いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

西暦と元号。 Anno Domini and Gengoh

2019-01-02 19:42:19 | 日記
 (1)人間社会には変わらなければならないものもあれば、変えてはならないものもある。産業革命、近代化で変わった人間の生活は豊かになり、暮らしも楽になり、一方で家族のつながり、人と人のつながり、共助は希薄になって心の豊かさを替えて人間らしい社会は型を変えた。

 次の時代に希望を持てる日本として、ゆとりと心の豊かさを追求する社会を多くの国民が望んでおり(アンケート)、現代社会の失ったもの、反面教師として変えてはならない部分なのだろう。

 (2)今年は4月30日に天皇退位、5月1日に新天皇即位の年で、5月1日に新元号が発効する。元号は天皇が代替わりするときに変えられるもので、天皇制との結びつきが極めて強い日本の長い歴史、伝統、伝説、文化だ。

 現在は西暦(Anno Domini)が使われることも多く、西暦、元号併記も一般的だ。

 (3)グローバル時代、社会を迎えて日本も西暦に統一すべきだとの意見もあるが、西暦になってせいぜい150年で元号はそれまでの数千年の長い歴史、伝統、伝説、文化として受け継がれてきたもので、時代を映す年数は便利性、わかりやすさがあり世界共通性の合理性だけで推し量れるものでもない。

 ただし現在公文書は元号を使うことになっており、それにともない社会の仕組み、制度も西暦だけで元号を排除するというわけにもいかずに、元号変更にあたっては情報化社会のPC機器など複雑で時間を要する仕組み、制度変更が多く必要で手間、手続きがいることになる。

 (4)元号と天皇の強いつながり関係を重んじる保守思想派からはあくまで5月1日新天皇即位により新天皇が政令に署名して公表すべきと主張して、PC機器など情報化社会の仕組み、制度の変更対応を事前に準備する必要性から、5月1日前に公表したい政府と対立(報道)があった。

 安倍首相、政府は年末に新元号を4月1日に公表(同)する意向を固めたといわれる。

 (5)今回は現天皇の退位意向で皇太子が天皇を継承する近代日本では前例のないもので注目されていた。西暦と元号が併存してそれぞれに意味、理由があるが、西暦と元号が役割、共存できる社会の見直しも必要だ。

 公文書、公式文書は普遍の変わらない世界共通の西暦表記にして、元号は日本の歴史、伝統、文化、一般社会で基本的に使用するという区分けだ。

 (6)元号は天皇制とともに存在するけれど、公文書、公式文書は西暦を使用するというものだ。新聞などのように西暦、元号併記もかまわない。
 変わらなければならないものと、変えてはならないものが共存する目的、社会があってもいいのではないか。

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