子どもに語る日本の昔話3/稲田和子・筒井悦子/こぐま社/1996年初版
継母から、なたで両手を切り落とされた娘。その原因はよその村の若旦那がぜひとも娘をよめにほしいといわれたこと。
この娘が、ふとしたことからつれていかれたのは、結婚したいと申し込んだ若旦那のところ。
この若旦那が江戸にいったときに、子どもがうまれる。
若旦那の両親が、子どもの誕生を知らせる手紙を足の速い下男にもたせるが、この下男が立ち寄ったところが、酒屋の継母のところ。
話をきいていた継母は、鬼のような子をうむ女は、子どもと一緒に追い出せと手紙をかきかえる。
娘は泣き泣き家をでていくが、途中で出会った坊さんから、さきの小さい滝で水を飲むよういわれる。
水を飲もうとすると帯がゆるんで背中のこどもが、今にも滝に落ちそうになる。娘が落とすまいとすると、両手がはえてくる。
両手が切り落とされるというショッキングなところにびっくりしたことがある。しかし、”なた”は、いまではイメージがわくか心配なところもある。
手紙のかきかえというあたりは、外国の昔話にもよくある。
子どもを思う母親の気持ちがよくでている昔話です。
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