トリからキノコ 自然見て歩き

足の向くまま気の向くまま トリからキノコまで
自然の中が心地よい

カヤクグリ

2017-02-13 | 野鳥


雪の残る林道でカヤクグリに会った
高山のハイマツの樹海に依存して生きている日本特産種
カヤは灌木の意味でその中で潜るように暮らしている

留鳥又は漂鳥 主に高山のハイマツ帯で繁殖し 冬は低山や丘陵の林や林縁に移動する
繁殖期には明るい所で囀ったり採食するが 繁殖後は藪の中に入り中々見つけにくい鳥だ
数も少なく毎年同じ所に居るとは限らない
単独から数羽の群れで地上の草の実などを食べる

雌雄同色 上面は茶色で下面は灰黒色の地味な鳥
大きさ14㎝

カイツブリ幼鳥

2017-02-12 | 野鳥


皇居のお堀端にカイツブリの幼鳥が浮いていた
今の時期にしてはもっと育っていそうなものだが 嘴も黄色く随分と幼い感じがする
名前はカキツムグリツ(搔いたり潜ったり)の略という
奈良時代からの古名は「にお(鳰)」

留鳥として全国に居る 北方のものは冬には暖地に移動する
主に平地の池や湖沼川の下流域に多い
よく潜水して魚類を捕らえ 水面や水草に居る昆虫類も捕る
幼鳥は孵化後すぐに泳げるようになる

雌雄同色 頸は短く尾羽はほとんどない
成鳥の大きさ26cmで日本のカイツブリ中で最小

冬の池にすむにほ鳥のつれもなく そこに通うと人に知らすな(凡河内躬恒)

ウメの花色々

2017-02-11 | 樹木 草花


早春の風物詩ウメが色々咲き揃った
ブログ観梅をお楽しみください
左上から 寒紅梅 扇流し 大盃 都錦 道知辺 白加賀 未開紅

ウメはバラ科の落葉小高木 5m位にはなる
中国中部原産で全国で栽培されている

花は1~4月頃に咲き園芸種も多く500種以上ある
普通花びらは5枚だが多いものもあり八重もある
雄花と両性花が同じ株に咲く 数は雄花のほうが多い方が普通

果実は核果で6月頃に黄色く熟す
子供の頃硬い核を歯で割って 中の種子を天神様と言って食べたことがある
この種には青酸化合物が含まれ 成人で100個程が致死量だそうだ
ウメにしてみれば大事な種を食べられないように防衛しているのだが 知らなかったとは言え沢山食べないで良かった

ヒゼンマユミの実

2017-02-10 | 樹木 草花


肥前に多く自生する珍しい樹 ヒゼンマユミの実が生った

ニシキギ科の落葉小低木
枝は緑色で4稜ある
花は4~6月に本年枝の芽鱗痕の脇から集散花序を出し 8㎜程の小さく黄緑色の花を付ける

果実は蒴果で2㎝程で4個の稜がある
11月過ぎに淡黄褐色に熟し4裂して橙色の仮種皮に包まれた種子を出す

コゴメイヌノフグリの花

2017-02-09 | 樹木 草花


小さい白い花なのでコゴメイヌノフグリ(小米犬の陰嚢)
「犬の陰嚢」は実の形を犬の陰嚢に見立てたもの

ゴマノハグサ科の越年草
1961年に種子交換で入手したしたものを小石川植物園で栽培した
園内のあちこちに群生している
今では逸出して道端でも見ることがある

茎はよく分枝して斜上し白い花を散生する
オオイヌノフグリより一回り小さい花で花期は3~4月だがもう咲いている
蒴果は扁平な球形で先が凹む

カシラダカ

2017-02-08 | 野鳥


カシラダカ(頭高)は頭に冠羽があり それを立てることが多いのが名前の由来
数は割合多い鳥だが 警戒心が強くひっそり暮らしているためかあまり話題に登らない鳥だ

冬鳥 ユーラシア大陸だけで発展してきたホオジロ類
ホオジロ類にはミヤマシトドやゴマフスズメなどのように北アメリカ大陸で進化したグループもある

疎林 林縁 灌木のある草原 アシ原などにいる
群れで行動していることが多い
地上を跳ね歩きながら草木の種子を採食する
大きさ15㎝

カシラダカは渡りのシステムの研究に使われ それによると約13時間の日照時間を境に渡りの気分が高まってくるという 更に気温が18度を超すとその衝動に拍車がかかる

ベニマシコ

2017-02-07 | 野鳥


尾の長いマシコ類 マシコ(猿子)はサルの赤い顔から赤い色を意味する
赤い鳥はバードウォッチャーの憧れの鳥だが 多くは珍しい種が多く中々出会えないが その中ではベニマシコは比較的数が多く少し郊外へ出れば何とか見られる

漂鳥 主に北海道の草原で繁殖し 本州以南では冬鳥としてやってくる
平地から山地の草原 湿原 灌木林などに居る
草木の種子や芽 昆虫類などを食べる

長くて外側の白い尾羽 オスの赤色味の強い体
メスは淡黄褐色
大きさは15㎝

ウグイスカグラの花

2017-02-06 | 樹木 草花


早々とウグイスカグラの花が咲いていた
ウグイスが鳴くころに咲くのでこの名になった と言う説
カグラはカクラ(狩り座・小鳥を狩る場所)の訛ったものと言う説もある

スイカズラ科の山野の日当たりの良い所に生える落葉低木
よく分枝して茂り2m程になる

花は枝先の葉腋に1㎝程の細い花柄を出し 淡紅色で下向きに付ける
花冠は1~2cmの漏斗状で先は5裂する
花期は4~5月と言うが2月の今頃には時折見ることがある

果実は液果で1㎝程の楕円形
6月に赤く熟し甘みが有って美味しく食べられる

カンザクラ満開

2017-02-05 | 樹木 草花
 

立春も過ぎたせいかサクラ便りがあちこちから届く

カンザクラはカンヒザクラ系の栽培品種でカンヒザクラとヤマザクラの交雑から生まれた
フユザクラのように秋から咲き続けるものを除くと 早咲きの桜の中でも特に早く開花する

花はやや小型で淡いピンク色でほぼ円形 優しい感じがする
花時に朱色を帯びた若葉がかなり開いている
熱海市などに名所がある

フユザクラ満開

2017-02-04 | 樹木 草花
 

今日は24節気の立春
そろそろ春の気配が感じられる頃

春の気配を感じたかフユザクラが満開
オオシマザクラとマメザクラが関与した栽培品種で「小葉桜」とも言われる
晩秋と春に多くの花が咲く二季咲き性で 暖地では冬の間も咲き続ける
花は満開を過ぎると赤っぽくなる

藤岡市の桜山公園には7000本とも言われるフユザクラが有って 日本一のフユザクラの名所と言われる
そのうち1905年に植えられたものは「三波川の冬桜」として国の名勝 天然記念物になっている
関東の名木としては東京大田区の「大坊本行寺の御会式桜」 鎌倉市の「瑞泉寺の冬桜」(樹齢300年)など
小石川植物園や新宿御苑にも大きな冬桜がある

ミヤマホオジロ

2017-02-03 | 野鳥


枯れ草の中にミヤマホオジロがチョロチョロ熱き回っていた
顔の黄色と黒の配色 頭の冠羽が特徴の美しいホオジロ類
低木林に生息するので 林縁や草原などに多いホオジロに比べて 深山の鳥と印象が有ってミヤマホオジロと呼ばれる

冬鳥 対馬では留鳥
大陸から渡ってくる冬鳥だが 多くは離島などを経由して西日本に渡り東日本では少ない
西日本では普通に居る冬鳥だが 東日本ではあまり見られないため人気の高い鳥だ

灌木林や林縁の地上で草の種子 昆虫類クモ類などを採食する
オスは黒と黄色の顔が目立つ
メスは全体に褐色味が強く眉斑も胸も黄褐色
大きさ16㎝

ナベヅル

2017-02-02 | 野鳥


相模川の岸辺にナベヅルがやって来た
体が黒っぽい灰色で ナベは煤けた鍋の色からの連想
日本版レッドリスト絶滅危惧Ⅱ類

冬鳥 主に鹿児島県出水市や山口県周南市は定期的な越冬地になっている
出水市には8000羽ほどがやってくる これは世界のナベヅルの9割に当たる数という
水田 畑 河川などにいて穀類 魚 昆虫などを食べるが 出水市では多くは給餌に依存している

雌雄同色 頸から頭部は白く 額から頭頂にかけては黒と赤色
出会った個体は額の赤色部が無く 頸も淡褐色で若鳥のようだ
大きさ1m

サカズキツバキの葉

2017-02-01 | 樹木 草花


変わった葉のツバキが有った
変わった形をしたツバキの葉ではキンギョツバキが知られているが こちらは葉の中央がへこんでいる
形からサカズキツバキと言われる変わり葉のツバキ
江戸期から伝わる奇品扱いされる園芸種

ツバキ科の常緑樹で2~5mほどになる
花は4~5月頃に咲き中輪の一重で 筒はラッパ咲き
4倍体種で結実しない