トリからキノコ 自然見て歩き

足の向くまま気の向くまま トリからキノコまで
自然の中が心地よい

クロガネモチ

2023-01-16 | 樹木 草花


クロガネモチの木に赤い実がびっしりついた
樹皮から鳥もちが取れ、葉柄や本年枝が紫色を帯びるので、黒鉄黐の名が付いた
縁起の良い木として、苦労して金持ちになる・・立身出世の縁起樹と言われる

モチノキ科の山野の常緑樹林内にある常緑高木で10mほどになる
冬芽は極めて小さく1mmほど
葉は互生し、8cmほどの楕円形、両端とも尖り縁は全縁
葉柄は1cm程で紫色を帯びる

花は6月頃に咲く
雌雄別株で、本年枝の葉腋に散形花序を出し白色又は淡紫色の花を数個つける
雄花には5個ほどの完全な雄しべと退化した小さな雌しべがある
雌花には雌しべと退化した雄しべがある

果実は核果
球形で長さ6mmほど、11月過ぎに赤く熟す
中に三角状卵形で5mmほどで、縦の稜が2個ある核が5個ほど入っており、中に種子が1個入っている

コアシダカグモ

2023-01-15 | 虫類


虫の少ないこの時期の楽しみで、樹皮を剥がしたら立派なクモが現れた
コアシダカグモらしい

人家、神社などの周囲や、石垣 洞窟 太い樹木など主に屋外に居る
昼間は壁などの隙間、石垣の割れ目、樹皮の下などに潜んでいるが、夜間に出てきて足を広げて静止して獲物を狙う
近くに来たゴキブリ、カマドウマ、コオロギ、ガなどの昆虫を捕食する

狩猟行動は待機型
一年中いる
体長は2cm程だった

ソシンロウバイ

2023-01-14 | 樹木 草花


ロウバイの栽培品種は何種かあるが、その一つでソシンロウバイ
すっかり黄葉した葉に囲まれ、同じような黄色の花が咲いていた
花の内側の花被片が黄色い(ソシン(素心))ロウバイで、ロウバイの名はロウ細工のように見える花の姿から付いた

ロウバイ科の中国原産の落葉低木で、日本へは明治期に渡来した
葉は対生し、長さ10cmほどの卵形又は長楕円形、先端は尖り、縁は全縁

1~2月に芳香のある黄色の花が咲く、花の少ない時期なので珍重される
花は2cm程でロウバイより大きく、内側の花被片までが黄色い・(ロウバイは暗紫色)
花被片はらせん状に付き、花弁と萼片に分かれない

果実
花が終わると花床が大きくなって、3cm程の長卵形の偽果になる
表面は木質化し、先端には雄しべなどが残り、中にそう果が10個ほど入っている

ヤマツツジ

2023-01-13 | 樹木 草花


寒い中ヤマツツジが咲いていた
日本人に最も親しまれている野生のツツジ
花色や形に変化があり、多くの品種がある

ツツジ科ツツジ属ツツジ亜属の半常緑の低木 たかさ1~3mほどになる
ツツジ科は大きな科で約22属108種が分布する
ツツジ属はツツジ科最大の属で、日本には約52種が分布する
ツツジ亜属は花芽や萼、花柄などに腺毛や腺点があって粘るモチツツジのグループと、腺毛も腺点もなく粘らないヤマツツジのグループがある

葉は互生し、春に出て秋に落葉する春葉と、夏から秋に出る夏葉があり、夏葉の多くは越冬する
春葉は4cmほどの楕円形又は卵状楕円形で、先は尖り基部はクサビ形
夏葉は小型で1~2cmの倒披針形又はさじ型、先は丸い

花は4~6月に咲く
枝先の朱色の花を付け、花冠は4cm程の漏斗型で5裂し、上側の裂片には濃色の斑点がある
果実は蒴果で、1cm程の卵形で8~10月に熟し裂開する

ヒメツルソバ

2023-01-12 | 樹木 草花


道端に可愛く咲いていたヒメツルソバ
葉も花もツルソバに似ていて小さいので、ヒメツルソバという

タデ科の多年生草本
ヒマラヤ地方原産で諸国で観賞用に栽培されている
日本へは明治期にロックガーデン用に栽培されていたが、逸失して野生化している

茎は基部からよく分枝して、地表を這って広がり長さは50cm程になる
葉は先端の尖った卵形で全縁、短い柄があって互生する
葉身には紫色の山形の斑が入る

花は暖地では周年、温暖地では夏に咲く
茎の先端に始め淡紅紫色で後に白くなる花被片の小花が
球状に固まった1cmほどの花序を多数つける
果実はそう果、中の種は1.5mmほどの大きさで良く出芽する

ミヤコドリ

2023-01-11 | 野鳥


干潟に居たミヤコドリ
昔はほとんど見られず、出会えたら大興奮だったが、最近はこの辺りに行けば見られ数が増えているようだ
万葉集の大伴家持の歌に詠まれて、都の川に居る鳥と言うことでミヤコドリの名が付けられた

冬鳥
東北以北では旅鳥、稀に越夏する
干潟や砂浜、磯に居る
一羽か小群れで居ることが多い
嘴は縦に扁平で、2枚貝の貝の隙間に差し込んでこじ開けたり、岩に張り付いた貝を剥がすのに都合の良い形をしている
その他カニやシャコ、ゴカイなども食べる

雌雄同色
頭部、首、上面は黒色で、下面は白い
嘴は橙赤色で長い
黒、白、赤で特徴的な鳥
大きさは45cm

ハジロカイツブリ

2023-01-10 | 野鳥


ハジロカイツブリが群れていた
翼の一部が白いので ハジロカイツブリという
カイツブリ類は日本では3種が繁殖、2種が冬鳥

冬鳥
全国に渡来し、海岸や河口、入り江、河川などに住む
数羽から数十羽の群れで居ることが多い
群れが次々に潜水して、小魚の群れを追い回して捕らえる

雌雄同色
頸は長く、赤い目が特徴的
飛翔中は、白い次列風切りが目に付く
大きさは30cm

アサギマダラ幼虫

2023-01-09 | 虫類


すっかり冬で寒さも厳しいのに、葉の裏でじっと耐えている様子の幼虫が居た
食草のキジョランの葉裏は暖かいのかもしれないが、ほとんど食べ跡が無いので大丈夫かと心配
越冬中は食べないのかもしれない
地面に降りて枯草の中とか、土中に潜るとかしないのだろうか

体の模様からすると終齢幼虫でこのまま越冬する・越冬のさなかだ
黒黄白のまだら模様で印象的
中胸節、第9腹節の背面に鞭状突起がある
大きさは4cm程

成虫は長距離移動をするので有名
成虫(6月のもの)

クロゴキブリ

2023-01-08 | 虫類


通りがかりの家の前にゴキブリがヨタヨタしていた
アップしてみると顔から頭に白い傷が見える
寒くてよためいていると思ってが、スリッパにやられたのかもしれない

ゴキブリの仲間(ゴキブリ目)は、9科で約50種もいる
体は扁平で触角は長く、脚は発達している

幼虫で越冬するが、成虫は屋内で1年じゅう見られる
クロゴキブリは家屋内に入り込み、衛生害虫 不快害虫となる代表種
大きさは3cm程で食べ物は雑食性
メスは戸棚の引き出しや流し台の下などに、がま口状の卵しょうを産み落とす
卵しょうは1cmほどで、中に卵が20個ほど入っている


ヒメウズ

2023-01-07 | 樹木 草花


こんな寒い時期に、ヒメウズの小さい花が咲いていた
ヒメウズ(姫烏頭)は、小さな烏頭(トリカブト)の意味だが、オダマキ属の仲間

キンポウゲ科オダマキ属の山麓の草地や道端に生える多年草
茎は繊細で軟毛があり、高さ20cm程になる
根生葉は3出複葉で長い柄があり、小葉は短柄があり2~3裂し、裂片は更に2~3浅裂する
茎葉の柄は短く、基部は茎を抱く

花は3~5月に咲く
茎先に花柄を出して5mmほどの小さい、やや紅色を帯びた白色の花を付ける
外側の花弁状のものは萼片で、花弁は内側に筒状に雄しべと雌しべを囲んでいる
花弁の基部は小さく膨らんだ距になっており蜜を溜めている
果実は袋果で、3個ほどが上向きに付く

ギンヨウアカシア

2023-01-06 | 樹木 草花


今日は24節季の小寒
いよいよ寒さが厳しく「寒の入り」で、節分までが「寒」

ギンヨウアカシアの蕾が膨らんで、もうじき咲きそうになっている
マメ科の常緑小高木、5~10m程になる オーストラリア原産
葉はらせん状に密に互生する
2回偶数羽状複葉で、羽片が3~5対付く
羽片は5~10cmで、線形の小葉が8~25対付く
小葉は5mmほどで緑白色をしている

花は2~4月に咲く
枝先に黄金色の小さな花が多数集まった球形の頭状花序を総状に多数つける
花弁は小さくて、多数の雄しべが目立つ
果実は豆果で、10cm程もあり種子と種子の間がくびれる

ヒサカキ

2023-01-05 | 樹木 草花


ヒサカキの実が黒く熟した
神事に使うサカキは大井川の西側・関東以西の木で、関東では似た木をヒ(非)サカキと呼んで神事に使った

ツバキ科の常緑の低木~小高木 大きいものは10m程になる
冬芽は裸芽で、実の付いた枝先に緑色で湾曲した芽が葉芽

葉は互生し側枝では2列に並ぶ
葉身は3~7cmの楕円形~倒披針形、先は鈍く基部は鋭形、縁には浅い鋸歯がある

花は3~4月に咲く
雌雄別株で、葉腋に鐘形~壺型の花を束生する
花は3mmほどで、下向きに咲き強い臭気がある
雌花の方が小さく、雄しべは退化していて、淡緑色の子房と3裂した花柱が見える
雄花は雄しべが12個ほどあり、雌しべは退化している

果実は液果
5mm程の球形で、10月以降に紫黒色に熟す
中には多数の種子が入っており、2mmほどで不規則に角ばり、表面は赤褐色で網目模様がある

アズチグモ

2023-01-04 | 虫類


葉をひっくり返していたら小さなクモがうずくまっていた
アズチグモは色彩や斑紋に変異が多く、白色 黄白色 黄色 褐色の点斑の入るものなどがいる
又時間をかけて白から淡黄色へ、逆に淡黄色から白へ退色変化する
見つけたのは赤茶色で、もしかすると幼体かもしれない

カニグモの仲間(カニグモ科)で平地から山地まで広く生息している
草や樹木の花の中や葉裏に潜んで、シジミチョウや小型の飛翔性昆虫を捕える
狩猟行動は待機型(徘徊性)
出現期は5~9月

大きさはメス6~9mm オス2~3mmで、オスは非常に小型で成体になるとメスの腹部に乗っていることが多く、まさにノミの夫婦
雌が成体になるのを待って交接する

カシラダカ

2023-01-03 | 野鳥


暮れに出会ったカシラダカ(頭高)
頭に冠羽があり、それを立てることが多いことから付いた名前

冬鳥 10月から翌年5月頃まで見られる
低木林や林縁、農耕地 川原 草地 アシ原などに居る
近くに木や灌木林のある開けた場所を好み、地上を歩きながら短い冠羽を立てて草木の種子などを採食する

雌と冬羽のオスは、頭上と頬が褐色で、下面は白くて褐色の縦斑がある
夏羽のオスは頭が黒くなり、眉斑は白い
地鳴きは「チッ」と細くて小さく聞こえる、比べればアオジは濁り声
大きさは15cm

冬芽

2023-01-02 | 樹木 草花


冬芽が目に付いた・・左からタブノキ アカメガシワ ザイフリボク
冬芽で寒さを耐えている植物たち
落葉樹が秋に葉を落とし、休眠状態で冬を過ごす
春に再び芽吹き、活動を開始するために準備されたものが冬芽
常緑樹も冬芽を作り、春に備えている
冬芽をざっくり分けると、芽鱗に包まれているものと裸芽がある

早いものでは春先から準備が始まり、普通は夏の頃には多くで冬芽の蕾が出来始めている
夏に蕾を作り、秋に葉が作ったアブシシン酸が蕾に送られることで冬芽となり冬を越す
仮に夏から秋に虫や風などで葉が無くなってしまうと、蕾はそのまま成長して、秋に花が咲いてしまい、狂い咲きと言われる

タブノキ:
多くの芽鱗に包まれている、芽鱗は葉が変化したもの
大きいのは花と葉が入った混芽かも知れない
芽鱗の縁には黄褐色の絹毛がある
アカメガシワ:
裸芽で星状毛が密生し、葉脈のしわが見える
下に白っぽい丸いものがあるが、葉痕で葉が落ちた跡
ザイフリボク:
細長い水滴型、5枚ほどの大きな芽鱗に包まれている
赤く艶があり綺麗、芽鱗の間から白い毛がはみ出す