■本日、館林市長選の火蓋が切って落とされました。保守の一騎打ちか、と見られていた館林市長選ですが、今日の地元新聞の一面に次の記事が掲載されました。
↑氷雨の降りしきる中、マスコミ記者らから出陣挨拶と取材を受ける候補者。↑
**********上毛新聞2017年3月26日一面
館林市長選きょう告示
保守分裂の公算 3人目の動きも
安楽岡一雄市長死去に伴う館林市長選は26日、告示される。立候補を表明しているのは元自民党県議、松本耕司氏(72)=羽附町=と同党県議の須藤和臣氏(49)=松沼町=で、無所属新人による保守分裂の選挙戦となる公算が大きくなっている。投開票は4月2日。
両陣営は25日、選挙期間中の動きなどについて最終確認し、臨戦態勢を整えた。26日は松本事寧が花山町、須藤陣営が富士原町の選挙事務所で、それぞれ午前10時から出陣式と第一声に臨んだ後、市内を遊説する。
このほか、市長選にはコンサルタント業の男性(70)も立候補の準備を進めていることが25日、わかった。
市長選と同じ日程で行われる市議補選(欠員1)は無所属新人の2人が立候補する見通し。
期日前投票は27日から1日の間、午前8時半から午後8時まで市役所で行われる。
25日現在の選挙人名簿登録者数は6万3705人(男3万1731人、女3万1974人)。
**********
当会会員で市民オンブズマン群馬館林支部長の小林光一氏は、数年前から館林市土地開発公社を巡る土地ころがし事件、通称「羽衣疑惑」あるいは「羽衣問題」の当事者である安楽岡市長兼公社理事長を追及してきました。
民間業者が保有する地価数千万円の土地を、館林市土地開発公社は5億4000万円の公金で購入しましたが、差額4億6000万円は当然ながら民間業者のふところに転がり込んだことになります。そのカネが裏金として政治家に還流した疑惑について、当会課員は、住民監査請求から住民訴訟を戦い、前橋地裁での一審から東京高裁での二審、そして最高裁への上告まで粘り強く法廷闘争を続けましたが、遺憾ながら棄却とされてしまいました
その後、最高裁に対して3回にわたり再審請求を行いましたが、いずれも却下されてしまっています。
不通であれば、最高裁まで争えばそれで諦めてしまうところですが、当会会員はそれでもあきらめずに、今度は選挙に立候補して、事件の調査結果について市民に報告しなければならないと考えて、2度の市議選にチャレンジしたあと、今回、初の館林市長選挙に出馬することを決意したものです。選挙を決断するまでの過程は当会の次のブログを参照ください。
〇2017年2月17日:館林市土地開発公社の巨額負債40億円を残したままこの世を去った安楽岡市長へのレクイエム↓
http://pink.ap.teacup.com/ogawaken/2241.html#readmore
〇2017年3月7日:安楽岡一雄館林市長の死去に伴う一連のゴタゴタと経過報告↓
http://pink.ap.teacup.com/ogawaken/2266.html#readmore
■3月18日に開催した市民オンブズマン群馬の3月例会で、小林氏から「出馬の意向を固めつつある」との報告が参加者に伝えられ、一同で同氏を激励しました。その後、状況が二転三転しているという経過報告を受けており、一時はギブアップ寸前まで追い込まれたとのことですが、告示日の前日である3月25日に当会事務局に電話があり「明日、出馬すべく今日までに選管の事前手続きを終えた」との連絡がありました。
↑市長選確認団体関係書類。↑
↑出陣式まで待機するマスコミ記者ら。↑
↑選管から届いた選挙グッズ。↑
本日3月26日朝8時に、館林市台宿町の自宅兼選挙事務所から支援者2名が館林市役所4階の選挙管理委員会を訪れて、午前8時半から始まった手続で、さっそく届出を済ませた後、「選挙の七つ道具」と呼ばれる法定グッズ等を受領して戻りました。なお、選挙ポスターの掲示位置や選挙広報の公約記事の位置決めにも関わる順番では、小林陣営が第1号を引き当てました。
↑今回の選挙候補者の順番のトップである第1号を示す演説旗。↑
結局、届出を済ませた支援者2名が選挙事務所に戻ったのは午前9時を少しまわったころでした。早速七つ道具を仕分けして、候補者が支度を整えて、選挙事務所脇の駐車場の選挙カーの前で、支援者や通りを往来する車に向かって出陣の次の言葉を発したのは9時15分でした。
*****出陣の言葉*****
市民オンブズマン館林代表の小林光一は戦います。
「館林市政は間違っている」と云う強い声に押されて立ち上がりました。
市民感覚から外れた政治屋から市民の手に政治を取り戻す活動をしています。
その一つに「羽衣問題」があります。
民間企業が8000万円で購入した土地を館林市が5億4000万円で購入しました。
まさに世間を騒がす森友学園事件と同じ構図ではありませんか。
当事者同士が契約成立の後、料亭で食事をしたことを議会で認めました。
常識ではありえないカネの動きに小林光一は、市民に損害を与えたとして最高裁まで戦いました。
次の元松本県議が国道354号線工事において、入札県のない身内企業を建設工事貴社に入り込ませ、公金を還流させました。
それに加担した元建設会社会長H氏は「松本氏へ配慮せよ」と云った言葉を確認しました。
自分の利益のために政治にかかわる人間を許してはいけないと思います。
多田議長は公職選挙法に違反して、身内の関係する福祉施設の障害者をバスに載せ、自分に投票させました。
さらに後援会と称し、3000円会費で5000円の食事に1000円のお土産付宴会を行った領収書を確認しました。
館林政治の腐敗の頂点には元大物代議士が陰で動いています。
そして、カネの流れを市民、市長、大物代議士といった構図を、さらに構築しようと、次なる候補を擁立するために元大物代議士の元秘書を立てています。
こういうことは豊洲、豊中問題とそっくりではありませんか。
即刻辞めさせるべきであると私、小林光一は、立ち上がりました。
**********
■冒頭の新聞記事にある通り、候補者が出馬の意向を固めたのは告示日前日でした。そのため、事前に候補者調査票への記入の形で、記者会見などで候補者の個人情報がマスコミに配布されるのですが、不意を突かれたマスコミ関係者は、告示日当日に慌てて3人目の候補者の取材をすることになりました。
上毛新聞など2社の記者が出陣式を取材したあと、候補者は午前9時40分ごろ、選挙カーでさっそく市内東部の高速インター方面周辺の遊説に出発しました。
候補者が遊説中、選挙事務所には、館林ケーブルテレビ、読売新聞社、群馬テレビの取材陣が押しかけましたが、候補者が不在のため、読売と群テレは正午過ぎに再度、来訪することになりました。
■ちょうど正午に午前の遊説を終えた候補者が選挙カーで公約を流しながら選挙事務所に戻ってきました。
↑遊説中の当会会員候補の選挙カー。↑
↑遊説中の須藤和臣候補の選挙カー。↑
読売と群テレの記者らが待機していましたが、「取材は昼食後にしてほしい」との候補者の意向で、午後1時からの取材となりました。
↑群馬テレビの取材カーも待機。↑
↑読売新聞深川記者の取材を受ける候補者。↑
↑群テレの取材を受ける候補者。↑
群テレは、夕方のニュースで放送したいとして、既に出馬の意向発表をしている自民党所属の2名の立候補者に加えて新たに出現した3人目の候補者の出陣式の映像をなんとか取りたいと、かなり焦った様子でした。
一方、読売新聞では、候補者に、「最終学歴の証拠として卒業証書を見せてほしい」としつこく要請しました。それに答えて候補者は、「卒業証書がすぐには見つからないので、卒業した大学の成績証明書でもよいか」と読売新聞記者に伝えると、奥から資料を持ち出して来て、大学での成績証明書の綴りを記者に見せました。
しかし、驚いたことに読売新聞記者は、「学歴詐称を回避するために、当新聞社では、候補者にかならず最終学歴を証明する卒業証書の提示をお願いしており、卒業が確認されない場合は最終学歴を記載しない方針だ」というのです。
候補者の学歴は選管にも情報として届けますが、読売新聞社では、その情報は採用せず、自社で記者による直接候補者への確認をモットーとしているとのことです。
↑立候補予定者経歴調査表(館林ケーブルテレビの場合)。↑
これに対して、市長選に出馬経験を有する支援者が、「それは行き過ぎだと思う。選良である候補者が役所に提出した個人情報を信じないで、いちいち候補者に根掘り葉掘り卒業の事実を証明する書類の提示を要請するのは、無用な負担を候補者に負わせることになり、一種の選挙妨害に相当する」という趣旨の忠告をしました。
それでも読売新聞の同記者は、「これが当社の方針なので」というばかりでした。
候補者は、大学の卒業証書を示しても納得しない読売新聞記者に対して、それ以上、時間を浪費することを避けるために、「1週間ほどまえに読売には個人情報を提供したので、もし学歴に疑義がある場合は、当該大学に問い合わせてみるのが一番だと思う」と説明するにとどめ、午後の遊説に慌ただしく出かけていきました。
公示日の前日に出馬を決意したため、当会会員候補者のポスターは本日午後5時に納品される予定とのことです。従って、まだ掲示板には候補者のポスターが貼られていませんが、明日以降順次貼られていくものと見られます。
↑明日の新聞掲載用の候補者写真を撮るマスコミ記者ら。↑
■候補者によれば、午後は人の集まる場所で辻説法スタイルを取り入れて、一人でも多くの市民に、「羽衣事件」の理不尽さを分かってもらえるように努力したいとのことでした。
2月の前橋市議選に次いで、今回3月の館林市長選への当会会員のチャレンジが続いています。候補者には、体の健康に常に留意して、修正すべき点は修正しながら、しかし自らの判断で、選挙期間中の運動に最善を尽くしてほしいと強く願う次第です。
↑候補者の選挙事務所。↑
【3月27日追記】
館林市長選の報道記事
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〇上毛新聞2017年3月27日一面: PDF ⇒ 20170327_jomo_ichimen.pdf
〇上毛新聞2017年3月27日社会面: PDF ⇒ 20170327_jomo_shakaimen.pdf
〇読売新聞2017年3月27日群馬版: PDF ⇒ 20170327_yomiuri_local_gunma.pdf
(当会注:館林市長選3氏立候補とタイトルを付けながら「主な候補の訴え(右から届け出順)」には、小林光一候補の欄がなく、小林候補を「主な候補」ではない、と判断しているかのようである。読売新聞の選挙報道の姿勢については、筆者もかつて取材をうけたことがあるが、翌日の報道記事は、デスクにより勝手に事実を捻じ曲げて掲載されたことがあり、取材をうけた女性記者に事実関係を確認したところ、「私の書いた記事をデスクが大幅に書き換えて掲載してしまった。ごめんなさい」と半ベソをかいて筆者に陳謝したことがある)
**********NHK NEWS WEB 2017年3月26日 17時23分
館林市長選告示 3人が立候補
↑市長の死去に伴う群馬県の館林市長選挙が26日告示され、新人3人が立候補しました。↑
館林市長選挙に立候補したのは、届け出順にいずれも無所属の新人で経営コンサルタントの小林光一氏(70)、元県議会議員の須藤和臣氏(49)、元県議会議員の松本耕司氏(72)のあわせて3人です。
館林市は、人口7万7000あまり。
今回の市長選挙は、市長をつとめていた安楽岡一雄氏が2月亡くなったことによるもので、隣接する板倉町との合併問題や、地域医療の充実などをめぐって論戦が交わされる見通しです。
館林市長選挙は4月2日に投票が行われ、即日開票されます。
**********産経新聞2017年3月27日 07:02
館林市長選告示 保守分裂、3氏の争いに
安楽岡一雄市長と議員の死去に伴う館林市長選・市議補選(欠員1)が26日、告示された。市長選は、いずれも無所属新人でコンサルタント業の小林光一氏(70)と自民党元県議の須藤和臣氏(49)、同、松本耕司氏(72)の3人が出馬し、保守分裂選挙となった。市議補選は、いずれも無所属新人で訪問介護員の渋谷理津子氏(65)と会社社長の川村幸人氏(55)、アパート経営の森野茂男氏(71)の3人が立候補した。
小林氏は、館林市台宿町のコンビニエンスストア前で第一声。「館林市から日本の政治を変えていく」などと集まった支持者らに力強く訴えた。
須藤氏は選挙事務所がある同市富士原町の富士嶽神社境内で行われた出陣式で第一声を上げた。支持者らを前に「安楽岡市長の志を継ぐべく立候補した」としたうえで、「災害対応のできる力強いまちづくりを進める」などと語った。
松本氏は市内の神社で必勝祈願祭を行った後、同市花山町の選挙事務所前で出陣式を開いた。第一声では「館林市と邑楽郡5町の特色を生かし、一つになり、市民本位のまちづくりを行いたい」などと支持を訴えた。
投票は4月2日午前7時~午後8時に市内28カ所の投票所で行われ、9時から城沼総合体育館(つつじ町)で即日開票される。25日現在の選挙人名簿登録者数は6万3705人(男3万1731人、女3万1974人)。
**********東京新聞2017年3月27日
【群馬】館林市長選告示 新人3人が立候補 市議補選にも3人
館林市の安楽岡一雄市長の死去に伴う市長選が二十六日告示され、いずれも無所属新人で、コンサルタントの小林光一さん(70)、元県議の須藤和臣さん(49)、元県議で会社役員の松本耕司さん(72)の三人が届け出た。
同時に、市議補選(被選挙数一)も告示され、いずれも無所属新人で、訪問介護員の渋谷理津子さん(65)、会社社長の川村幸人さん(55)、元会社員の森野茂男さん(71)の三人が届け出た。
投開票日は両選挙とも四月二日。投票は午前七時~午後八時、市内の二十八カ所で行われ、同九時から城沼総合体育館で即日開票される。二十五日現在の有権者数は六万三千七百五人。
**********毎日新聞2017年3月27日 地方版
館林市長選/館林市議補選 市長選、新人3氏が立候補 保守陣営は分裂 /群馬
小林光一氏「市民の手に政治を」
須藤和臣氏「次の10年を見据え」
松本耕司氏「邑楽郡と連携強化」
安楽岡一雄市長の死去に伴う館林市長選は26日、告示された。届け出順に、いずれも無所属新人で、市民団体役員の小林光一氏(70)、ともに元県議の須藤和臣氏(49)、松本耕司氏(72)の3氏が立候補を届け出た。選挙戦になるのは2011年以来6年ぶり。自民党県議だった須藤氏と松本氏は保守陣営を二分しての争いとなる。人口減少が進む中、板倉町との合併協議の進め方など、地域活性化を巡る論戦が始まった。
市議補選も3氏届け出
橋本徹氏の死去に伴う市議補選(改選数1)も告示され、いずれも無所属新人の3氏が立候補を届け出た。
両選挙とも投票は4月2日午前7時~午後8時、市内28カ所で。午後9時から城沼総合体育館で即日開票される。大勢判明は市長選が午後10時ごろ、市議補選が午後11時ごろの見込み。25日現在の選挙人名簿登録者数は6万3705人。
一方、立候補に伴って須藤氏が県議を自動失職し、館林市選挙区(定数2)が欠員2となったため、県議長の手続き後50日以内に県議補選が実施される。【阿相久志、杉直樹】
市長選で、小林氏は市民オンブズマン群馬・館林支部代表としてブログを通して意欲的に情報を発信している。既存の政治勢力を「市民の感覚から外れている」と批判し、「市民の手に政治を取り戻す」と訴える。板倉町との合併には「賛成」の立場で、農産物の6次産業化促進などで板倉町にキャンパスがある東洋大との連携強化を掲げる。
元自民党県議の須藤氏と松本氏は、安楽岡氏時代の「市第5次総合計画・後期基本計画」(2016~20年度)を継承する姿勢は共通するが、それぞれ独自色を打ち出している。
須藤氏は富士原町での第一声で、後期基本計画を完成させたうえで「次の5年、10年を見据えたビジョンを」と訴え、49歳の若さと行動力をアピールした。主要施策として、▽地域防災力の強化▽健康寿命を延ばせる生涯現役のまちづくり▽異才発掘プロジェクトや地域ブランド力向上▽板倉町との合併推進--などを掲げる。
松本氏は花山町での第一声で「1市5町の皆さんが力を合わせるのが大事」と邑楽郡5町との連携強化を呼びかけた。県議会議長も務めた実績や県との太いパイプを強調し、後期基本計画の継続を念頭に「農業の基盤づくり、医療の充実、子どもたちの学業、そして高齢者の福祉の充実に取り組みたい」と支持拡大を求めた。
==========
◎館林市長選立候補者(届け出順)
小林光一(こばやし・こういち) 70 無新
市民オンブズマン群馬・館林支部代表▽コンサルタント業[歴]会社員▽群馬大工業短期大学部
須藤和臣(すとう・かずおみ) 49 無新
[元]県議[歴]衆院議員秘書▽農相秘書官▽県議会総務企画委員長▽県監査委員▽学習院大
松本耕司(まつもと・こうじ) 72 無新
[元]県議▽会社社長[歴]館林青年会議所理事長▽県議長▽県監査委員▽県議運委員長▽成城大
==========
◎館林市議補選立候補者(改選数1-3、届け出順)
渋谷理津子 65 訪問介護員 無新
川村幸人 55 会社社長 無新
森野茂男 71 アパート経営 無新
**********
【3月28日追記】
館林市長選挙の報道記事(3月28日)
**********上毛新聞2017年3月28日社会面P26 PDF ⇒ 20170328vsiapgl.pdf
合併「板倉以外も」給食無料化は分かれる
26日に告示された群馬県館林市長選はコンサルタントの小林光一候補(70)、元自民党県議、須藤和臣候補(49)、同、松本耕司候補(72)の3人が、4月2日の投票に向け激しい選挙戦を繰り広げている。 上毛新聞は市が抱える課題について3人の考えを探ろうと、選択肢や記述式のアンケートを実施した。回答を紹介し主張を比較する。
【館林市長選候補者アンケート】
■政策継承で是非
2月に死去した安楽岡一雄市長の政策慶弔の是非を聴いたところ、須藤、松本両候補が前向きなのに対し、小林候補のみ否定的。継承したい主な政策として、松本候補は「つづじが岡公園の四季を通した公園造り」などを挙げた。
うっぽう、法定合併協議会(法定協)を立ち上げて議論が進む板倉町との合併に費えは、水深で足並みがそろった。ただ、合併方式について須藤、松本両候補が法定協の意見集約を優先するのに対し、小林候補のみ「費用と手間が小さくて済む編入方式がいい」と踏み込んだ。3人は板倉町以外の自治体との合併にも前向きに検討する考えを示した。
小中学校の学校給食無料化は意見が分かれた。導入姿勢を示した松本候補に対し、小林候補は否定的。「どちらとも言えない」と慎重姿勢を打ち出した須藤候補は「『子どもの貧困』に関る実態貯砂の結果を把握する必要がある」と説明した。
■ツヅジ振興推進
「人口が減るのは仕方がないことだと思うか」との問いに、松本候補が「どちらかといえば思う」としたのに対し、小林、須藤両候補は「思わない」と分かれた。人口減少対策に有効な瀬策として、小林候補が「防災産業の育成」などを挙げ、須藤、松本両候補は「教育水準の向上」「雇用の場の創出や企業誘致」などとした。
市内最大の観光拠点、つつじが岡公園の誘客対策は小林候補が「独自のテーマパーク創設」、須藤候補が「公園単独ではなく、まとまりを持った観光ゾーニングが必要」、松本候補が「ツツジを前面に拡大し、日本に誇れる公園造り」などとした。
**********産経新聞2017年3月28日 07:04
館林市長選 主な候補者の横顔 群馬
安楽岡一雄市長の死去に伴い、4月2日に投開票される館林市長選は、自民党元県議の無所属新人2人が出馬する保守分裂の激戦となった。選挙戦では目立った争点は見当たらず、安楽岡氏の後継者選びの色合いが濃い中、今後の館林市のかじ取り役を目指す主な候補である元県議2人の横顔を探った(届け出順)。
◇須藤和臣氏(49)「危機対応能力高いまちづくり」
「安楽岡市長は私にとっての師であり、大恩人である。安楽岡氏は私心のない人で、私心がないことでは、私たちは同志」と、安楽岡市長の“後継者”としての出馬を力強く訴える。
谷津義男農水相秘書官を経て県議3期、49歳で市長選に初挑戦する。保守分裂については「選挙をやるということに大きな意義がある。議員間で調整することはよろしくない。お互いに政策を出し、政策を論じ、そして市民の結果に基づいて市政が運営されるべきだ」と熱く語る。
安楽岡氏の志を引き継ぐことを強調し、「ともにつくろう、先端のまち『館林』」をキャッチフレーズに掲げる。公約の第一に「災害時の危機対応能力の高いまちを目指す」を挙げ、消防署OBの公民館館長への登用などを検討したいとしている。実現に向けては「市民のために尽力し、自らをささげ、館林のためにこれからの人生を生きていきたい」とも。尊敬する政治家は中曽根康弘氏、福田赳夫氏、岸信介氏。「続けていければ幸い」とする趣味は野球。県議会では野球部主将を務めた。
愛読書について尋ねると「地図を見るのが好き。見ているといろいろな夢や情景がわいてくる」と、笑顔を見せながら語る。
◇松本耕司氏(72)「邑楽郡5町と大都市圏形成を」
安楽岡市長とは安楽岡氏が代議士秘書当時からの長い付き合いで週2、3度は酒を酌み交わす仲だったという。周囲から「安楽岡市政の後を継ぐのは、あなたしかいない」と背中を押され、“後継者”として立候補を決断した。
県議5期を務め、72歳で市長選に初挑戦する。年齢については「考え方や実行力で判断していただきたい。気持ちは実年齢より若い」としている。そして、保守分裂には「こういう事態は、館林市ではほとんどなかった。正直残念。(須藤候補が)先に考えを言ってくれれば、私は立候補する立場にはならなかった」という。
最優先の課題としては、安楽岡氏が取り組んできた館林厚生病院の医師と科目の充実などを挙げ、「都市間競争が激しくなる中、館林市と邑楽郡5町が力を合わせて、互いが持っている特徴を生かしながら一緒になって大都市圏を形成し、しっかりとしたまちづくりを共同で進めていきたい」と語る。
17年前に心臓のバイパス手術を受けたが、2月の検診では「問題ない。大丈夫」と医師のお墨付きを得た。座右の銘は「誠実・信頼・実践」。趣味は学生時代からの乗馬。好きな日本酒は当選を目指し、今は断っている。
(当会注:今回、産経新聞が「主な候補者の横顔」と題して、自民党所属の2名の元県議の候補のみを取り上げて紹介したことは、小林候補が「主な候補者」ではないことになる。これは公平・平等な報道姿勢に反するどころか、ある意味では「選挙妨害」に当たる重大な違反行為である。)
********************毎日新聞2017年3月28日 地方版
館林市長選 「安楽岡後継」譲らず 元自民県議対決、保守層も二分 /群馬
4月2日に投開票される館林市長選は、小林光一氏(70)▽須藤和臣氏(49)▽松本耕司氏(72)--の無所属新人3氏の争いとなった。須藤、松本両氏は同市を地盤とする自民党県議だった上、ともに故安楽岡一雄市長の後継を強調しており、保守層を二分する激戦の様相を見せている。【阿相久志】
「県議の私はアシスト役。いいパスを出し、市長がシュートを決める」。須藤氏はこれまでの安楽岡氏との関係をスポーツ好きらしくサッカーに例えて強調する。
谷津義男・元衆院議員(元農相)の秘書だった安楽岡氏が1995年に県議選に出馬する際、大学卒業後に東京都内で会社勤めしていた須藤氏が後任の秘書となった。さらに、安楽岡氏が県議から市長選に転じた2007年、再び須藤氏が「後継」として県議に初当選した。
26日の出陣式では、安楽岡氏の後援会長、宇沢充圭氏が応援のあいさつに立ち、「今日は形見のネクタイをしてきた」と、支持者に継承者としての位置づけを印象づけた。
一方の松本氏も「安楽岡さんとの付き合いは、秘書の時代から、長く、古い」とアピールする。99年の県議初当選から2期は県議でも同僚だった。酒好きとしても知られた安楽岡氏とは「週に2、3度は酒を酌み交わす仲だった」と懐かしむ。その盟友の急死に「安楽岡さんがやり残したこと、心残りのことを仕上げるには、私が頑張らないと」と出馬の動機を語る。さらに「支援者から『館林の沈滞ムードを変えてもらいたい』と言われた」ことで決意を固めたとも明かす。
市長選立候補に伴って県議を自動失職する選択もあったが「退路を断って、けじめをつける」として、9日に辞職願を提出し、13日に許可された。
館林市は長年、保守勢力が強く、「無風」地区だった。
市長選では、安楽岡氏が07年と15年に無投票当選し、11年も圧勝した。過去にさかのぼると、山本達司氏が1977年から5期連続無投票当選し、その後、97年から3選した中島勝敬氏も3回中1回が無投票だった。
県議選も07年と15年はいずれも自民党が無投票で2議席を獲得した。
70歳代の男性市民は「長年の無風続きが、議論をあまり活発にしないおとなしい市民性につながる一端になったのでは」と指摘する。今回の選挙を「風穴」を開けるきっかけに--との期待は大きい。
今回の市長選で、小林氏は既存の政治勢力を「市民感覚から外れている」と批判している。
________________________________________
館林市長選立候補者
(届け出順)
小林光一 70 市民団体役員 無新
須藤和臣 49 [元]県議 無新
松本耕司 72 [元]県議 無新
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【市民オンブズマン群馬事務局からの報告】
↑氷雨の降りしきる中、マスコミ記者らから出陣挨拶と取材を受ける候補者。↑
**********上毛新聞2017年3月26日一面
館林市長選きょう告示
保守分裂の公算 3人目の動きも
安楽岡一雄市長死去に伴う館林市長選は26日、告示される。立候補を表明しているのは元自民党県議、松本耕司氏(72)=羽附町=と同党県議の須藤和臣氏(49)=松沼町=で、無所属新人による保守分裂の選挙戦となる公算が大きくなっている。投開票は4月2日。
両陣営は25日、選挙期間中の動きなどについて最終確認し、臨戦態勢を整えた。26日は松本事寧が花山町、須藤陣営が富士原町の選挙事務所で、それぞれ午前10時から出陣式と第一声に臨んだ後、市内を遊説する。
このほか、市長選にはコンサルタント業の男性(70)も立候補の準備を進めていることが25日、わかった。
市長選と同じ日程で行われる市議補選(欠員1)は無所属新人の2人が立候補する見通し。
期日前投票は27日から1日の間、午前8時半から午後8時まで市役所で行われる。
25日現在の選挙人名簿登録者数は6万3705人(男3万1731人、女3万1974人)。
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当会会員で市民オンブズマン群馬館林支部長の小林光一氏は、数年前から館林市土地開発公社を巡る土地ころがし事件、通称「羽衣疑惑」あるいは「羽衣問題」の当事者である安楽岡市長兼公社理事長を追及してきました。
民間業者が保有する地価数千万円の土地を、館林市土地開発公社は5億4000万円の公金で購入しましたが、差額4億6000万円は当然ながら民間業者のふところに転がり込んだことになります。そのカネが裏金として政治家に還流した疑惑について、当会課員は、住民監査請求から住民訴訟を戦い、前橋地裁での一審から東京高裁での二審、そして最高裁への上告まで粘り強く法廷闘争を続けましたが、遺憾ながら棄却とされてしまいました
その後、最高裁に対して3回にわたり再審請求を行いましたが、いずれも却下されてしまっています。
不通であれば、最高裁まで争えばそれで諦めてしまうところですが、当会会員はそれでもあきらめずに、今度は選挙に立候補して、事件の調査結果について市民に報告しなければならないと考えて、2度の市議選にチャレンジしたあと、今回、初の館林市長選挙に出馬することを決意したものです。選挙を決断するまでの過程は当会の次のブログを参照ください。
〇2017年2月17日:館林市土地開発公社の巨額負債40億円を残したままこの世を去った安楽岡市長へのレクイエム↓
http://pink.ap.teacup.com/ogawaken/2241.html#readmore
〇2017年3月7日:安楽岡一雄館林市長の死去に伴う一連のゴタゴタと経過報告↓
http://pink.ap.teacup.com/ogawaken/2266.html#readmore
■3月18日に開催した市民オンブズマン群馬の3月例会で、小林氏から「出馬の意向を固めつつある」との報告が参加者に伝えられ、一同で同氏を激励しました。その後、状況が二転三転しているという経過報告を受けており、一時はギブアップ寸前まで追い込まれたとのことですが、告示日の前日である3月25日に当会事務局に電話があり「明日、出馬すべく今日までに選管の事前手続きを終えた」との連絡がありました。
↑市長選確認団体関係書類。↑
↑出陣式まで待機するマスコミ記者ら。↑
↑選管から届いた選挙グッズ。↑
本日3月26日朝8時に、館林市台宿町の自宅兼選挙事務所から支援者2名が館林市役所4階の選挙管理委員会を訪れて、午前8時半から始まった手続で、さっそく届出を済ませた後、「選挙の七つ道具」と呼ばれる法定グッズ等を受領して戻りました。なお、選挙ポスターの掲示位置や選挙広報の公約記事の位置決めにも関わる順番では、小林陣営が第1号を引き当てました。
↑今回の選挙候補者の順番のトップである第1号を示す演説旗。↑
結局、届出を済ませた支援者2名が選挙事務所に戻ったのは午前9時を少しまわったころでした。早速七つ道具を仕分けして、候補者が支度を整えて、選挙事務所脇の駐車場の選挙カーの前で、支援者や通りを往来する車に向かって出陣の次の言葉を発したのは9時15分でした。
*****出陣の言葉*****
市民オンブズマン館林代表の小林光一は戦います。
「館林市政は間違っている」と云う強い声に押されて立ち上がりました。
市民感覚から外れた政治屋から市民の手に政治を取り戻す活動をしています。
その一つに「羽衣問題」があります。
民間企業が8000万円で購入した土地を館林市が5億4000万円で購入しました。
まさに世間を騒がす森友学園事件と同じ構図ではありませんか。
当事者同士が契約成立の後、料亭で食事をしたことを議会で認めました。
常識ではありえないカネの動きに小林光一は、市民に損害を与えたとして最高裁まで戦いました。
次の元松本県議が国道354号線工事において、入札県のない身内企業を建設工事貴社に入り込ませ、公金を還流させました。
それに加担した元建設会社会長H氏は「松本氏へ配慮せよ」と云った言葉を確認しました。
自分の利益のために政治にかかわる人間を許してはいけないと思います。
多田議長は公職選挙法に違反して、身内の関係する福祉施設の障害者をバスに載せ、自分に投票させました。
さらに後援会と称し、3000円会費で5000円の食事に1000円のお土産付宴会を行った領収書を確認しました。
館林政治の腐敗の頂点には元大物代議士が陰で動いています。
そして、カネの流れを市民、市長、大物代議士といった構図を、さらに構築しようと、次なる候補を擁立するために元大物代議士の元秘書を立てています。
こういうことは豊洲、豊中問題とそっくりではありませんか。
即刻辞めさせるべきであると私、小林光一は、立ち上がりました。
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■冒頭の新聞記事にある通り、候補者が出馬の意向を固めたのは告示日前日でした。そのため、事前に候補者調査票への記入の形で、記者会見などで候補者の個人情報がマスコミに配布されるのですが、不意を突かれたマスコミ関係者は、告示日当日に慌てて3人目の候補者の取材をすることになりました。
上毛新聞など2社の記者が出陣式を取材したあと、候補者は午前9時40分ごろ、選挙カーでさっそく市内東部の高速インター方面周辺の遊説に出発しました。
候補者が遊説中、選挙事務所には、館林ケーブルテレビ、読売新聞社、群馬テレビの取材陣が押しかけましたが、候補者が不在のため、読売と群テレは正午過ぎに再度、来訪することになりました。
■ちょうど正午に午前の遊説を終えた候補者が選挙カーで公約を流しながら選挙事務所に戻ってきました。
↑遊説中の当会会員候補の選挙カー。↑
↑遊説中の須藤和臣候補の選挙カー。↑
読売と群テレの記者らが待機していましたが、「取材は昼食後にしてほしい」との候補者の意向で、午後1時からの取材となりました。
↑群馬テレビの取材カーも待機。↑
↑読売新聞深川記者の取材を受ける候補者。↑
↑群テレの取材を受ける候補者。↑
群テレは、夕方のニュースで放送したいとして、既に出馬の意向発表をしている自民党所属の2名の立候補者に加えて新たに出現した3人目の候補者の出陣式の映像をなんとか取りたいと、かなり焦った様子でした。
一方、読売新聞では、候補者に、「最終学歴の証拠として卒業証書を見せてほしい」としつこく要請しました。それに答えて候補者は、「卒業証書がすぐには見つからないので、卒業した大学の成績証明書でもよいか」と読売新聞記者に伝えると、奥から資料を持ち出して来て、大学での成績証明書の綴りを記者に見せました。
しかし、驚いたことに読売新聞記者は、「学歴詐称を回避するために、当新聞社では、候補者にかならず最終学歴を証明する卒業証書の提示をお願いしており、卒業が確認されない場合は最終学歴を記載しない方針だ」というのです。
候補者の学歴は選管にも情報として届けますが、読売新聞社では、その情報は採用せず、自社で記者による直接候補者への確認をモットーとしているとのことです。
↑立候補予定者経歴調査表(館林ケーブルテレビの場合)。↑
これに対して、市長選に出馬経験を有する支援者が、「それは行き過ぎだと思う。選良である候補者が役所に提出した個人情報を信じないで、いちいち候補者に根掘り葉掘り卒業の事実を証明する書類の提示を要請するのは、無用な負担を候補者に負わせることになり、一種の選挙妨害に相当する」という趣旨の忠告をしました。
それでも読売新聞の同記者は、「これが当社の方針なので」というばかりでした。
候補者は、大学の卒業証書を示しても納得しない読売新聞記者に対して、それ以上、時間を浪費することを避けるために、「1週間ほどまえに読売には個人情報を提供したので、もし学歴に疑義がある場合は、当該大学に問い合わせてみるのが一番だと思う」と説明するにとどめ、午後の遊説に慌ただしく出かけていきました。
公示日の前日に出馬を決意したため、当会会員候補者のポスターは本日午後5時に納品される予定とのことです。従って、まだ掲示板には候補者のポスターが貼られていませんが、明日以降順次貼られていくものと見られます。
↑明日の新聞掲載用の候補者写真を撮るマスコミ記者ら。↑
■候補者によれば、午後は人の集まる場所で辻説法スタイルを取り入れて、一人でも多くの市民に、「羽衣事件」の理不尽さを分かってもらえるように努力したいとのことでした。
2月の前橋市議選に次いで、今回3月の館林市長選への当会会員のチャレンジが続いています。候補者には、体の健康に常に留意して、修正すべき点は修正しながら、しかし自らの判断で、選挙期間中の運動に最善を尽くしてほしいと強く願う次第です。
↑候補者の選挙事務所。↑
【3月27日追記】
館林市長選の報道記事
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〇上毛新聞2017年3月27日一面: PDF ⇒ 20170327_jomo_ichimen.pdf
〇上毛新聞2017年3月27日社会面: PDF ⇒ 20170327_jomo_shakaimen.pdf
〇読売新聞2017年3月27日群馬版: PDF ⇒ 20170327_yomiuri_local_gunma.pdf
(当会注:館林市長選3氏立候補とタイトルを付けながら「主な候補の訴え(右から届け出順)」には、小林光一候補の欄がなく、小林候補を「主な候補」ではない、と判断しているかのようである。読売新聞の選挙報道の姿勢については、筆者もかつて取材をうけたことがあるが、翌日の報道記事は、デスクにより勝手に事実を捻じ曲げて掲載されたことがあり、取材をうけた女性記者に事実関係を確認したところ、「私の書いた記事をデスクが大幅に書き換えて掲載してしまった。ごめんなさい」と半ベソをかいて筆者に陳謝したことがある)
**********NHK NEWS WEB 2017年3月26日 17時23分
館林市長選告示 3人が立候補
↑市長の死去に伴う群馬県の館林市長選挙が26日告示され、新人3人が立候補しました。↑
館林市長選挙に立候補したのは、届け出順にいずれも無所属の新人で経営コンサルタントの小林光一氏(70)、元県議会議員の須藤和臣氏(49)、元県議会議員の松本耕司氏(72)のあわせて3人です。
館林市は、人口7万7000あまり。
今回の市長選挙は、市長をつとめていた安楽岡一雄氏が2月亡くなったことによるもので、隣接する板倉町との合併問題や、地域医療の充実などをめぐって論戦が交わされる見通しです。
館林市長選挙は4月2日に投票が行われ、即日開票されます。
**********産経新聞2017年3月27日 07:02
館林市長選告示 保守分裂、3氏の争いに
安楽岡一雄市長と議員の死去に伴う館林市長選・市議補選(欠員1)が26日、告示された。市長選は、いずれも無所属新人でコンサルタント業の小林光一氏(70)と自民党元県議の須藤和臣氏(49)、同、松本耕司氏(72)の3人が出馬し、保守分裂選挙となった。市議補選は、いずれも無所属新人で訪問介護員の渋谷理津子氏(65)と会社社長の川村幸人氏(55)、アパート経営の森野茂男氏(71)の3人が立候補した。
小林氏は、館林市台宿町のコンビニエンスストア前で第一声。「館林市から日本の政治を変えていく」などと集まった支持者らに力強く訴えた。
須藤氏は選挙事務所がある同市富士原町の富士嶽神社境内で行われた出陣式で第一声を上げた。支持者らを前に「安楽岡市長の志を継ぐべく立候補した」としたうえで、「災害対応のできる力強いまちづくりを進める」などと語った。
松本氏は市内の神社で必勝祈願祭を行った後、同市花山町の選挙事務所前で出陣式を開いた。第一声では「館林市と邑楽郡5町の特色を生かし、一つになり、市民本位のまちづくりを行いたい」などと支持を訴えた。
投票は4月2日午前7時~午後8時に市内28カ所の投票所で行われ、9時から城沼総合体育館(つつじ町)で即日開票される。25日現在の選挙人名簿登録者数は6万3705人(男3万1731人、女3万1974人)。
**********東京新聞2017年3月27日
【群馬】館林市長選告示 新人3人が立候補 市議補選にも3人
館林市の安楽岡一雄市長の死去に伴う市長選が二十六日告示され、いずれも無所属新人で、コンサルタントの小林光一さん(70)、元県議の須藤和臣さん(49)、元県議で会社役員の松本耕司さん(72)の三人が届け出た。
同時に、市議補選(被選挙数一)も告示され、いずれも無所属新人で、訪問介護員の渋谷理津子さん(65)、会社社長の川村幸人さん(55)、元会社員の森野茂男さん(71)の三人が届け出た。
投開票日は両選挙とも四月二日。投票は午前七時~午後八時、市内の二十八カ所で行われ、同九時から城沼総合体育館で即日開票される。二十五日現在の有権者数は六万三千七百五人。
**********毎日新聞2017年3月27日 地方版
館林市長選/館林市議補選 市長選、新人3氏が立候補 保守陣営は分裂 /群馬
小林光一氏「市民の手に政治を」
須藤和臣氏「次の10年を見据え」
松本耕司氏「邑楽郡と連携強化」
安楽岡一雄市長の死去に伴う館林市長選は26日、告示された。届け出順に、いずれも無所属新人で、市民団体役員の小林光一氏(70)、ともに元県議の須藤和臣氏(49)、松本耕司氏(72)の3氏が立候補を届け出た。選挙戦になるのは2011年以来6年ぶり。自民党県議だった須藤氏と松本氏は保守陣営を二分しての争いとなる。人口減少が進む中、板倉町との合併協議の進め方など、地域活性化を巡る論戦が始まった。
市議補選も3氏届け出
橋本徹氏の死去に伴う市議補選(改選数1)も告示され、いずれも無所属新人の3氏が立候補を届け出た。
両選挙とも投票は4月2日午前7時~午後8時、市内28カ所で。午後9時から城沼総合体育館で即日開票される。大勢判明は市長選が午後10時ごろ、市議補選が午後11時ごろの見込み。25日現在の選挙人名簿登録者数は6万3705人。
一方、立候補に伴って須藤氏が県議を自動失職し、館林市選挙区(定数2)が欠員2となったため、県議長の手続き後50日以内に県議補選が実施される。【阿相久志、杉直樹】
市長選で、小林氏は市民オンブズマン群馬・館林支部代表としてブログを通して意欲的に情報を発信している。既存の政治勢力を「市民の感覚から外れている」と批判し、「市民の手に政治を取り戻す」と訴える。板倉町との合併には「賛成」の立場で、農産物の6次産業化促進などで板倉町にキャンパスがある東洋大との連携強化を掲げる。
元自民党県議の須藤氏と松本氏は、安楽岡氏時代の「市第5次総合計画・後期基本計画」(2016~20年度)を継承する姿勢は共通するが、それぞれ独自色を打ち出している。
須藤氏は富士原町での第一声で、後期基本計画を完成させたうえで「次の5年、10年を見据えたビジョンを」と訴え、49歳の若さと行動力をアピールした。主要施策として、▽地域防災力の強化▽健康寿命を延ばせる生涯現役のまちづくり▽異才発掘プロジェクトや地域ブランド力向上▽板倉町との合併推進--などを掲げる。
松本氏は花山町での第一声で「1市5町の皆さんが力を合わせるのが大事」と邑楽郡5町との連携強化を呼びかけた。県議会議長も務めた実績や県との太いパイプを強調し、後期基本計画の継続を念頭に「農業の基盤づくり、医療の充実、子どもたちの学業、そして高齢者の福祉の充実に取り組みたい」と支持拡大を求めた。
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◎館林市長選立候補者(届け出順)
小林光一(こばやし・こういち) 70 無新
市民オンブズマン群馬・館林支部代表▽コンサルタント業[歴]会社員▽群馬大工業短期大学部
須藤和臣(すとう・かずおみ) 49 無新
[元]県議[歴]衆院議員秘書▽農相秘書官▽県議会総務企画委員長▽県監査委員▽学習院大
松本耕司(まつもと・こうじ) 72 無新
[元]県議▽会社社長[歴]館林青年会議所理事長▽県議長▽県監査委員▽県議運委員長▽成城大
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◎館林市議補選立候補者(改選数1-3、届け出順)
渋谷理津子 65 訪問介護員 無新
川村幸人 55 会社社長 無新
森野茂男 71 アパート経営 無新
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【3月28日追記】
館林市長選挙の報道記事(3月28日)
**********上毛新聞2017年3月28日社会面P26 PDF ⇒ 20170328vsiapgl.pdf
合併「板倉以外も」給食無料化は分かれる
26日に告示された群馬県館林市長選はコンサルタントの小林光一候補(70)、元自民党県議、須藤和臣候補(49)、同、松本耕司候補(72)の3人が、4月2日の投票に向け激しい選挙戦を繰り広げている。 上毛新聞は市が抱える課題について3人の考えを探ろうと、選択肢や記述式のアンケートを実施した。回答を紹介し主張を比較する。
【館林市長選候補者アンケート】
■政策継承で是非
2月に死去した安楽岡一雄市長の政策慶弔の是非を聴いたところ、須藤、松本両候補が前向きなのに対し、小林候補のみ否定的。継承したい主な政策として、松本候補は「つづじが岡公園の四季を通した公園造り」などを挙げた。
うっぽう、法定合併協議会(法定協)を立ち上げて議論が進む板倉町との合併に費えは、水深で足並みがそろった。ただ、合併方式について須藤、松本両候補が法定協の意見集約を優先するのに対し、小林候補のみ「費用と手間が小さくて済む編入方式がいい」と踏み込んだ。3人は板倉町以外の自治体との合併にも前向きに検討する考えを示した。
小中学校の学校給食無料化は意見が分かれた。導入姿勢を示した松本候補に対し、小林候補は否定的。「どちらとも言えない」と慎重姿勢を打ち出した須藤候補は「『子どもの貧困』に関る実態貯砂の結果を把握する必要がある」と説明した。
■ツヅジ振興推進
「人口が減るのは仕方がないことだと思うか」との問いに、松本候補が「どちらかといえば思う」としたのに対し、小林、須藤両候補は「思わない」と分かれた。人口減少対策に有効な瀬策として、小林候補が「防災産業の育成」などを挙げ、須藤、松本両候補は「教育水準の向上」「雇用の場の創出や企業誘致」などとした。
市内最大の観光拠点、つつじが岡公園の誘客対策は小林候補が「独自のテーマパーク創設」、須藤候補が「公園単独ではなく、まとまりを持った観光ゾーニングが必要」、松本候補が「ツツジを前面に拡大し、日本に誇れる公園造り」などとした。
**********産経新聞2017年3月28日 07:04
館林市長選 主な候補者の横顔 群馬
安楽岡一雄市長の死去に伴い、4月2日に投開票される館林市長選は、自民党元県議の無所属新人2人が出馬する保守分裂の激戦となった。選挙戦では目立った争点は見当たらず、安楽岡氏の後継者選びの色合いが濃い中、今後の館林市のかじ取り役を目指す主な候補である元県議2人の横顔を探った(届け出順)。
◇須藤和臣氏(49)「危機対応能力高いまちづくり」
「安楽岡市長は私にとっての師であり、大恩人である。安楽岡氏は私心のない人で、私心がないことでは、私たちは同志」と、安楽岡市長の“後継者”としての出馬を力強く訴える。
谷津義男農水相秘書官を経て県議3期、49歳で市長選に初挑戦する。保守分裂については「選挙をやるということに大きな意義がある。議員間で調整することはよろしくない。お互いに政策を出し、政策を論じ、そして市民の結果に基づいて市政が運営されるべきだ」と熱く語る。
安楽岡氏の志を引き継ぐことを強調し、「ともにつくろう、先端のまち『館林』」をキャッチフレーズに掲げる。公約の第一に「災害時の危機対応能力の高いまちを目指す」を挙げ、消防署OBの公民館館長への登用などを検討したいとしている。実現に向けては「市民のために尽力し、自らをささげ、館林のためにこれからの人生を生きていきたい」とも。尊敬する政治家は中曽根康弘氏、福田赳夫氏、岸信介氏。「続けていければ幸い」とする趣味は野球。県議会では野球部主将を務めた。
愛読書について尋ねると「地図を見るのが好き。見ているといろいろな夢や情景がわいてくる」と、笑顔を見せながら語る。
◇松本耕司氏(72)「邑楽郡5町と大都市圏形成を」
安楽岡市長とは安楽岡氏が代議士秘書当時からの長い付き合いで週2、3度は酒を酌み交わす仲だったという。周囲から「安楽岡市政の後を継ぐのは、あなたしかいない」と背中を押され、“後継者”として立候補を決断した。
県議5期を務め、72歳で市長選に初挑戦する。年齢については「考え方や実行力で判断していただきたい。気持ちは実年齢より若い」としている。そして、保守分裂には「こういう事態は、館林市ではほとんどなかった。正直残念。(須藤候補が)先に考えを言ってくれれば、私は立候補する立場にはならなかった」という。
最優先の課題としては、安楽岡氏が取り組んできた館林厚生病院の医師と科目の充実などを挙げ、「都市間競争が激しくなる中、館林市と邑楽郡5町が力を合わせて、互いが持っている特徴を生かしながら一緒になって大都市圏を形成し、しっかりとしたまちづくりを共同で進めていきたい」と語る。
17年前に心臓のバイパス手術を受けたが、2月の検診では「問題ない。大丈夫」と医師のお墨付きを得た。座右の銘は「誠実・信頼・実践」。趣味は学生時代からの乗馬。好きな日本酒は当選を目指し、今は断っている。
(当会注:今回、産経新聞が「主な候補者の横顔」と題して、自民党所属の2名の元県議の候補のみを取り上げて紹介したことは、小林候補が「主な候補者」ではないことになる。これは公平・平等な報道姿勢に反するどころか、ある意味では「選挙妨害」に当たる重大な違反行為である。)
********************毎日新聞2017年3月28日 地方版
館林市長選 「安楽岡後継」譲らず 元自民県議対決、保守層も二分 /群馬
4月2日に投開票される館林市長選は、小林光一氏(70)▽須藤和臣氏(49)▽松本耕司氏(72)--の無所属新人3氏の争いとなった。須藤、松本両氏は同市を地盤とする自民党県議だった上、ともに故安楽岡一雄市長の後継を強調しており、保守層を二分する激戦の様相を見せている。【阿相久志】
「県議の私はアシスト役。いいパスを出し、市長がシュートを決める」。須藤氏はこれまでの安楽岡氏との関係をスポーツ好きらしくサッカーに例えて強調する。
谷津義男・元衆院議員(元農相)の秘書だった安楽岡氏が1995年に県議選に出馬する際、大学卒業後に東京都内で会社勤めしていた須藤氏が後任の秘書となった。さらに、安楽岡氏が県議から市長選に転じた2007年、再び須藤氏が「後継」として県議に初当選した。
26日の出陣式では、安楽岡氏の後援会長、宇沢充圭氏が応援のあいさつに立ち、「今日は形見のネクタイをしてきた」と、支持者に継承者としての位置づけを印象づけた。
一方の松本氏も「安楽岡さんとの付き合いは、秘書の時代から、長く、古い」とアピールする。99年の県議初当選から2期は県議でも同僚だった。酒好きとしても知られた安楽岡氏とは「週に2、3度は酒を酌み交わす仲だった」と懐かしむ。その盟友の急死に「安楽岡さんがやり残したこと、心残りのことを仕上げるには、私が頑張らないと」と出馬の動機を語る。さらに「支援者から『館林の沈滞ムードを変えてもらいたい』と言われた」ことで決意を固めたとも明かす。
市長選立候補に伴って県議を自動失職する選択もあったが「退路を断って、けじめをつける」として、9日に辞職願を提出し、13日に許可された。
館林市は長年、保守勢力が強く、「無風」地区だった。
市長選では、安楽岡氏が07年と15年に無投票当選し、11年も圧勝した。過去にさかのぼると、山本達司氏が1977年から5期連続無投票当選し、その後、97年から3選した中島勝敬氏も3回中1回が無投票だった。
県議選も07年と15年はいずれも自民党が無投票で2議席を獲得した。
70歳代の男性市民は「長年の無風続きが、議論をあまり活発にしないおとなしい市民性につながる一端になったのでは」と指摘する。今回の選挙を「風穴」を開けるきっかけに--との期待は大きい。
今回の市長選で、小林氏は既存の政治勢力を「市民感覚から外れている」と批判している。
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館林市長選立候補者
(届け出順)
小林光一 70 市民団体役員 無新
須藤和臣 49 [元]県議 無新
松本耕司 72 [元]県議 無新
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【市民オンブズマン群馬事務局からの報告】