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自己肯定感が問題のカギ(下) 【原記者の「医療・福祉のツボ」】

2017年10月02日 10時19分38秒 | 私自身や健康
自己肯定感が問題のカギ(下) 【原記者の「医療・福祉のツボ」】
2017年9月29日 (金)配信読売新聞

 人間が生きていくときの様々な困難に深く関係している自己肯定感。日常の言葉で「自信」と言い換えてもよいのですが、その中身はけっして単純ではありません。自己肯定感には2種類あり、他者との比較に基づく自己肯定感は不安定で、他者に対する攻撃に走ることもあります。
不安定な「競争的自己肯定感」
 臨床心理士の高垣忠一郎さん(立命館大学名誉教授)は、「競争的自己肯定感」と「共感的自己肯定感」という2種類の区別を、『生きることと自己肯定感』(新日本出版社)という著書で示しています。
 「競争的自己肯定感」とはどういうものか。「自分が役に立つ能力、特性を持つから必要とされ肯定されるという条件付きの愛情による自己肯定感」「競争に勝ち、他人より優れていることで満たされる競争的自己肯定感」「他者と比較し、自分の優越性を見せつけようとする自己肯定感」――だと高垣さんは説明しています。
 そういう自己肯定感は不安定です。競争に負け、他者より劣っていると感じたら、容易にひっくり返って自己否定感や劣等感に変わります。頭脳、外見、地位、財力、さらには芸術やスポーツの能力といった物差しの全部で抜群という人は存在しないので、全員がどこかで負けています。何らかの分野でトップに立っても転落の不安がつきまとうし、老いによる衰えは避けられません。
ありのままの自分でいいという「共感的自己肯定感」
 もう一つの「共感的自己肯定感」とは何でしょうか。「自分が自分であって大丈夫と感じるもの」「かけがえのない自分をありのまま受け 容い れ、それゆえにかけがえのない他人に共感できる自己肯定感」「身近な人間にかけがえのない存在としてまるごと愛され、その苦しみを共感され、ありのまま受け容れられるような共感的な人間関係のなかでこそふくらんでくるもの」だといいます。他者を尊重するという点で、競争的自己肯定感と異なります。
 自分の弱さや欠点を含めて、あるがままでいいという感覚。これでいいのだという感覚。そう、この自己肯定感が高い人物の代表格は「バカボンのパパ」でしょう。彼は、常識外れの行動で人からどう思われても「これでいいのだ」と全く気にせず、人を憎んで否定することもありません。
 ここまで何を言っているのかわかりにくい方は、「世界に一つだけの花」の歌を口ずさんでみてください。2種類の自己肯定感の違いをわかりやすく表現していると思います。あるがままだと向上心がなくなるかというとそうではなく、自分を高めたいという気持ち、何かをやりたいという意欲は、他者と比べなくても持てるはずです。
学校教育、競争社会がもたらす「とらわれ」
 能力や成果を物差しにして、他者と比べることでしか自己肯定感を持てないと、成功しているとき以外は苦しくなります。ではなぜ、それにとらわれるのか。一つの要因は家庭での育てられ方でしょう。無条件で愛される体験がないと、自分には価値がないと感じたり、親の期待に応えて「よい子」を演じたり、かまってもらうためにワルぶってみたり……。
 学校と社会のありようも大きな影響を与えます。学校教育と受験では、教師による評価、他者との比較にさらされ続けます。社会人になっても選別、比較は続きます。非正規労働の拡大などで格差が大きくなった世の中では、生き残り競争のストレスと不安が強まります。
 一方、権利意識を高める教育や法学の教育はあまり行われていません。しかも自己主張が疎んじられる社会なので、正当な権利を主張できず、不当な扱いを受けても、しかたがないと思ってしまう。主張できない自分の弱さに、またへこむ。そういう状況のほうが管理・統治する側には都合がよいのかもしれません。
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自己肯定感が問題のカギ(上)【原記者の「医療・福祉のツボ」】

2017年10月02日 10時15分54秒 | 私自身や健康
自己肯定感が問題のカギ(上)【原記者の「医療・福祉のツボ」】
2017年9月26日 (火)配信読売新聞

 日本の社会には、我慢と協調を求め、自己主張するな、波風を立てるなという傾向が今でも根強く存在します。 前回に論じた権利意識についても、わがまま、ゴネ得といったイメージを持つ人がけっこういるようです。たしかに、行きすぎた権利主張をする人がいないわけではありません。けれども、まっとうな権利意識は自分を大切に思うことであり、自己肯定感・自尊感情と重なります。自己肯定感・自尊感情は、引きこもり、虐待、依存症といったメンタルな問題や、教育・福祉・社会にかかわる様々な課題を解くカギになります。困難を抱えた人に対して、否定したり責めたりすると、劣等感、自己嫌悪、無力感、自暴自棄など、よくない心理状態にますます追い込んでしまいます。前向きになるには自己肯定感が欠かせないのです。
否定が自信を奪い、状況を悪化させる
 引きこもりの人は、なぜ引きこもるのでしょうか。精神疾患で何かに恐怖を感じているような場合もありますが、多くの場合、引きこもりの人は、他者からどう見られているかを、たいへん気にしています。それが怖くて、外へ出たいのに出られないのです。「いつまでもそんなことでどうする」「甘えるな」などと叱られたら、よけいに自分はダメだと感じます。
 いじめ、児童虐待、DV(配偶者などによる暴力)などの被害者は、自分を否定される体験を重ねる中で、自己肯定感を持てず、自分が悪いと考えてしまうことが少なくありません。加害者の力に支配されていると、そこから逃げるという選択肢も浮かばなくなります。職場のパワハラや過労の問題にも似た面があります。追い込まれた人が逃げ道として自死する悲劇も後を絶ちません。
依存症の根底に低い自己評価
 アルコール、薬物、ギャンブルなどの依存症は、身勝手なダメ人間という見方をされがちです。しかし、これらは行動をコントロールできなくなる病気なので、本人がやめたいと思ってもやめられないのです。なぜそうなるのか。依存する対象の物質自体が持つ力や、発症しやすさの生来の個人差も要因でしょうが、根底には共通して「自己肯定感の低さ」があるようです。
 人生がうまくいっていない、劣等感を抱いている、ストレスが大きい。そういう現実のつらさから逃げるために、酒や薬物に頼って心の痛みを紛らわせるのです。ギャンブルは勝ち負けのスリルに加え、誰でも偶然に勝てることがあり、成功体験を味わえます。
 自分の存在価値や存在のありように自信を持てないから、何かに依存してしまう。いろいろな依存症は「実存の病」と言えるかもしれません。リストカットなどの自傷行為を繰り返す人や摂食障害の人も、自己評価の低さが顕著です。
働けと責めるのは逆効果
 貧困状態にある人々や失業者、生活保護の利用者は、「負け組」になった敗北感や無力感を抱き、引け目を感じていることがしばしばあります。
 とりわけ生活保護には、世間から「怠けるな」「甘やかすな」といったバッシングが強く、労働能力がある場合はケースワーカーが何でもいいから早く働くように、と圧力をかけたりしますが、心理的に弱った状態の人を責めるのは逆効果になりかねません。否定されると、人は嫌な気分になって落ち込みます。まずは自信と意欲を取り戻せるよう、勇気づけることが大切です。そのプロセスを経てこそ、次の段階へ前向きに進めるのです。厳しく締め上げて頑張らせようとする「しごき思想」は、指導に名を借りたパワハラで、教育にも福祉にも合いません。
自己肯定感には2種類ある
 ただし、自己肯定感は2種類に分けられることに注意が必要です。他者との比較による自己肯定感と、自分も他の人もかけがえのない存在だと思える自己肯定感。望ましいのは後者です。この点については、次回に解説します。(原昌平 読売新聞大阪本社編集委員)
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「解散、何のため」 国難突破、人づくり... 有権者に戸惑う声

2017年10月02日 10時13分18秒 | 行政
「解散、何のため」 国難突破、人づくり... 有権者に戸惑う声
2017年9月29日 (金)配信共同通信社

 森友、加計学園問題や北朝鮮情勢の緊迫化など内外に多くの課題を抱えたまま衆院は28日の本会議で解散された。「国難突破」をぶち上げ、社会保障制度を全世代型に転換する「人づくり革命」の意義を強調する安倍晋三首相。だが、日々の生活でさまざまな課題に直面している人たちの思いは複雑だ。「いったい何のための解散なのか」。有権者からは戸惑う声が上がった。
 首相は2019年10月に消費税を10%に引き上げるのに伴い税収の使い道を変更し、国の借金返済から一部を幼児教育の無償化などに振り分ける方針を示した。「助かる」と賛成するのは、1歳の長男を育てる東京都練馬区の主婦山田紫帆(やまだ・しほ)さん(24)。団体職員の夫(32)の収入に頼るだけでは生活は苦しく、教育費の負担が重いと「子どもをこれ以上持ちづらくなってしまう」ためだ。
 ただ、今後の経済や財政の状況によっては無償化方針が揺らぐ可能性があるともみており、アベノミクスの行方を注視する必要があると考えている。「今、信を問うべきタイミングなのか」との疑念は消えない。
 安倍政権が打ち出す人づくり革命では、高等教育における授業料の減免のほか、返還不要の給付型奨学金の支給額増も検討。母子家庭で奨学金を受給している都内の私立大3年の竹内雅貴(たけうち・まさき)さん(22)は「歓迎すべきこと」としつつ、消費税の引き上げには「経済が停滞し、景気が悪くなれば生活に支障が出る」と反対の立場だ。
 「こんなに苦しいのに何が選挙だ」。都内でスーパーを展開する「アキダイ」の秋葉弘道(あきば・ひろみち)社長(49)は憤った。ここ1年で野菜や魚など生鮮食品の物価が上がった。安くしないと買ってもらえないため、収益が落ち込んでいる。
 景気が上向いたとの実感は乏しい。「消費税増税で顧客の財布のひもがさらに固くなる。そうなれば経営は破滅する」と危機感を募らせ、「教育も社会保障も大切だが、生活できなくなったら元も子もない」と語った。
 一方、損害保険大手の男性社員(39)は、安倍政権で緒に就いたばかりの「働き方改革」の議論が解散総選挙で停滞することを懸念する。
 以前、配属されていた営業職場では時間外労働が「過労死ライン」とされる月80時間以上になることもあり、こうした風潮を変えるためにも「解散後の選挙戦での議論できちんと取り上げてほしい」と訴えた。
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オバマ氏、進学する娘に涙 「心臓手術のようだった」

2017年10月02日 10時10分59秒 | 
オバマ氏、進学する娘に涙 「心臓手術のようだった」
2017年9月29日 (金)配信朝日新聞

 旅立つ娘に泣く父――。それは米国の大統領も同じ。オバマ前大統領(56)はこのほど、大学に進学した長女マリアさん(19)と別れる際、泣いてしまったエピソードを披露した。「心臓手術のようだった」と振り返った。米メディアが報じた。
 マリアさんは8月、父親の母校でもあるハーバード大学に進学。マリアさんを大学のキャンパスで見送った時のことについて、オバマ氏は25日の講演で「娘の前で泣かなかったことを誇りに思う」と振り返った。しかし「帰り道、私が泣き出し、鼻をすすり出すと、護衛者は離れ、前をずっと向いて、聞こえないふりをしていた」という。
 その上で「私たちが成し遂げたことが何であれ、人生の終わりに思い出となるものは、私たちの子どもが、そしてうまくいけば孫たちがもたらしてくれる喜びなんだと思う」と述べた。(ワシントン=土佐茂生)
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「解散権は首相の専権、は誤り」 衆院選巡り専門家対談

2017年10月02日 09時55分33秒 | 行政
「解散権は首相の専権、は誤り」 衆院選巡り専門家対談
構成 編集委員・高橋純子
2017年10月2日05時00分

 衆院総選挙が10日公示される。安倍晋三首相による唐突な解散に正当性はあるのか。結果次第で大政翼賛的な政治が生まれる危険性をもはらむ総選挙に主権者はどう向き合うべきか。長谷部恭男・早稲田大教授(憲法)と杉田敦・法政大教授(政治理論)に語り合ってもらった。
特集:2017衆院選
 杉田敦・法政大教授 今回の解散に正当性があるのか、まずは考えてみましょう。憲法53条には、内閣は一定数の国会議員の要求があれば臨時国会を開かなければならないとある。にもかかわらず、安倍内閣は3カ月も放置しました。
 長谷部恭男・早稲田大教授 53条の規定が設けられた趣旨については、現憲法草案が議論された第90回帝国議会で金森徳次郎国務大臣が説明しています。当時は国会常設制、つまり、内閣に召集されなくても、国会自身がいつ活動を開始していつ終わるのか決められるようにすべきだという意見が有力でした。これに対し金森は、常設制は現実的ではないので、代替手段として、一定数の国会議員の要求があれば国会を召集しなければならないことにしたと言っている。召集要求を無視する内閣が出てくることは想定していなかっただろうと思います。
 杉田 憲法施行後に出された政府見解は、53条に基づく要求があったとしても、内閣は諸般の条件を勘案して、合理的に判断して召集の時期を決めることができるとしています。では今回のような、森友、加計学園をめぐる疑惑を追及されたくないというのは、勘案してしかるべき「諸般の条件」に含まれるのか。
 長谷部 常識で考えれば、含まれません。
 杉田 国権の最高機関である国会の審議機能を実際上、行政の長が妨害した。憲法違反ではないですか。
 長谷部 53条との関係で言えば、合理的と考えられる時期、準備に必要な2、3週間を超えて召集を引き延ばすのは憲法違反だというのが学界の通説です。
 杉田 そしてようやく国会を開いたら、何の審議もせずに冒頭解散です。解散権は首相の「専権事項」と言う人もいますが、憲法にそんな規定はありませんね。
 長谷部 首相の専権事項というのは間違いです。政府の有権解釈でも、実質的な解散決定権は内閣にあると言っている。現実には、首相は解散に反対する閣僚がいれば罷免(ひめん)して解散を決めることはできるので、首相に主導権があるとは言えますが、専権ではない。首相が自由に議会を解散できるという主張が臆面もなくなされる日本は、主要先進国の中では例外的な存在となりつつあります。
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iPSで腎性貧血改善 マウスで、再生医療に期待

2017年10月02日 00時31分25秒 | 医療情報
iPSで腎性貧血改善 マウスで、再生医療に期待
2017年9月28日 (木)配信共同通信社

 不足すると腎性貧血を引き起こすタンパク質「エリスロポエチン」を作り出す細胞を人の人工多能性幹細胞(iPS細胞)から作製し、貧血のマウスに移植して症状を改善させることに成功したと京都大と香川大のチームが27日付の米医学誌電子版に発表した。
 腎臓の働きが低下して起きる貧血の再生医療や新薬開発に役立つ可能性があるとしている。
 エリスロポエチンは、成人では腎臓にある細胞から産生され、赤血球が作られるのを促進する。慢性の腎臓病などで腎臓が弱ると赤血球を作る能力が低下し、貧血状態になる。チームによると、腎性貧血の国内患者数は30万人以上という。
 チームは、iPS細胞に4種類の物質を加え、数週間後にエリスロポエチン産生細胞を作ることに成功。この細胞を腎性貧血のマウス6匹に投与して7カ月間観察したところ、血液中の赤血球の量を示す数値が正常値になった。
 これまで患者に使用されてきたエリスロポエチン製剤は、赤血球の量のコントロールが難しく、高価なことが課題という。
 チームの長船健二(おさふね・けんじ)京大教授(再生医学)は「今回の手法が人に応用できれば、赤血球の量をうまく調節し、経済的な負担も軽減できるのではないか」と話している。
 注)米医学誌はサイエンス・トランスレーショナル・メディシン
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【島根】邑智病院に育児ルーム 業務合間に授乳、おむつ替え 仕事と両立

2017年10月02日 00時26分49秒 | 地域
【島根】邑智病院に育児ルーム 業務合間に授乳、おむつ替え 仕事と両立
2017年9月28日 (木)配信山陰中央新報

 公立邑智病院(邑南町中野)が、子育て中の医師や職員の支援強化を目的とした育児サポートルームを院内に開設した。勤務中に授乳やおむつ替えをすることができ、女性が大半の職場で仕事と育児が両立できる環境を整えた。出産を終えた医師が早速、利用するなど重宝されている。
 サポートルームの名前は「すくすく」。以前は医師と看護師の仮眠室だった院内の37平方メートルの部屋を活用した。ベビーベッドや授乳用いすなどを新たに設け、室内で赤ちゃんの世話をしやすいようにしたほか、壁には動物などのシールを貼って楽しい雰囲気を演出し、12日に完成した。
 同病院によると、156人いる職員のうち119人が女性で、過去には、勤務中に授乳のため、自宅へ戻るケースもあったという。また、常勤医師10人のうち女性は2人で、同病院は、子育て支援を強化して働きやすい職場環境を整え、医師や職員の確保にもつなげようと開設を発案した。
 総合診療科の川又あゆみ医師(32)は勤務日にサポートルームを利用する。今年3月に長男の太陽ちゃんを出産し、8月末に職場復帰。「仕事を忘れたくない」と早期復帰を希望していただけに、開設を歓迎し、育児休業中の夫、隆さん(44)とともに訪れた太陽ちゃんをあやし、仕事の合間に世話を尽くす。
 川又医師は「昼休憩時の授乳の際などに活用している。子育てに使える部屋ができて、本当に助かる」と話した。
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原発「津波にびくともしない」 福島事故後も伊方でPR

2017年10月02日 00時04分14秒 | 原子力
原発「津波にびくともしない」 福島事故後も伊方でPR
荻原千明
2017年9月29日21時55分朝日新聞
【動画】「津波にびくともしない」「爆発しない」福島事故後もPR=荻原千明撮影
「津波などにもびくともしない」と原発について説明するクイズの解説画面=愛媛県伊方町

 四国電力伊方原発(愛媛県伊方町)の安全性をPRする県の施設が、東京電力福島第一原発の事故後も6年半にわたり、原発全般について「津波などにもびくともしない」「爆発する事はない」などと解説する展示を続けている。県は「一部が現状にそぐわない」として今年度中に展示内容を改善するという。
 施設は、伊方原発から約4キロ東の伊方町湊浦にある「県伊方原子力広報センター」。県が「原子力発電の正しい理解を深めるためのふれあい広場」として1982年に設置した。四電、県、町が共同出資した公益財団法人が運営し、昨年度は近くの小学校の児童ら1761人が訪れた。
 入り口近くの「情報サロン」には、原発についてクイズなどで学べるタッチパネル式モニターが2台ある。「もし大地震などがおきたら、原子力発電所はどうなるでしょう」という設問は、「1・そのまま発電する」「2・万一の事故が発生しないよう、原子炉は自動的にとまる」「3・大地震であればこわれてしまう」の選択肢から、2を選べば「正解」。「地震・台風・津波などにもびくともしないがんじょうな建物」「最大の地震を考えた設計」などと解説が付く。
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ギャンブル依存疑い、推計70万人 賭け金の平均は…

2017年10月02日 00時00分50秒 | 仕事
ギャンブル依存疑い、推計70万人 賭け金の平均は…
生田大介
2017年9月30日01時21分

 ギャンブル依存症の疑いがある人が全国に約70万人いるとの推計を、厚生労働省が29日に発表した。カジノ開設に向けた検討が進むなか、ギャンブル依存症対策は海外に比べて遅れているとされ、厚労省は「実態をふまえて、相談機関や医療機関の整備などを進めたい」としている。
特集:統合型リゾート(IR)
 ギャンブル依存症の調査は過去に何度か行われたが、今回は初めて全国規模の面接調査となった。研究班は「より実態を反映していると思う」とする。
 調査は5~9月、無作為に選んだ20~74歳の1万人に実施。4685人が回答した。「ギャンブルで負けたとき、取り戻そうとして別の日にギャンブルをしたか」「やめようと思っても不可能だと感じたことがあるか」など12項目について過去1年にあったかどうか聞き、点数化して判定した。
 その結果、依存症が疑われる20~74歳の人は全国に0・8%、約70万人いると推計した。男性は1・5%、女性は0・1%。調査で依存症が疑われた人の平均年齢は46・5歳。1カ月の賭け金は平均約5・8万円で、約8割の人はパチンコ・パチスロに最もお金を使っていた。
 また、生涯のうちに一度でも依存症だった疑いのある人は推計3・6%(約320万人)。同じ判定基準で調査した海外の例では、1~2%以下の国が多く、日本は比較的高いという。
 調査を担った国立病院機構久里浜医療センターの松下幸生副院長は29日の会見で「電話調査の国が多いなど、調査方法が異なるため比較は難しい」としたうえで、「日本では外国より(パチンコなど)ギャンブルが身近にあり、いつでも利用できるという環境の違いが影響している可能性はある」と指摘した。(生田大介)
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