２院制とねじれ国会。 bicameral system & twisted national Diet

　(1)衆参ねじれ国会（twisted national Diet）が国政停滞、低迷の元凶のように言われるが、政治、政策に工夫、努力、開発もしない無気力（inactivity）・無責任政党、政治家の「たわ言」でしかない。
　衆参ねじれ国会は、総選挙で国民の支持を受け政権を獲得した政権党が政治責任、国民との約束を果たさず放棄して党利党略政治に走って、結果としての次の参院選での厳しい国民審判による敗北による必然の衆参ねじれ国会だ。

　政策本位、国民本位の政治、政策推進のための当然の努力、工夫、開発を考えると、衆参がねじれていようがいまいがどうでもいいことで、現在の政治がそういう優れた政策の開発、実行能力の本来政治と随分とかけ離れてしまった政治家群像の自業自得の政治結末によるものだ。
　そういう反省もなく政治停滞、低迷の責任を衆参ねじれ現象にあてつける無気力、無責任政治の現在だ。

　(2)政府、与党と野党第１，２党の３党合意などで、しかも政権与党の野党案丸呑み、迎合政治が「決めれる政治」とか言われて国民の意思無視の野合、野望政治にしか活路を求められない政治家能力の貧困化時代だ。
　衆参ねじれ国会は政権党の自業自得に起因するものだが、その時々の国民の意思、意向であるのだから、その中で政策本位、国民本位の政治責任、政策実行力、推進力の環境整備（対話、協議、説明、政策開発）、政治遂行システムの構築が必要なだけだ。

　(3)優れた政策開発力よりは政党エゴ、党利党略、政権争いに終始する現在政治の有り様に、まず政治の仕組みの初歩からの見直し、取り組みが求められる。
　現在政治で言うならば、まず衆参ねじれ国会を当然のように受け止め、受け入れての優れた政策、開発、競争、実行に終始しての政治論議体制の確立だ。

　その政治本来の有り様に努力、工夫、開発しない現在政治家たちは、参院を廃止して衆院の１院制にして政治家群像たちの国民の意思を排除した野合、野望政治のいとも簡単な実現を目指す安易な都合主義の政治姿勢論もある。

　(4)政治に競合もなく競争、対立もなければ民主主義国家とは言わずに、独裁政治国家だ。
　衆院、参院の役割論などとステレオタイプ（stereo type）なことを言わずとも、相互からのチェック、検証機能を果たすだけで政治の公平、公正、機能性は維持できる。
　それが国民にわかりやすい、国民のための本来の政治スタイルだ。

　(5)衆院憲法審査会では、政党の多くが２院制（bicameral system）を支持するとした。しかし、１票の格差是正問題を含めて国会の制度、仕組みの有り様を利害当事者の協議にまかせては、公正で公平な論議は期待できない。
　国民代表も含めた第三者専門委員会でのしがらみのない高所大所からの検討、検証が不可欠だ。

　(6)衆参ねじれ国会は、むしろ優れた政策本位、政治本来の政策論議の努力、工夫、開発の格好のステージといえるのだ。政治家の目的、資質、意欲の問題だ。
　今の政治にその努力、工夫、開発への突破力（break over power）、気持ちがないだけだ。