世界で「前代未聞の熱波」 死者多数、都市機能停止 氷河解け、干ばつも
その他 2015年8月5日(水)配信共同通信社
今年の夏、世界各地が「前代未聞の熱波」(海外メディア)に苦しめられている。日本列島は猛暑だが、中東をはじめ、欧州やアジアでも記録的な高温に。熱中症による死亡が相次いでいるほか都市機能の一部がストップする国もあった。米カリフォルニア州で続く大規模な山火事も干ばつの影響だとされる。
海外メディアによると、中東諸国には7月末に熱波が直撃し、イラクでは気温が50度を突破した。エアコン使用などで電力が不足し停電が頻発。政府は臨時に休日を増やし、日光が直射する場所を避けるよう国民に呼び掛けた。だが、一部の地域では給水機能が停止し、反政府デモも発生した。
ほぼ全土で最高気温が30度を超えた韓国。連日のように熱中症となる人が出ており、7月30日も農作業中の高齢の男女が死亡。パキスタンでも熱波による死者が千人、インドでは2千人を超えた。
オーストリアでは記録上、過去約250年で「最も暑い7月」と認定された。イタリアやドイツのアルプスの山々では、氷河が異常な速さで解けていると地元紙などが報じた。大量の淡水が海に流れ込むことで環境への悪影響を懸念する声もある。イタリア・ミラノ国際博覧会(万博)会場では、暑さに耐えきれず、水を噴霧する扇風機の前で立ち止まる観光客の姿も見られた。日本の気象庁によると、欧州での熱波は、平年よりも偏西風が北寄りを流れ、高気圧に覆われたためだという。
米カリフォルニアの山火事は4日で発生から1週間を迎えた。200平方キロ以上を焼いたが、熱波が対応を難しくしており、終息の見通しは立たない。
日本国内でも連日、最高気温が35度以上の猛暑日や30度以上の真夏日となる地点が相次いだ。7月27日~8月2日に熱中症で救急搬送された人の数は速報値で1万1672人となり、1週間としては過去最多となった。
一方、アイルランドでは平均気温が13・4度と、7月としては約20年ぶりの低温を記録する地域もあった。(共同=新冨哲男、浅見英一)
その他 2015年8月5日(水)配信共同通信社
今年の夏、世界各地が「前代未聞の熱波」(海外メディア)に苦しめられている。日本列島は猛暑だが、中東をはじめ、欧州やアジアでも記録的な高温に。熱中症による死亡が相次いでいるほか都市機能の一部がストップする国もあった。米カリフォルニア州で続く大規模な山火事も干ばつの影響だとされる。
海外メディアによると、中東諸国には7月末に熱波が直撃し、イラクでは気温が50度を突破した。エアコン使用などで電力が不足し停電が頻発。政府は臨時に休日を増やし、日光が直射する場所を避けるよう国民に呼び掛けた。だが、一部の地域では給水機能が停止し、反政府デモも発生した。
ほぼ全土で最高気温が30度を超えた韓国。連日のように熱中症となる人が出ており、7月30日も農作業中の高齢の男女が死亡。パキスタンでも熱波による死者が千人、インドでは2千人を超えた。
オーストリアでは記録上、過去約250年で「最も暑い7月」と認定された。イタリアやドイツのアルプスの山々では、氷河が異常な速さで解けていると地元紙などが報じた。大量の淡水が海に流れ込むことで環境への悪影響を懸念する声もある。イタリア・ミラノ国際博覧会(万博)会場では、暑さに耐えきれず、水を噴霧する扇風機の前で立ち止まる観光客の姿も見られた。日本の気象庁によると、欧州での熱波は、平年よりも偏西風が北寄りを流れ、高気圧に覆われたためだという。
米カリフォルニアの山火事は4日で発生から1週間を迎えた。200平方キロ以上を焼いたが、熱波が対応を難しくしており、終息の見通しは立たない。
日本国内でも連日、最高気温が35度以上の猛暑日や30度以上の真夏日となる地点が相次いだ。7月27日~8月2日に熱中症で救急搬送された人の数は速報値で1万1672人となり、1週間としては過去最多となった。
一方、アイルランドでは平均気温が13・4度と、7月としては約20年ぶりの低温を記録する地域もあった。(共同=新冨哲男、浅見英一)