リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

FIT(1)

2021年03月20日 13時27分09秒 | 日々のこと
FITと言えばホンダのクルマですが、ヤリスに押されて販売がどうも・・・という話ではありません。もうひとつのFIT、電力固定価格買取の話です。

再生可能エネルギーで発電した電力を固定価格買い取る制度は民主党政権の時代、2012年7月1日に始まりました。この買い取るための費用は、「再生可能エネルギー発電促進賦課金(再エネ賦課金)」として電力使用者が支払っています。先日テレビでその負担が大きいのではということである家庭の事例を取り上げていました。

ひと月の電気代が1万数千円のその家庭では、ひと月に2000円余り再エネ賦課金を支払っているとのことでした。消費税も支払っているわけですから、よく考えたら相当の家計の負担になります。

ウチの場合、4年くらい前、妙に再エネ賦課金が多いなと感じそれ以降再エネ賦課金の額を記録することにしています。現在に至るまで4年余りの総額が7万円弱で結構な金額です。国では今後家庭の負担が大きくなるので見直しが必要なんていっていますが、元から異様に負担が大きいです。このことはなぜかマスコミではあまり取り上げませんので、気づいていない国民も多いのでは。

高速道路を走っていると山肌に太陽光パネルを敷き詰めているのをときどき見ますが、あの事業をやっている業者さんの儲けの一部は私が払っているお金です。なんでそんな結構な額を見ず知らずの業者さんの儲けのために支払うの?って思ってしまいます。私がトヨタのクルマを買えばトヨタの儲けになりますが、車は自分のものになります。FIT制度では事業者に支払っているだけです。税金はみんなに還元されるような設計ですが、FIT制度はそうではありません。ただ支払っているだけです。

再生エネルギー発電を促進し持続可能発展を促し、地球温暖化を防ぐと言うと聞こえはいいですが、まぁ大筋を簡単にいうと太陽光発電などの事業所さんが儲かっているだけです。制度の方向性は正しいと思いますし、ある程度の負担をするのはやぶさかではありませんが、問題はその負担割合です。だから負担を減らすと国は言っているのですが、そもそも制度設計のスタートに問題がありました。その裏に潜む太陽光発電は風力発電の儲け話がミエミエでした。