リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

命名センス(2)

2021年03月31日 08時09分16秒 | 日々のこと
英語の場合は長い語の場合、それぞれの後のアルファベットをとって略語、略称を作りますので意外と「長ったらしい問題」は起こりません。例えばどっかの国がちらつかせている物騒なInter Continental Ballistic MissileはICBMです。日本語訳の「大陸間弾道ミサイル」だと覚えるのに三カ月くらいかかります。あらかじめ略称を作ってそれに語を当てはめていく場合もあります。黎明期に人気があったのコンピュータ言語BASICなんかがそうでしょう。BASICとするとまず覚えやすいし、初心者でもとっつきやすいイメージがあるので普及にはずみがついた感じがします。

冒頭に書きました「まんぼう」はひょっとして初めにこの略語ありき、あるいは同時進行だったかも知れません。漢字をもとにした略語は、「まんぼう」の場合は成功していると思いますが、全てが上手くいくとは限りませんし日本語の言語機能的には限界があると思います。かろうじてセーフ(私の判断です(笑))の老健、特養にしても本来の名称から取ってくる場所が異なるので、元の名称や内容が類推しにくいです。

長ったらしいわけではないのですが、避難指示、避難勧告ということばもどちらが緊急度が高いのかわかりにくいでというので、レベルを付記して「警戒レベル4【避難指示(緊急)】」となっているようですが、なんか改定するたびにピンと来なくなっています。

お役所による施策、施設の命名はとても重要で、施策の成否、場合によっては命の問題にもつながります。こういったことは結局のところ命名する人のセンスの問題です。いっそこの道のプロに依頼するか、お役所の人たちがリュート音楽なんかを聴いてセンスを磨いてもらったらいかがでしょうか。。