社会福祉士×ちょっと図書館司書の関心ごと~参考文献覚え書き

対人援助の実践、人材育成、図書館学を中心に気まぐれに書物をあさり、覚え書きをかねて投稿中~

「How To Go On living When Someone You Love Dies」(大切な誰かを亡くした時、どのように生き続け...

2011-04-25 11:06:51 | 洋書
Theres A.Rando,Ph.D. 1991


筆者は精神科医。
専門家向けというよりもむしろ、広く社会一般に対する啓蒙書という印象を受けた。

※管理人による訳。一部意訳や補足説明
あり。

【本書の構成】
第1章 グリーフについて学ぶ(グリーフとは何か)
第2章 グリーフは死の形態によって異なる (死の形態別のグリーフ反応について)
第3章 グリーフと家族
第4章 グリーフが解決すること(グリーフが解決するということは、どのようなことか)
第5章 援助をしていくこと(援助形態について)

引用
・グリーフとは?を説明する5つの重要項目
①グリーフは、精神的(感情、思考、態度)、社会的(他者との触れ合い方)、身体的(健康状態や身体的反応)によって経験される。
②グリーフは、時間を超えて、様々な変化を含みながら、展開し続ける。
③グリーフは、自然な反応で予期できる反応である。グリーフが見られないことのほうが異常である。
④グリーフは死に限らず、あらゆる種類の喪失にみられる。
⑤グリーフは、喪失に対するその人の理解に基づいて表出される。他者によって認識づけをされる必要はない。



グリーフケアの定義は、日本においても定着しつつある。
しかし原文を読むことで、解釈が改められたりする。特に④については、日本では「死別=グリーフ」と解釈されがちで、
死別者のみのケアが注目を集めていることも少なくない。
今一度理解を深めるために、役に立った。


How To Go On Living When Someone You Love Dies
クリエーター情報なし
Bantam

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