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カネコアヤノ「Zepp Tour2023‟タオルケットは穏やかな”」@KT Zepp Yokohama 23.2.16

2023-04-09 | LIVE













2月の16日にカネコアヤノのワンマンライブに行きました。









この間、
レビューも書いた「タオルケットは穏やかな」のリリースツアー。
ちなみにこのリリースツアーは2つあってまずは今回参加したライブハウスでのツアー、
そして、春からスタートするホールツアー、、、という事でまずは出たばっかりの楽曲をライブで味わおう。
そんな目的で参加したツアーで、尚且つ、これが今年初の生まれ故郷の横浜での公演でした。

純粋に、
大好きなニューアルバムの楽曲をいち早く聴きたかったのと、
それと一年前にeastern youthとの対バンで観た時の印象がえらい良かったので、
久々にライブ観たいな~という想いで行きました。
それと、
場所は幾つか候補があったんですが、
出来るだけ早めに故郷の横浜でライブを観ておきたかったのと、
カネコアヤノさん自身も神奈川県出身という事で・・・「行くならここだな。」という感じで決めました
生まれ故郷で聴く音楽は心持ち的に違うし、今住んでる千葉県で聴く音楽も勿論違うし、
日本の中心地の東京で聴く音楽も「聴きに上京する。」という過程を経てるので違うし、
地方で観るライブも独特のものがあるし、、、
そのどれもが❝必要❞なんですよね。
ま、
ライブ行ける体力がある内は色々行きたいな~って感じです(笑










ライブは、
威勢よくシューゲイザーの様な轟音の「わたしたち」からスタート。
のっけから大好きな楽曲から始まり興奮を隠せない。
歌も良かったんですが、
アウトロのバンド演奏が白熱していくパートも良くて・・・とても力強い始まりでした。
そこから、流麗な歌唱にも魅了された「天使とスーパーカー」、
更に、
軽やかに駆け抜ける「季節の果物」と意気揚々と素敵な唄を披露していくカネコアヤノ。
この曲は既に人気が高いみたいで周りのお客さんの反応も良好でしたね。

序盤のハイライトは「予感」。
ロック色が強くアンサンブルもタイトで、カネコさんの歌声も相応に強めで格好良かった。
自身の愛するものを確固たる信念で守ろうとする様なパワフルさがありましたね
独特のリズムが心地良かった「やさしいギター」
そして...
客観的に考えてレアめの選曲だったであろう「春」
この曲がまた、変に守りに入って大人になってしまった自分を諫めるような楽曲として響いていて、
その文字通り泥臭い歌唱が意外性も生んでいて...何か❝素敵だな❞と言いますか、
煌いたものを感じて自身にとっての気付きにもなった尊い一曲でした。
記憶が確かならば、会心の出来だったのか、この曲終わりの時にガッツポーズしてた気がする。


そして、
新譜の中でも個人的な推し曲「眠れない」!!
これもめちゃくちゃ良かった。。
すごく良かった。
音源と遜色ない素晴らしい歌唱にグッドメロディ、アンサンブルも心地良く、
何より、
「ぎりぎりのハート」
「明日の愛を想像する」
という
大好きなフレーズを生で聴けたのはデカかった・・・!
前者は、今の自分にとっては沁みるようなペーソスを感じさせてくれて、
後者は、「都合の良い夢を見る。」という人間だけが持ちうる特権を感じさせてくれて...
非常に素晴らしかったです。し、
生歌の破壊力ってすげぇなあ。とつくづく感じられた一幕でした。
結果的に上手く行く/上手く行ってるは別として、
理想の姿を想像し良い気分になる。のは、
ある種人間だけが出来る素敵な誤魔化し方だとも思うので・・・
歌ってる時のカネコさんの姿も非常に凛としていて爽やかでした。

これまた、滑らかなメロディラインにウットリした「セゾン」、
更にグランジの様なサウンドデザインで攻めた「愛のままを」、
懸命な歌詞が胸を打つ「りぼんのてほどき」・・・と
時にディープに、
全体的にはカラフルな印象のステージが展開されてゆきました。
それから、新譜の中でも哀愁味が強めな「こんな日に限って」も心に沁みる出来栄えでした
良い意味でラフな歌唱に「悲しみを消すための傷が絶えない」のフレーズが聴いてて堪らなかったですね。。
自分自身の今の生活も決して順調とは言えないだけに、なんだか気持ちに寄り添ってくれる感覚がありました。


ライブは、
「月明り」から後半戦に突入。
「月明り」は、最近新譜の中でも再生数が高い曲で・・・
この日も、
静謐な空気の中で、
自分が最も可哀想。と、❝良い意味で❞独りよがりな事を歌う歌唱が実に素晴らしかった。
こういう感情ってきっと誰しもが持っている感情の一つだとも思ってるので。
擦り切れそうなAメロとは対照的に力強さも含むサビのコントラスト、
打ち込みも駆使したアレンジに光が回る演出も良くて、
この楽曲が持つ神妙さをより高めてた様に想う。
この曲も実に素敵でした。。

浮遊感のある歌声も印象に残った「気分」、
「心を守るんだ」というフレーズも胸に来たしカネコさんのギターの音色もステキでした
生で聴くと思ってた以上にロック色強めのアレンジでそれも面白かったですね
それから.....
新譜のラストを飾る楽曲でもある「もしも」
この曲は、すごかった。
途中で、
カネコアヤノの純真無垢な❝うた❞だけが溢れて、それだけに心奪われてしまう瞬間があって。
あの、凄まじいまでのピュアネスを出せるのは、ちょっとオルタナティブそのものだな。と感じつつ、
音源とは違った終わり方も印象的でこの曲は自分の想像以上にライブ映えしてましたね~
それと、
自分が生まれ育った横浜市で、
自身の基本に立ち返るようなこの曲を聴けたのはとても感慨深かった。
歌詞に合わせて子供の頃住んでた団地から見える旧横浜ドリームランドの光景を想起したり...と
ある意味この日この場所だったからこそ味わえた類のライブだったな・・・と振り返って感じますね。

ドラムソロも痛快だった「車窓より」
ブリッブリのベースが超気持ち良かった「花ひらくまで」と、
結果的に、
この日が(自分的に)最後になったアンサンブルの良さをまじまじと味わっていた終盤
パーソナルな心境を綴った「明け方」に、
代表曲「グレープフルーツ」、
そして、
重厚なギターサウンドが火を吹いていた「退屈な日々にさようならを」・・・と
クライマックスに向けてどんどん熱量を増していくカネコアヤノバンド。
この曲では、
「なんとなく歩いてけば なんとかなる」
「生きているから 繰り返す」

聴いていて胸が熱くなるフレーズのオンパレードでそのエモーショナルな歌唱にもヤラれた一幕でした。


そして。
最後の一曲は、
「タオルケットは穏やかな」。
まるでトンネルを抜けた後に見る景色の様に、
或いは、
眠りから醒めた後の太陽の光の様な・・・そんな演奏と歌がお見事で
今までの儚く時に力強い楽曲群の答えとしては、
十二分の素晴らしいエンディングでした。

この時の感動は忘れられない.....
葛藤も、
苦悩も、
上手く行かないな。って想いも、
それに付随する様々な感情を飲み込んだ上で、
「分からないまま進んで行こう。」というある種完璧なアンサーで以って締めて見せた、
そんなカネコアヤノの音楽家としての手さばきに兎角感銘を受けた公演でしたね。
まるで夢見る渦中の子供の様に、
もう一度何もかもを忘れたフリして、
純真無垢に無我夢中に歩んで行く~事に意義がある。
全部が全部上手く行かなくても良い。という意志も感じられるその歌は、
本当に素晴らしいものでしたし、心から音楽の力を信じられる様なとても逞しい表現でした。

あの、
救いにも似た音像は、
間違いなくこの日のハイライトでございました。
それをニューアルバムの、それもタイトルナンバーで達成した事実も「あっぱれ!」でしたよね。
アナウンスの通り春のホールツアーからカネコアヤノバンドのメンバーも変わるみたいですが、
その前にこの日この場所であのとてつもない演奏を観れたのは幸福な出来事でした。
ありがとうございました!!!!














わたしたち
天使とスーパーカー
季節の果物
予感
やさしいギター

眠れない
セゾン
愛のままを
りぼんのてほどき
こんな日に限って
月明り
気分
もしも
車窓より
花ひらくまで
明け方
グレープフルーツ
退屈な日々にさようならを
タオルケットは穏やかな











という訳で、
新譜「タオルケットは穏やかな」の楽曲は全曲演奏、
アンコール無しの全20曲~という堂々たるリリース公演でした。
カネコアヤノのライブってMCは無しでただただ演奏が淡々と続いて行く感じなので、
音楽だけがステージの上で喜怒哀楽を表現している感じ・・・がとっても潔くて個性的で良いですね
勿論、
MCはMCで良さもありますが、
カネコさんみたいなステージングがあっても良いし、これはこれで素敵だな。って思います
最後には一言「ありがとうございました。」と言って去っていく感じも誠実でグッと来ました。
ホールツアーにも参加する予定なので、この時とはまたちょっと違って聴こえる可能性もありますし、
それも含めてカネコアヤノバンドの今後が楽しみであります!



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