院長のへんちき論(豊橋の心療内科より)

毎日、話題が跳びます。テーマは哲学から女性アイドルまで拡散します。たまにはキツいことを言うかもしれません。

ビッグバンの前は無だった?

2014-09-06 00:07:17 | 科学

JAXAのHPより引用。)

 友人の物理学者から「宇宙はビッグバンですべてリセットされた。したがって、それ以前にも宇宙があったとか無かったとか、ましてやどうなっていたかは観測が不可能なため語り得ない」と教わって、一応納得していました。

 ところが最近、「ビッグバン以前は無だった。宇宙は無から生じた」という学説が出てきたようです。宇宙論の難しいことは分かりませんが、この説はビッグバン以前には宇宙はなかった「無」だった、と主張しています。

 ですが、よく考えてみますと、宇宙を観測したり、観測結果に解釈を与えるのは人間(の自我)なのですよね。すべての科学は、自我の存在を自明だと前提して成り立っています。

 逆に言うと、自我が存在しなければ(つまり人間がいなければ)、宇宙があるとか無いとか、どういう構造をしているとか語る主体が存在しません。

 これを敷衍すると、万物が存在することと、自我が存在することとは等価だとは言えないでしょうか?(つまり、人間(人類)がいなければ、なにもないのと同じことにはならないでしょうか?)