Pの世界  沖縄・浜松・東京・バリ

もの書き、ガムランたたき、人形遣いPの日記

コンブ干し

2010年08月01日 | 
 今回の旅で最も北海道を実感できたのは、海岸沿いの小さな集落で、採れたばかりの海水に濡れて艶のあるコンブが干されている風景を見たときだった。
 函館の街は、ある意味、どこにでもある「街」である。朝市の風景というのは函館ならではなのかもしれないが、それもテレビを通して見てるから、そんな現実の風景を見ても特別な感慨はない。
 なぜか海岸沿いの集落で見たこともない大きなコンブが干されていたのを発見したとき、ぼくの心は高鳴った。ぼくは今、来たことのない場所にいる、そして北海道に来ているという現実を強く認識できた。海風に吹かれてゆるやかに揺れるコンブは、海の香りを私のもとまで運んでくる。ぼくは北海道にいるんだ……。