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俳句弾圧不忘の碑

2017-06-23 22:45:50 | 新安保撤回を求める信州大学シンポジウム

6月13日第24回信大シンポジウムが開かれた。報告者は信大非常勤講師/俳人・比較文学者のマブソン青眼さん。

戦前の治安維持法は芸術・文化人まで容赦しなかった。俳壇においても社会を読んだだけで治安維持法で逮捕され懲役刑を受けた。共謀法が成立した今、そうならない保障はどこにもない。一方で弾圧に協力して生き延び、戦後社会で何の責任追及を受けなかった俳人もいる。高浜虚子である。

秋元不死男 降る雪に胸飾られて捕えらる 1941年2月5日検挙、懲役2年

新木端夫  憲兵の怒気らんらんと廊は夏 1940年2月14日検挙、釈放

藤木清子  戦死せり三十二枚の歯をそろへ 1940年1月以降消息不明

古家榧夫  母よ嘆くなせいさんしゃの時代は必ず来る 1941年2月5日検挙、懲役2年

波止影夫  傷兵の妻が笑ってゐる八月 1940年2月14日検挙、懲役2年

橋本夢道  皇居に脱帽して素朴な冬木の立ち 1941年2月5日検挙、懲役2年

平畑静塔  病院船海豚に花は棄てらるる 1940年2月14日検挙、懲役2年

細谷源二  人征きて馬征きて村に雪降れり 1941年2月5日検挙、懲役2年

井上白文  征く人の母は埋もれぬ日の丸に 1940年2月14日検挙、釈放後応召

石橋辰之助 戦争の大地ただただ掘られし 1940年5月3日検挙 1948年肺結核で他界

栗林一石路 戦争をやめろと叫べない叫びをあげている舞台だ 1941年2月5日検挙、懲役2年

三谷昭 血も草も夕日に沈み兵黙す 1940年5月3日検挙

中村三山 特高が退屈で句を考えてゐる 1940年2月14日検挙

仁智栄坊 戦闘機ばらのある野に逆立ちぬ 1940年2月14日検挙、懲役2年

西東三鬼 僧をのせしづかに黒い艦がが出る 1941年8月31日検挙

嶋田青峰 金魚等に醜き貌が来てうつる 1941年2月5日検挙

杉村聖林子 一兵士はしり戦場生まれたり 1940年5月3日検挙

渡辺白泉 銃後という不思議な町を丘で見た 1940年5月3日検挙

 

★高浜虚子 美しき御国の空に敵寄せじ 戦ひに勝ちていよいよ冬日和 

 

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