リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

主よ、人の望みの喜びよ(2)

2020年05月17日 16時33分41秒 | 音楽系
さて、その英訳歌詞は次のようなものです。

Jesu, joy of man's desiring,
Holy wisdom, love most bright;

訳した人は Robert Bridges という人ですが、これは原詩を訳したものではなく英語として歌いやすいように意訳というか、かなり創造的意訳をしたものです。

この部分の英語は、 joy of man's desiring も Holy wisdom も love most bright も Jesu の同格になります。Jesuでイエス様に呼びかけていますが、「主よ、人の望みの喜びよ」みたいに、もう一度 joy of man's desiring と呼びかけている訳ではありません。

英訳されたものを日本語訳しますと;

「人が望む崇拝の対象であり、聖なる知恵であり、最も輝かしい愛であるイエスよ」

となります。このあとは;

Drawn by Thee, our souls aspiring
Soar to uncreated light.
この文の主語は souls で動詞は soar です。(uncreated=永遠の)

「私たちの魂はあなた様により引き出され高みに昇り永遠の輝きとなる」

(つづく)