち光」で、男声主体のパワフルな合唱に驚かされる。ウテナ版とは全然違う印象だ。
 
 合唱以上に違うのが、バックの音楽だ。「黙示録」の音楽はもちろんJ・A・シィザー本人によるもので、ウテナ版よりも音数が多く、より繊細で奥行きのあるサウンドになっている。だから合唱パートが終わっても、ずっと音楽を聴いていたくなる。ウテナ版も悪くないが、これに比べるとどうしても平板な感じがしてしまう。
 
 ずっと合唱曲が続くが、ラストにボーナストラックとして、天井桟敷時代の「来たれ暗黒」が入っている。「中国の不思議な役人」からの音源で、シンプルなロック・バンドをバックにシィザーが豪快にシャウトする。クレジットはないが、詞はもちろん寺山修司。メドレーで「大滅亡」になだれ込んで行く怒涛の展開。自分の部屋で大滅亡の練習をする時に便利だ。
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