トリからキノコ 自然見て歩き

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自然の中が心地よい

ツバメシジミ

2024-04-15 | 虫類


小さな可愛いシジミチョウの仲間、ツバメシジミが居た
表翅は外縁を除いて紫青色一色
裏翅は白色で小黒点が並び、亜外縁には黒点と橙色の斑がって綺麗
尾状突起が有って色を添えている
大きさは20~30mm

幼虫で越冬して、4月上旬に蛹となり、中旬以降10月まで成虫が見られる
林縁、草原、農地、河川、公園、人家など広い範囲に居る
日中草原の上などを飛び、シロツメクサやキツネノマゴなど各種の花を訪れる

幼虫は1cm程の淡緑色の細長いワラジ型のイモムシ、目立つ斑紋はない
食草はシロツメグサ、カラスノエンドウ、レンゲソウ、など各種のマメ科植物
葉表から、葉脈や裏皮を残すようにして食べる

ヒメホシカメムシ

2024-04-14 | 虫類


赤い可愛いカメムシ、ヒメホシカメムシ
橙褐色の革質部に、黒色の大きな紋があり、背面がビロード状の微毛で覆われている
大きさは12mmほど

オオホシカメムシ科の昆虫で、仲間のホシカメムシ科、イトカメムシ科と合わせても約20種の小さなグループ

成虫で越冬して4月から10月まで見られる
平地に多く、シイ、アカメガシワ、クワ、などの花や実に群生していることが多い
夜間、明かりに良く飛来し、ガラス面に止まっていることもある



ウズラカメムシ

2024-04-13 | 虫類


シーズン最初に出会ったカメムシは、ウズラカメムシ
先の尖った特徴的な体型、触角は赤っぽい、暗褐色に淡い黄色の縦じま模様があり分かり易い
大きさは1cm程

冬は植物の根際で成虫越冬する
4月~10月まで見られる
ススキ、エノコログサ、チガヤ、カモジグサなどイネ科植物で生活し、普通に見られる
稲の穂を吸収して、斑点米にしてしまうこともある


ウラギンシジミ

2024-04-12 | 虫類


雌雄共に裏の翅が銀白色のチョウ
表翅は茶褐色で、オスは橙赤色でメスは白色の斑がある
翅を開いた大きさで4cm程のシジミチョウの仲間

常緑樹の葉裏で成虫越冬して、4月から11月まで見られる
樹林地や樹林の多い公園や人家周辺で見られる
春~初夏は食草のフジ類が多い渓流沿いの樹林や公園などで発生し、
秋には主にクズを食草にするので、林縁部や河川堤防、都市部の荒地などで広く見られる

日中、樹上や林縁を活発に飛び、しばしば地上にも降りる
花にはほとんど来ないで、腐果や獣糞などで吸汁するほか、湿った地上で吸水もする

幼虫は2cm程の尾部に突起を備える特異な姿のワラジ型イモムシ
突起は第8節背面に1対あり、刺激を受けると上部からブラシ状の突起を出す
食草はクズ、フジ、ハリエンジュなどマメ科植物の蕾、花、果実、幼葉
体色は緑色~赤紫色まで変異がある

ツマキチョウ

2024-04-11 | 虫類


表は白色で、中央部に黒斑があり、オスは前翅の頂が黄色で、メスは白い
後翅の裏には緑色の雲状の模様がある

見られる時期は短く4月の前後で、その間に卵を生み幼虫になり、5月から長い間蛹になって冬を越す
平地から低山の林縁部や河原などの草地、都市部の公園や農地にもいる
日中、低い所を翅を小刻みに動かしながら直線的に飛ぶ
タンポポ類、ムラサキケマンなど各種の花を訪れる
黄色、白色、紫色の花に良く集まる

食草はタネツケバナ、イヌガラシ、ショカツサイなどアブラナ科植物
幼虫は25mm程の緑色のイモムシ
背面は青白緑色で、気門下線に向かって白くなる

ノウルシ

2024-04-10 | 樹木 草花


茎を切ると乳白色の汁が出て、ウルシと同じように被れることからノウルシ(野漆)と付けられた

トウダイグサ科の多年草
川岸などの湿地に生え、しばしば大群落を作る
乾燥には弱く、生えているところが乾いてくると姿を消してしまう

茎は太く高さ30cm程になる
葉は互生し、長さ4~9cmの狭長楕円形

花期は4~5月
茎の先に倒披針形の葉を5個輪生し、それぞれの葉腋から放射状に枝をだし、枝先に杯状花序を付ける
花序の基部の卵円形の総苞葉は鮮やかな黄色で、一見花びらのように見える
子房には円錐形の突起が多数あって、蒴果になっても残る
蒴果は直径約6mmで、中に約3mmの種子が3個入っている

バイモ

2024-04-09 | 樹木 草花


ユリ科の中国原産の多年草
薬用植物として渡来し、鱗茎を薬用に使う
5~6月頃に掘り出し、鱗片を剥がして水洗いしながら外側のコルク皮捨てて日干しにする
薬効は、咳止め、痰切、排膿、催乳、止血、解熱など

花期は早春、3~4月ころ
茎頂に2つほどの花を下向きに咲かせる
花は鐘型で、淡黄緑色、内側に編み笠のような黒紫色の文様がある
この模様から、別名アミガサユリの名が付いた
3cm程の花で、花被片は6個有る

地下の鱗茎は白く、厚い2枚の鱗片が向き合っており、貝に見立てて貝母の名が付いた
鱗茎をはじめ全草にアルカロイドが含まれる
果実は6角形で、扁平な翼を縦に付けている

ラショウモンカズラ

2024-04-08 | 樹木 草花


名前は、花の形を羅生門に居る筋骨隆々な鬼の腕に例えたもの
色と言い佇まいと言い、ひっそりした感じなのに鬼の腕とは・・

シソ科のやや明るい林内に生える多年草
花茎は直立し、25cm程になり長毛がまだらにある
花後、長い走出枝が伸びる
花冠は紫色で、5cmほど
下唇の中央裂片は大きく、下方に反り返り濃紫色の斑があり、先端に開出する長毛がある

葉は対生し、心臓状卵円形で2~5cm
鈍鋸歯がある

シデコブシ

2024-04-07 | 樹木 草花


桜が満開になって賑わっているが、シデコブシも満開だった
名前は、花がこぶしに似ていて、沢山ある花被片がしめ縄などに付いているシデと呼ばれる紙に似ているので付いた
日本固有種、準絶滅危惧種

モクレン科の落葉小高木、高さは5m程になる
分布が東海地方の伊勢湾周辺地域、東海3県の丘陵地に限られており、これらの地域では他に多くの固有種や準固有種があり、これらの種は東海丘陵要素と呼ばれている

葉は互生し、葉身は5~10cmの長楕円形で全縁
先端は鈍形又はクサビ形
花は3~4月に咲く
葉の展開前に10cm近い芳香のある花を開く
花被片は12~18個、普通白色だが淡紅色を帯びるものもある
雄しべ雌しべは多数あり、花床に螺旋状に付く

果実は袋果が集まった集合果
長さ5cm程で、10月頃に熟すと裂開し、長く伸びた白い珠柄の先に、赤い種子がぶら下がる

カタクリの花

2024-04-06 | 樹木 草花


カタクリの花が咲いていた
春植物の花で、初春、3月下旬に、芽吹き前の広葉樹林に咲き、他の植物が茂る前の5月下旬には姿を消してしまう
残りの10か月は、鱗茎と種子で過ごす
不思議な花で、芽生えてから花が咲くまで7~8年かかる
光合成する時間が短いので、栄養を蓄えるのに時間がかかるのだろう

ユリ科の多年草
種子から発芽した1年目は、10cm程の糸状の茎1本で過ごす
2年目からは、葉を1枚付けて、毎年繰り返す
7~8年目になると葉を2枚付けて、花を咲かせる

地下の鱗茎は5cm程の長さで毎年更新を重ね、旧鱗茎の下に新鱗茎が付く
花が咲く時期の鱗茎は土中深く潜る
鱗茎から採った澱粉が真正の片栗粉

葉は、長い柄があり長楕円形で6~12cm、厚くて柔らかく淡緑色で、普通紫褐色の斑紋がある

花茎は高さ25cm程で、茎頂に1個の花を下向きにつける
花被片6個は紅紫色、披針形で5cm程、基部近くにW字型の濃紫色の斑紋があり、強く反り返る
寒い日があると、開いた花もすぼんで下を向き、暖かくなるのを待つ
花の開閉は温度反応で、花の表面温度が17~20度になると全開する
雄しべは花被片の約半分の長さ、葯は濃紫色で下垂する

果実は蒴果
2cm程で、裂開してエライオソームの付いた種子をだす

コフキクロツチガキ

2024-04-05 | キノコ


小さなコフキクロツチガキがあった
林内地上の落葉層の多い地点に群生する
秋に多い

幼菌の頂部は突出している
熟すと外皮は6~10片に星形に裂開し、ついには反転する
外皮が開いた時は径3~10cmある
裂開時には、内皮は紙質、鉛色で粉を吹いたような外観になる

短柄の周囲は綿くず状
孔縁盤は明瞭で細長い
円座はない
内皮の下面は溝線が明瞭、短柄があって柄にはリンクがあるが、脱落しやすい

ホウロクタケ

2024-04-04 | キノコ


切株に大きなホウロクタケがあった
ホウロク(焙烙)は素焼きの浅い鍋の事で、キノコの色や形が似ていることから付いた名前

広葉樹の枯れ木、倒木、切株などに発生する
子実体は側着型で、中型から大型、一年生又は多年生で無柄
傘は半円形で、扁平または断面が楔型 縁はやや厚い
色は淡褐色、灰褐色、黄土色など
縁近くには凹凸による環紋がある

管孔はやや長い
孔口は円形で小さく、整然と並び、孔壁は厚い
褐色腐朽菌・・材中のセルロースを分解するキノコで、分解された材は褐色になる

クシノハシワタケ

2024-04-03 | キノコ


落ちていた木にべっとりと言う感じでクシノハシワタケがいた
これでもキノコの仲間だろうかと思うキノコだ
この時期はまだ傘と柄の有るいわゆるキノコ型のものはあまりない

広葉樹の枯れ木、倒木、落枝などに生える
背着生の不定形のキノコ
傘は半円形~棚状、表面は灰白色黄褐色
微毛で覆われ、環紋を表す

子実層托は灰白色から淡汚紫褐色
櫛丈の低い隆起を持つものから、薄歯状の突起を密生させるものまで変化が多い
周縁部は白い


ネンドタケ

2024-04-02 | キノコ


少しごつい感じのネンドタケが、枯れたような木に沢山出ていた
通年発生して、コナラ、シラカシなど広葉樹の倒木や切り株上に重生する
あちこちで普通に見られる

半背着型で中型のキノコ、6cm程の大きさだった
傘は半円型、扁平で縁は厚い
色は淡褐色から、黄褐色または褐色となり、表面は細粒状突起でざらつき、凹凸がある
肉は黄褐色で硬い木質

管孔は短い、孔口は円形で極めて小さく、色は淡褐色から暗褐色になる


エノキダケ

2024-04-01 | キノコ


八百屋さんでおなじみなエノキダケ
お馴染みなのだが、改良された市販のものとは姿が随分違う
市販のものは、柄が細長く上の傘が小さい
味は野生のもが数段良いという

晩秋から初春に、朽ちた広葉樹の切り株、枯れ木、倒木などに生える、冬のキノコ
幼時丸山型から開いて平らになり、色は黄褐色か暗褐色、傘はぬめりがある
裏の襞は、幅広くやや疎で細長く柄に上生する
柄は中心生で、下方にやや太まり中空、色は黒褐色で表面は微毛に覆われビロード状
鉄が錆びたような独特の芳香がある

汁もの、和え物、テンプラ、鍋物など色々美味しく食べられる
天然のものは熱を加えてもくたくたにならない