社会福祉士×ちょっと図書館司書の関心ごと~参考文献覚え書き

対人援助の実践、人材育成、図書館学を中心に気まぐれに書物をあさり、覚え書きをかねて投稿中~

「災害後の悲嘆(グリーフ)の理解と対応」キャサリン・シアー 〈ルーテル学院大学による翻訳〉

2011-12-05 15:40:26 | 社会福祉学
東日本大震災後、ルーテル学院大学が執筆者の許可のもとに翻訳。
http://www.luther.ac.jp/news/110331/index.html

悲嘆の過程、援助者がしていいこと/してはいけないこと等、実践で活用できそうな内容になっている。

引用
・対処することができないほどに強い、かつ/あるいは継続的な悲嘆(グリーフ)の症状があるとき、これを外傷性悲嘆と呼ぶ。
・外傷性悲嘆の症状⇒亡くなった人のことで頭がいっぱいである、亡くなった人と同じ部位が痛む、思い出が不快である…など
・専門家としてしてはいけないこと⇒受け身あるいは無頓着な態度:例「いつでも電話してください」)、死別を体験した人が、精神的に強く、この体験を乗り越えることができるという、などという決め付け…など。


震災から9ヶ月を迎えようとしている。
ソーシャルワーカーの職能団体が現地で事務所を設置し、ケアに奮闘していることを知った。
寒さが厳しい季節となる。被災地の方々への支援は、急性期をようやく過ぎたくらいであろう。

この報告には、専門家としてしてはいけないことに、「いつでも電話をください」をあげている。
恥ずかしながら、私は面接の最後に、よくこの言葉を使っていた。「いつでも気にかけている」という意味で用いていたが、「無計画なケアを露呈している」とも取れる。
計画的に、そして継続的にケアを提供していくには、このような報告書を活用し、プログラム化(アセスメントシート化)していくことも必要であろう。

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