「生きる」こと、そして「生きる」を支えることについて、医学、看護学、社会福祉学から述べている。
2002年に開催された市民講座の講義内容をもとに執筆されているせいか、難しい論点をついているのも関わらず、とても分かりやすくまとめられている。
市民講座は今から9年前、本書の発行も今から7年前と少し昔のものではあるが、「利用者に寄り添う」「その人の呼吸に合わせる」といった極めて「当然」な支援論を、とても丁寧に読み取ることができる。
引用
『生きる「今」と向き合う」岡安大仁
ホスピスというものを、、単にガンに限ることない福祉と医療の合作としてとらえる必要があると思います。
『「喪失」-心の空白への援助 悲しみを支えるワーク』福山和女
・日本の場合、「火葬」にするというのは、否認を何とか怒りに移動させるようなものなのです。目の前でその人がいないということを見る。そういうところに立ち会うということです。ですから、息を引き取るときに立ち会うことは非常に重要なことなのです。
・配偶者の死のときにどのように取り組んできたのか、その取り組みを全部聞かせて欲しいのです。そうすれば、その人の死に対する信念が理解できます。
『「生きる歩み」を地域で支える』市川一宏
本来のホスピスケアは、死にいたるまでの見守りだけでなく、死後に残された家族へのケアを含むはずですが、それに対してはまだ十分ではありません。
社会福祉(学問、実践など)においても、ホスピスケアは専門分野であるということを、9年前にすでも語られていたにも関わらず、その浸透(普及)は進んでいない印象を受ける。
研究者のみならず、緩和ケア病棟に従事しているSWや職能団体も、その必要性を痛感し、職能教育にも取り組んでいる。
ホスピスケアを実践するチームの一員としてのSW…これが浸透しきれないのは、診療報酬だけの問題か。それとも専門性か、はたまた他業務こそが力量発揮の場であると、手が回らないのか/回さないのか…。
本書を読めば読むほど、ホスピスケアやグリーフケアこそが、SWの専門性を十二分に発揮できる場であると思わずにはいられない。
2002年に開催された市民講座の講義内容をもとに執筆されているせいか、難しい論点をついているのも関わらず、とても分かりやすくまとめられている。
市民講座は今から9年前、本書の発行も今から7年前と少し昔のものではあるが、「利用者に寄り添う」「その人の呼吸に合わせる」といった極めて「当然」な支援論を、とても丁寧に読み取ることができる。
引用
『生きる「今」と向き合う」岡安大仁
ホスピスというものを、、単にガンに限ることない福祉と医療の合作としてとらえる必要があると思います。
『「喪失」-心の空白への援助 悲しみを支えるワーク』福山和女
・日本の場合、「火葬」にするというのは、否認を何とか怒りに移動させるようなものなのです。目の前でその人がいないということを見る。そういうところに立ち会うということです。ですから、息を引き取るときに立ち会うことは非常に重要なことなのです。
・配偶者の死のときにどのように取り組んできたのか、その取り組みを全部聞かせて欲しいのです。そうすれば、その人の死に対する信念が理解できます。
『「生きる歩み」を地域で支える』市川一宏
本来のホスピスケアは、死にいたるまでの見守りだけでなく、死後に残された家族へのケアを含むはずですが、それに対してはまだ十分ではありません。
社会福祉(学問、実践など)においても、ホスピスケアは専門分野であるということを、9年前にすでも語られていたにも関わらず、その浸透(普及)は進んでいない印象を受ける。
研究者のみならず、緩和ケア病棟に従事しているSWや職能団体も、その必要性を痛感し、職能教育にも取り組んでいる。
ホスピスケアを実践するチームの一員としてのSW…これが浸透しきれないのは、診療報酬だけの問題か。それとも専門性か、はたまた他業務こそが力量発揮の場であると、手が回らないのか/回さないのか…。
本書を読めば読むほど、ホスピスケアやグリーフケアこそが、SWの専門性を十二分に発揮できる場であると思わずにはいられない。
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