社会福祉士×ちょっと図書館司書の関心ごと~参考文献覚え書き

対人援助の実践、人材育成、図書館学を中心に気まぐれに書物をあさり、覚え書きをかねて投稿中~

「保証人問題の解決に向けた取り組み~患者実態分析とチェックリスト作成の試みを中心に~」林祐介

2012-11-11 21:17:43 | 社会福祉学
『医療と福祉』No.92 Vol.46-1

 保証人不在の患者の特徴を明らかにし、その結果を踏まえ、ソーシャルワーカーの業務の均質化を図るためにチェックリストを作成している。
チェックリストは、筆者の勤務先である回復期リハビリテーション病棟を対象としている。これをベースに自身が所属している病院の機能に合わせ応用化できると考える。

引用
・保証人なし群は、保証人ある群と比べて、①50代と60代男性の締める割合が高い ②脳梗塞・脳出血の割合が高い ③低所得世帯の締める割合が高い
・保証人なし群に対しは(ソーシャルワーク援助の特徴として)、金銭管理支援、家賃支払支援、水道光熱費等に関わる支援、身の回り支援を行なっている


在宅療養中の人(患者)は、まずは「医者はいらん!」ということから始まることもある。必要性をコンコンと説き、関係機関に根回しをし、ようやく医療が開始されることもある。「本人が必要と感じていないなら、医療が入ることはない」という人もいる。それも一理ある。
しかし、そうすることで孤独死を招く恐れもある。孤独死のあとの、その責任の所在の有無を恐れて医療の介入うんぬんを考えていた時期もあった。恐らく、そう考えている援助する側の人はは少なくないと思う。この時に、家族がいれば問題は起こりにくい(家族が拒んで医療が開始できないこともあるが…)。

主治医の指導を無視し、店屋物を食べ続けて、入院先で生涯を閉じた糖尿病のおじちゃんがいた。「食べることが大好きな彼の、その欲望をまっとうできた幸せな人生だった」という援助者もいた。「指導を無視するのであれば、最初から医療が入る必要はなかった」という援助者もいた。援助は難しい…とつくづく思う。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする