聖書に出てくる公私混同。
ダビデ王が、人妻をモノにするためにその夫を死地に追いやる話は有名だ ( サムエル記下11 )。それ以前にも・・・。
ヨルダン川東岸を制圧したユダヤ人は、いよいよ約束の地を獲得しようと、西岸の町エリコに二人のスパイを送ったのだが・・・( 「 ヨシュア記2、1 」)。
「 二人は行って、ラハブという遊女の家に入り、そこに泊まった 」。任務にかこつけて、「 ヌイた 」、ということなのだろう。無理もない。エジプトを出て40年もの間、荒れ野をさまよっていたのだから。たまっていたのにゃ。
その後、エリコの王の探索からかくまってもらったこともあり、遊女ラハブの一族は生き延びることができた。それ以外の住民は、ユダヤ人が 「 男も女も、若者も老人も、また牛、羊、ろばに至るまで町にあるものはことごとく剣にかけて滅ぼし尽くした 」( ヨシュア記6、21 )。
神は繰り返し、「 カナン人を皆殺しにしろ 」 と命じている ( 出エジプト記23、23。申命記7、2。同20、17 )。その例外を認めるとなると・・・。よっぽどサービスがよかったのではないか。命と釣り合うセックスもあるのにゃ。
ちなみに、娼婦は創世記第38章にも登場する。いや、聖書以前に 「 ギルガメシュ叙事詩 」 にも。世界最古の職業のひとつなのにゃ。