明治時代の金庫・・・懲りたのは・・。

2009年05月19日 | 日々のこと
新年度になって新しいファイルを金庫に納めながら、もし床が抜けたら・・・・私下敷きかなぁと気になった。年々増えるばかりの中身だ。

 最新式の金庫だけど、たしか重量はかなりのはずだったけど、建てる時考慮したっけかなあー。
 まあ私のできることといえば、中身を減らすことかなー。

 25年程前、某団体のトップが来社され、「昔の金庫いりませんか?」に同席した当時の会長の返事の前に、すかさず「ください」と返事をしてしまった私。

 「只という訳にはいかないのですが・・・・」と簿価は1円かなと思われる金庫に10万円の値がつき、おまけとして「水石」がついた。どうみたって石の方が価値がありそう。

 縦横6尺奥行き3尺の鉄製のどっしりとした明治時代の風格ある金庫である。

 これを事務所に鎮座するまでの過程ときたら・・・自分で決めたことでなけりゃあ・・・・とこの後何度思ったことか・・・・、まず事務所の設置場所の床をはい
で、型枠を組みコンクリートの台座を作ったのである。まさしく手作業である。素直に金庫の寸法を申し上げただけだったので、「お前バカか」という評価をいただきました。はい扉の寸法をプラスしませんでしたので、2度の作業になりました。

 重機を使って搬入するのに、休日1日がかりでした。はーい、上から吊って入れるのと訳が違います。この時も、万が一床が抜けるようなことがあれば、人命問題と・・・見ていて肩がこったと社長は申しておりました。

 どっしりとした扉を開けると、中扉があり、その中は桐の引き出しです。
その中扉には前所有者の名が金字で書いてありました。はーいこれも塗装屋さんに外部をニューリアルしていただいたついでに、看板屋さんに書き変えてもらいました。さらに下から2つの名前が出てきたそうです。一番下は製糸業だったとか。

 問題は鍵でした。中にご丁寧に製造元を書いた紙切れが入っておりました。はーいもちろん電話してみましたよ。でもねぇ存在している訳ないですよね・・・・。

 そこでダイヤルは封印することにしました。

 「りっぱな金庫ですねぇ」と来社される方が口々におっしゃつていただいて、会長はご機嫌でしたけど・・・・私は実はねえ・・・・。

 最新式の金庫が2台も買える程の投資をしたんだけど・・・・掃除をしてもしても、砂っぽいの。用は金庫の防火が砂なのね。それが移動を繰り返すたびに、隙間から少しずつ漏れてくるのね。

 もし万が一火災が起きた時、この状態で役目が果たせるのだろうかという疑問と不安が日毎に大きくなってきて。天辺に穴を開けて砂を入れるかー、と思ったけど、それでも不安解消にはならないのね。

 なんだかんだと内心思いつつ・・・・新事務所を作る時・・・この金庫をどうするかということになり・・・・はーい、即答でした。「使うの止めましょう」と。
 なんたって屋根が出来る前に金庫を設置しなければならないのですから・・・・表向きはそういう理由で。

 捨てる神あらば、拾う神あり・・・・解体屋さんが欲しいと持っていってくれましたよ。

 それがですよ・・・ある日会長の家の車庫に・・またあったのね「金庫」サイズこそ小さいけど、明治の金庫が。あーあ懲りたのは私だけか。
依田 美恵子

    軽井沢・佐久で建てる外断熱・省エネ住宅 中島木材の家


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