がん医療マネジメント研究会 News Letter11(2008年8月)
取材協力:池永昌之・田村恵子
淀川キリスト教病院・緩和ケア病棟における実績とこれからの課題についてのインタビューが中心。
がん治療のあり方が、緩和ケア病棟でのケア提供のあり方に、そのまま影響を及ぼすことを実感する。
緩和ケアとは何か?を再確認できた。
引用
・新しい抗がん剤の登場と外来化学療法の発達により、ホスピス病棟では緩和ケアの提供機関が従来よりもむしろ遅くなる傾向がみられる。
・緩和ケアは命を縮めるものではなく、QOLを上げ、長く生きるために必要な医療である。
・病診連携や訪問看護ステーションとの連携において、コーディネートを主に看護師が担っていますが、今後、その役割はMSWへシフトすべきだと感じています。
・緩和ケアを早期から看取りまで一貫して同一チームで行うことは、患者さんが安心して緩和ケアを受けられることにつながります。
緩和ケア病棟は対象患者が限定されているがゆえに、「緩和ケア=がん終末期」という印象が拭えない。このインタビュー記事にも、そのような箇所が垣間見られた。
しかし両氏はもちろん、そのような限定的なこととして述べているのではないであろう。それでも垣間見られるのは、在宅ケアの提供機関ではなく、ホスピス病棟からの発信であるからだと感じた。
在宅ケアであれば、上記引用の一番最後の事柄については、数年間の訪問診療の後に亡くなる高齢者や障がい者等がその対象となっている。
しかし在宅ケアの領域に、「緩和ケアを提供している/その専門性を有している」とする援助者は、少ないであろう。「終末期ではない患者」に対してはなおのこと…。
何とも言えない歯がゆさが残った。
取材協力:池永昌之・田村恵子
淀川キリスト教病院・緩和ケア病棟における実績とこれからの課題についてのインタビューが中心。
がん治療のあり方が、緩和ケア病棟でのケア提供のあり方に、そのまま影響を及ぼすことを実感する。
緩和ケアとは何か?を再確認できた。
引用
・新しい抗がん剤の登場と外来化学療法の発達により、ホスピス病棟では緩和ケアの提供機関が従来よりもむしろ遅くなる傾向がみられる。
・緩和ケアは命を縮めるものではなく、QOLを上げ、長く生きるために必要な医療である。
・病診連携や訪問看護ステーションとの連携において、コーディネートを主に看護師が担っていますが、今後、その役割はMSWへシフトすべきだと感じています。
・緩和ケアを早期から看取りまで一貫して同一チームで行うことは、患者さんが安心して緩和ケアを受けられることにつながります。
緩和ケア病棟は対象患者が限定されているがゆえに、「緩和ケア=がん終末期」という印象が拭えない。このインタビュー記事にも、そのような箇所が垣間見られた。
しかし両氏はもちろん、そのような限定的なこととして述べているのではないであろう。それでも垣間見られるのは、在宅ケアの提供機関ではなく、ホスピス病棟からの発信であるからだと感じた。
在宅ケアであれば、上記引用の一番最後の事柄については、数年間の訪問診療の後に亡くなる高齢者や障がい者等がその対象となっている。
しかし在宅ケアの領域に、「緩和ケアを提供している/その専門性を有している」とする援助者は、少ないであろう。「終末期ではない患者」に対してはなおのこと…。
何とも言えない歯がゆさが残った。