(1)今夏はロンドンオリンピックスが佳境に入っていたこともあり、また同日本代表のメダル獲得数が過去最多で高校生の若い代表のメダリストもいて注目が集まっていたこともあり、夏の甲子園も始まっていたかとの印象があった。
こちらも終ってみれば大阪桐蔭高校が危(あぶ)なげない勝ち方で、春夏連覇をとげた。エースの197センチの藤浪投手(3年)は大柄な高校生投手にありがちな不安定なコントロールもなく、150キロを超すストレートをズバッと低めにコントロールして相手打線につけ入るスキもみせない完成度の高さだった。
あの角度のあるボールの軌跡を高校生レベルで打つのはむずかしいという強烈な印象だった。準決勝、決勝の連続完封は20年振りという快挙でもあった。
(2)丁度、この時期に高校野球、プロ野球現役選手の刑事事件が発生、報道されていたが、藤浪投手のインタビューでの受け答えは落ち着いて謙虚で自然なスポーツマンらしいすがすがしさがあって、ここでも救われた思いだった。
奪三振記録に迫った大きく曲がりするどく落ちるスライダーの聖光学院(神奈川)の松井投手(2年)とともに、プロ野球でもかっての堀内投手(元巨人)のように高校卒の即戦力投手として活躍できる高いポテンシャル(potential)を感じさせる双壁だった。
(3)センバツと同カードの夏の大会決勝戦で、その光星学院(青森)はあとひとつ及ばなかったが打力を前面にしたチーム破壊力は高いものがあった。レギュラーメンバーで青森出身者はひとりというチーム構成ではあったが、私立学校の教育特色であり、全国どこの私立学校でも起きている当然の生徒募集方針の現象で、青森だからと問題にされることでもない。
ユニフォームの胸に高校を「郷土」の高校球児を代表してプレーする若者のひたむきさ、日頃の練習、鍛錬に裏打ちされた心身レベルの高さが、かっては社会問題にもされた教育視点の偏向性を自ら排除した印象だ。
人口減少化が加速する時代の私立学校としての教育目的の特色、特性を生かした生徒募集効果の「開発性」はあって当然だ。あくまで教育目的、特色、育成の方向性であり、勝利偏向優先などとは無縁のものだ。
(4)ただし、高校野球に限らずに大所帯を抱える、育てるチームの監督、管理責任の重さ、特に心身ともに成長途上の高校生の日常の教育指導、生活指導については方法論、体制論、視点論に十分でないことも現実の大会期間中の刑事事件発生で明らかになった。
(5)背景も事情も違うがプロ野球でも、2軍プレーヤーの刑事事件がペナントレースのチーム一丸これからという正念場で発生したことは、人間のモチーブパワー(motive power)の持続性開発(durable development)に問題のあることを示した。
「光(brightness)」が強ければ「影(shadow)」も濃く、深くなる比較社会現象を理解した対策、対応開発が必要だ。
こちらも終ってみれば大阪桐蔭高校が危(あぶ)なげない勝ち方で、春夏連覇をとげた。エースの197センチの藤浪投手(3年)は大柄な高校生投手にありがちな不安定なコントロールもなく、150キロを超すストレートをズバッと低めにコントロールして相手打線につけ入るスキもみせない完成度の高さだった。
あの角度のあるボールの軌跡を高校生レベルで打つのはむずかしいという強烈な印象だった。準決勝、決勝の連続完封は20年振りという快挙でもあった。
(2)丁度、この時期に高校野球、プロ野球現役選手の刑事事件が発生、報道されていたが、藤浪投手のインタビューでの受け答えは落ち着いて謙虚で自然なスポーツマンらしいすがすがしさがあって、ここでも救われた思いだった。
奪三振記録に迫った大きく曲がりするどく落ちるスライダーの聖光学院(神奈川)の松井投手(2年)とともに、プロ野球でもかっての堀内投手(元巨人)のように高校卒の即戦力投手として活躍できる高いポテンシャル(potential)を感じさせる双壁だった。
(3)センバツと同カードの夏の大会決勝戦で、その光星学院(青森)はあとひとつ及ばなかったが打力を前面にしたチーム破壊力は高いものがあった。レギュラーメンバーで青森出身者はひとりというチーム構成ではあったが、私立学校の教育特色であり、全国どこの私立学校でも起きている当然の生徒募集方針の現象で、青森だからと問題にされることでもない。
ユニフォームの胸に高校を「郷土」の高校球児を代表してプレーする若者のひたむきさ、日頃の練習、鍛錬に裏打ちされた心身レベルの高さが、かっては社会問題にもされた教育視点の偏向性を自ら排除した印象だ。
人口減少化が加速する時代の私立学校としての教育目的の特色、特性を生かした生徒募集効果の「開発性」はあって当然だ。あくまで教育目的、特色、育成の方向性であり、勝利偏向優先などとは無縁のものだ。
(4)ただし、高校野球に限らずに大所帯を抱える、育てるチームの監督、管理責任の重さ、特に心身ともに成長途上の高校生の日常の教育指導、生活指導については方法論、体制論、視点論に十分でないことも現実の大会期間中の刑事事件発生で明らかになった。
(5)背景も事情も違うがプロ野球でも、2軍プレーヤーの刑事事件がペナントレースのチーム一丸これからという正念場で発生したことは、人間のモチーブパワー(motive power)の持続性開発(durable development)に問題のあることを示した。
「光(brightness)」が強ければ「影(shadow)」も濃く、深くなる比較社会現象を理解した対策、対応開発が必要だ。