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いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

財津音楽の作曲技法。 artistic composition

2012-08-19 19:38:24 | 日記
 コンポーザー(composer)でミュージシャンの財津和夫さんはビートルズの中でもメロディメーカーのポール・マッカートニーさんのフリーク(freak)として自他ともに認められていますが、財津さんは映像が目の前に浮かぶ表現力の高い詞(lyrics)を生かす、すばらしいメロディをつくってきたことから作風はジョン・レノンの影響を受けてきたのではないのかと思っています。
 8月18日の財津さんがパーソナリティをつとめるラジオ番組「人生ゲーム21」で自身の作曲技法(artistic composition)について述べています。

 「曲をつくったりする時にメロディが先の事が多いんです。(上田さんもチューリップではメロディ先の楽曲がほとんどだったと述べていますー本ブログ注)
 ずっとそうでしたけれど、最近は言葉を先に書こうと努力しています。というのは、結局、歌っていうものは心の中に長く残ってくれるのは詞の世界なんですね。
 この歌っていうのはこんなことを言っている、こんなことを歌っているんだと心に残っていくんです。メロディやサウンドはきちんとして支えていくものです。

 メロディが好きでたまんなくて、詞なんかどうでもいいというものもあります。歌のないインストルメンタル(instrumental)な曲もたくさんあるわけで、愛されている。
 でも、歌という肩書がある以上、詞があって歌詞があれば歌を歌う人がいるわけで、歌う人と歌詞のふたつが相まっていい味を出していくわけです。
 だからギター一本で歌は成立するわけでギターの音色、技術以前に本質的に歌手と歌詞の存在があるわけです。

 「夏色のおもいで」という曲をつくった時に、これは「心の旅」の大ヒットのその次につくった曲なんですが、ヒット曲のあとなんでもう自由につくるぞという気持ちでつくった曲なんです。
 「心の旅」では苦しみましたから、「心の旅」も3枚目のシングルでこれがヒットしなかったら負け犬で博多に帰ろうという状況で、やっと苦しんでヒットした。
 だったら次は楽しんでつくろうと思ってました。そしたら、次の曲は作詞の専門家つまり作詞家に頼もうとなって、なんでと思ってました。

 「夏色のおもいで」タイトル曲は松本隆さんのデビュー作なんです。デビューだということで大丈夫かななんて思いましたが、「夏色のおもいで」の歌詞は「君の眼のむこうに青い海が見えるよ」とか、「夏はいつのまにか翼をたたんだけど」という表現があって、これはもう 僕にはまったく出来ない表現力のことで、やはり詞を書く人の感性はすごいと今更ながら思うんですけれど、でもやはりチーリップというグループの中だけで曲づくりをして、演奏をしてそしてレコーディングをしてとしたかったものですから、ちょっと胸が痛んだんです。

 でも松本さんのお陰で僕も詞はこんな風に書かなければいけないんだと思わせられた、勉強させられたんです。
 一番大きいのは、歌っていうのは、はずかしくてもズバッと書かなければいけない、こんなはずかしいことを書けないよ、歌えないよと語っているものが、むしろ人の心を打つ感動を呼び込むことを学ばせてもらいました。

 いやいやながら照れながら言葉を考えて、たとえば「愛がすべてさ」なんて日常では言えますか、でも歌の中ではすばらしい力を持ってくる、それを学ばさせてもらいました。

 今、わたしたちチューリップは久し振りに集まりまして、9月からのコンサートに向けてリハーサルの真っ最中です。」

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