社会福祉士×ちょっと図書館司書の関心ごと~参考文献覚え書き

対人援助の実践、人材育成、図書館学を中心に気まぐれに書物をあさり、覚え書きをかねて投稿中~

「ターミナル期における入浴と湯灌」平田済、佐伯あゆみ、中島真澄、坂元晃子

2012-09-04 09:26:55 | 医学
『臨床看護』2006年4月号

緩和ケア病棟で実施されているターミナル期の入浴と湯灌についての実践報告と、事例からの効果の分析を報告している。
湯灌については、委託先の葬祭業者が行なっている。

引用
・看取りが近くなった場合、以下のような説明をしている(一部のみ引用)。
 ⇒最期に着る服:準備をしておくことについて、本人の好みと本人らしさ
  湯灌:湯灌の内容、無料サービス、夜間は行わず翌朝まで待つこと

・湯灌とは
 ⇒湯灌の儀式には、生まれたとき産湯につかるのと同じように、来世で新たに生まれ変わって欲しいという願いが込められている。現世の苦しみ・汚れを清め、故人が新たに旅立ちをするという意味がある。

・湯灌を導入した効果
 ⇒家族ケアにつながる効果が期待される


湯灌は、家族が死を受け入れることにつながる…という事例報告があった。
死後、葬儀の手配等に追われ、訳が分からずに火葬場に着いていたというのではなく、身体を洗いながら故人と対話することは確かに効果があると思った。
しかし、湯灌は時間も手間もかかる。ゆえに、まだまだ一般的には行われていない。グリーフケアの一環であるという意味で、その方法に位置づけていくことが現実的であると考える。

臨牀看護 2006年 04月号
クリエーター情報なし
へるす出版
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