BL以外でも、読みどころは多い。
第1巻「ヌマ伝」。ローマの伝説的な王。さまざまな祭式を定めた。オカルト好きにオススメ。あと、ピュタゴラス派に興味がある人にも。
第4巻「マルケルルス伝」。ローマ軍のシケリア攻めに、アルキメデスがさまざまな機械仕掛けで対抗し、大損害を与える様が描写されているが、映画になってもおかしくない話だ。
第5巻「フラーミニーヌス伝」。ハンニバルの最期の様子が出てくる。
第6巻「ピュルロス伝」。ハンニバルが、「最高の将軍はアレクサンドロス、2番目がピュルロス」、と評した人物。ハンニバルよりも先に象部隊を率いてローマを攻めた、ギリシア人。
同「マリウス伝」、「スルラ伝」。世界史で習った「平民派、閥族派」、という言葉を覚えている人は多いだろう。この2つに違いはないということがわかる。
第7巻「クラッスス伝」。パルティア(ペルシア)攻めに失敗して、ローマ軍は壊滅。その滅びっぷりがすさまじい。
第8巻「アゲーシラーオス伝」。スパルタ王。80歳以上生きたが、死ぬ直前まで戦い続けた。
第9巻「アレクサンドロス伝」。ペルシアを征服したものの、その文化に染まっていく大王。部下との対立の描写が見事。
同「カエサル伝」。メッタ突きにされて死ぬ描写が・・・・・・。
第11巻「アントーニウス伝」。本人よりも、クレオパトラに関する記述がおもしろい。
同「ブルートゥス伝」。悪役のイメージが強いが、独裁制から共和制を守ろうとした英雄だった。
第12巻「アルタクセルクセース伝」。ペルシア王。残酷な刑罰がたくさん出てきて、マニアにはたまらないだろう。
・・・・・・と、こんな具合で、読みどころがいっぱいなのにゃ。毎年の話題作をチェックするのもいいが、たまには古典も悪くないにゃ。