Pの世界  沖縄・浜松・東京・バリ

もの書き、ガムランたたき、人形遣いPの日記

2015年05月08日 | 浜松・静岡
 今回、浜松まつりを見て思ったこと。「旗」をどのように掲げるかという点である。どのグループも地元の旗印なるものがある。ただそれを持って歩くグループもあれば、大きく振り続けるグループもある。たまに振って、疲れると自分の体のようにだらりと垂れる旗もある。
 西南戦争の時、乃木稀助は、薩摩軍に旗を取られてしまったという。旗は戦いにおいても「軍」であることの象徴のようなものだった。「錦の御旗」がたったとき、幕府軍は動揺したらしい。応援団にとっても旗は重要だ。腰のベルトに載せた旗は絶対に下げてはならず、ましては地面に旗が触れるようなことがあれば、昔の応援団だったら先輩に「ぶん殴られて」いただろう。
 浜松まつりの旗、グループを象徴するものの一つ。私の住む地域のグループでは、行進の時、ラッパが演奏されている時 、旗手は常に旗を左右に大きく振り続ける。きっと疲労困憊なのだろう。でもそれをおくびにも出さずただ振り続ける。左右に泳ぐようにはためくその姿は、まさに芸術的でもある。ぼくは今回、そんな旗にみとれてしまった。それが自分の住む町の旗であることに、少し胸を張れた。祭りの衣装を着ない私は、ある意味、部外者なわけだが、それで心の中では一緒に万歳三唱をしているつもりである。