社会福祉士×ちょっと図書館司書の関心ごと~参考文献覚え書き

対人援助の実践、人材育成、図書館学を中心に気まぐれに書物をあさり、覚え書きをかねて投稿中~

「日本人の死生観・遺体観に基づくグリーフケアとしてのエンゼルメイクに関する考察」小林珠実

2012-09-03 09:43:59 | 看護学
 看護師が行うエンゼルメイクは、遺族のグリーフケアにどのような影響を与えているのかについて、先行研究の分析から考察を深めている。
エンゼルケアの概要を知るために、役に立つ。

引用
①エンゼルメイクは、2000年前後により看護師の業務の一環としてのケアから遺族中心のケアへといったした視点の転換に伴い、家族も共に参加するようになってきている。
②グリーフケアは、遺族の声にじっくりと耳を傾け、気持ちに寄り添うといったいわゆる心のケアだけではなく、専門家の介入による治療や社会資源に関する情報提供など、遺族の生活に関わるサポートとして捉えることができる。
③エンゼルメイクは、その人らしい顔を残すことを重んじる日本人の死生観や遺体観と関係が深く、遺体の清拭や整容、保清などのケアを通して患者の威厳を保つとともに、最期の「顔」の重要性を示すものであった。


引用②について、これはソーシャルワーカーの機能を果たすことができる領域だと、あらためて感じた。心のケアにとどまらず、これから続く生活への支援も、グリーフケアには不可欠な要素である。

引用③について、埋葬を主としている外国ではどのように扱っているのだろうか。おそらく清拭等は実施されているだろうが、湯灌はどうなのか?諸外国の動向を知りたいと思った。
コメント
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