新米ペアレントの営業日誌・営業中

2005年3月1日に秋田県大仙市にオープンした大曲ユースホステルのペアレント(経営者)が日々の出来事を送ります。

5,000円の壁、YHとしての値段

2022-12-03 23:44:55 | 経営

先月中旬からご利用頂いているビジネスチームは来週まで延長となりましたが、週末は帰宅と云うことで、昨日の朝出発となりました。今回は来週も、とのお話を早々に頂いていますので、ありがたいことです。これでほぼ1か月の利用となります。

さて、先日、来年の利用料金をどうしようかと考え、他のYHの料金を見てみました。東北にあるYHのうち、一泊二食の宿泊料が5,000円以下というところが当YHを含めて4カ所(仙台エスポール、福島みさと、ステラポート)。他は5,000円を超え、北信越や北海道ではごくわずかになっていました。

バブル前の1980年代前半、YHは一泊二食で3000円ほどで宿泊出来ました。その後物価の上昇などもありますが、一方で宿泊施設の多様化-ペンション、ビジネスホテル、ゲストハウス-などによる競争激化で宿泊業界の価格は全体的に低下傾向であった中、YHの料金は上がり続けているようです。

一方で、元々若者に安価で安全な旅を提供する・・・云々ということで作られた宿泊施設ですが、2000年以降は若年層よりも中高年層の利用がはるかに多くなり、ここをメインターゲットとすると、料金よりも設備や食事の充実が求められることなどから、昔のような質素で安価なYHは少なくなった気がします。またビジネスホテルの過剰出店による価格競争の激化で、YHが地域一安い宿泊施設でなくなっていることも事実。

とはいえ、利用者が減少傾向のYHで価格競争に挑んで、経営自体が成り立たなくなるのも本末転倒。まずは続けることが最優先ですが、安易な値上げではなく、かなり難しくなってきましたが、どうにか安価な料金で続けられる努力が必要かと。

そもそも1970年代までのYHは、公営施設、旅館や寺院など本業がある方が、副業的にYHを併設(経営)していたものがほとんどで、YHから利益を得ようとは考えていなかっただろうから、あれだけの安価で宿泊出来たようです。1980年代後半から兼業禁止、専業YHが多く出来たことで、料金の値上がりも進んでしまったようです。

当YHでは、出来るだけ5,000円でお釣りが渡せる値段に拘ってきました。今後もこの水準を維持できればと考えていますが、諸物価高騰の折、なかなか難しくなってきたことも事実で、悩ましい限りです。

時々のち

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