運動効果、激しく1分≒ゆるやか45分 糖尿病予防・心肺機能改善
2016年6月7日 (火)配信朝日新聞
計1分間の激しい運動が、45分間のゆるやかな運動と同じくらい糖尿病予防や心肺機能の改善に役立つ――。そんな研究成果をカナダの大学の研究チームが米科学誌プロスワン(電子版)に発表した。多忙な人に朗報となりそうだ。
研究チームは、糖尿病などの慢性疾患の治療で効率的な運動方法を調べるため、運動習慣のない男性25人(平均27歳)を、「激しい運動」もしくは「持続的な運動」を週3回計12週間するグループと、「運動しない」グループの三つに、無作為に分けた。
「激しい運動」は自転車を全力で20秒こぐのを計3回するもので、合間に2分間は軽くこぎ、準備運動とクールダウンも含め計10分。「持続的な運動」は最大心拍数の7割程度で45分間、自転車をこぎ続ける有酸素運動で、全体で計50分かかる。激しい運動中の負荷は持続的な運動の4~5倍だ。
12週間後の健康効果を調べた結果、運動した2グループはいずれも心肺機能の数値が2割程度上回り、糖尿病にかかわるインスリン感受性の指数も大きく改善した。「運動しない」グループは前後で改善していなかった。
研究チームは「多くの人は運動しない理由に『時間がない』ことをあげる。計1分間の激しい運動を続けるには高いモチベーションが必要で、だれにも適したわけではないが、持続的な運動よりも効率よく健康増進できる可能性がある」としている。(黒田壮吉)
2016年6月7日 (火)配信朝日新聞
計1分間の激しい運動が、45分間のゆるやかな運動と同じくらい糖尿病予防や心肺機能の改善に役立つ――。そんな研究成果をカナダの大学の研究チームが米科学誌プロスワン(電子版)に発表した。多忙な人に朗報となりそうだ。
研究チームは、糖尿病などの慢性疾患の治療で効率的な運動方法を調べるため、運動習慣のない男性25人(平均27歳)を、「激しい運動」もしくは「持続的な運動」を週3回計12週間するグループと、「運動しない」グループの三つに、無作為に分けた。
「激しい運動」は自転車を全力で20秒こぐのを計3回するもので、合間に2分間は軽くこぎ、準備運動とクールダウンも含め計10分。「持続的な運動」は最大心拍数の7割程度で45分間、自転車をこぎ続ける有酸素運動で、全体で計50分かかる。激しい運動中の負荷は持続的な運動の4~5倍だ。
12週間後の健康効果を調べた結果、運動した2グループはいずれも心肺機能の数値が2割程度上回り、糖尿病にかかわるインスリン感受性の指数も大きく改善した。「運動しない」グループは前後で改善していなかった。
研究チームは「多くの人は運動しない理由に『時間がない』ことをあげる。計1分間の激しい運動を続けるには高いモチベーションが必要で、だれにも適したわけではないが、持続的な運動よりも効率よく健康増進できる可能性がある」としている。(黒田壮吉)