オットー 戦火をくぐったテディベア/トミー・ウンゲラー・作 鏡哲生・訳/評論社/2004年初版
何回か読み直すとそのたびに味がでてくる大人の絵本です。
ユダヤ人のデビットの誕生日プレゼントとしておくられたくまのぬいぐるみがデビットとその両親が強制収容所に送られるのを目撃。
デビットと仲良しだったオットーの父が軍隊に召集され前線へ。戦争の中でアメリカ兵にひろわれたオットーが兵隊を銃弾から救います。
戦争がおわって平和な生活にもどったオットーは、不良少年のグループに引きちぎられ、片目にされゴミ箱へ。
骨董屋の店先に並べられたオットーが何年もたってから再会したのがオットー。
やがてデビットとも再会し三人で平凡だけれど平和な人生をおくります。
平和ということを淡々と語ってくれる。
こりない政治家が戦争への道を走り出そうとする今、多くの人に読んでほしい一冊。