Pの世界  沖縄・浜松・東京・バリ

もの書き、ガムランたたき、人形遣いPの日記

数値で実証する面白さ

2011年05月30日 | 大学
 いつの頃からか記憶がないのだが、数学が苦手になった。高校では高三まで数学を勉強したのだが、最後の方はもう何をやっているのか理解不能だった記憶がある。そのせいだろうか、音楽学を勉強するようになってからも、周波数だとかセント値計算とか、とにかく数字が登場するものから逃げてきた。
 しかし、どんなに逃避したってやらなくてはならないのである(だいたい教員なんだから、学生に説明をしなくちゃならない)。50歳の手前になって、もうそうした現実から逃げられなくなり(よくここまで逃げ続けたと思う)、とうとう先週の土曜日、音響建築のプロフェッショナルで東京から来てくれたS教授の指導を受けることになったのだった。
 S教授は当初、私の「アホさ加減」に半ばショックを受けたであろうが、それでもあきらめずに、手を変え品を変えながら同じことを繰り返し教えてくれたおかげで、「理解」が近づいたのである。ある意味、もうちょっとで目から鱗が…って感じである。レコーダーをパソコンに接続し、ガムランの周波数を計測できるようになったし、「なんでゴングの音がうなるか」ということまで、計測した周波数の波形をもとに、実証的に説明ができるようになった。そして、数値やグラフによって実証することの面白さをちょっぴり学んだ。この歳になっても、新しいことを学ぶのは楽しいものである。