幼いころ、冬にはジャンパーを着せられた。そのジャンパーは、裏地を外にひっくり返すことができた。裏には、表とはまったく違う色と柄の生地がはってあった。つまり、裏返すと別のジャンパーのように見える仕掛けになっていた。チャックは表裏の両方から開けたり閉めたりすることができた。
こうして、一着なのにあたかも二着のジャンパーをもっているように見せることができた。貧しい時代におしゃれをする、めいっぱいの工夫だった。
だから、初めてEP盤のレコードを見たとき、B面もカットされているので、これはレコード盤の材料エボナイトを節約するための工夫だろうと思った。
ところが、高価なLP盤でも両面がカットされていた。エボナイトごときを節約してもLP盤の値段から考えれば焼け石に水だろうと、疑問だった。
1枚半組のLPというのがあって、見たら2枚目は片面しかカットされていなかった。なーんだ、やればできるんじゃないか。これによって、LPの両面がカットされているのは、節約ではなくて習慣もしくは惰性だと分かった。
じっさい、CDの時代になったら、両面をカットしたCDはさすがに出なかった。(CDもカットしようと思えば、両面ともカットできるはずである。)
SPからEPへ、そしてLPの時代まで両面カットをしていたのに、CDから片面カットにしたのは、どういう心境の変化だろうか?
こうして、一着なのにあたかも二着のジャンパーをもっているように見せることができた。貧しい時代におしゃれをする、めいっぱいの工夫だった。
だから、初めてEP盤のレコードを見たとき、B面もカットされているので、これはレコード盤の材料エボナイトを節約するための工夫だろうと思った。
ところが、高価なLP盤でも両面がカットされていた。エボナイトごときを節約してもLP盤の値段から考えれば焼け石に水だろうと、疑問だった。
1枚半組のLPというのがあって、見たら2枚目は片面しかカットされていなかった。なーんだ、やればできるんじゃないか。これによって、LPの両面がカットされているのは、節約ではなくて習慣もしくは惰性だと分かった。
じっさい、CDの時代になったら、両面をカットしたCDはさすがに出なかった。(CDもカットしようと思えば、両面ともカットできるはずである。)
SPからEPへ、そしてLPの時代まで両面カットをしていたのに、CDから片面カットにしたのは、どういう心境の変化だろうか?