自作の筋弛緩剤で襲撃か 女性殺害疑い少年を立件 大阪・高槻
大阪府高槻市の集合住宅で2月、住人女性(40)と娘の同級生だった男子高校生(17)が意識不明で見つかり、その後死亡した事件で、この男子生徒が持ち込んだとみられる注射器に筋弛緩(しかん)剤が入っていたことが27日、捜査関係者への取材で分かった。押収品などから、生徒が薬品を調合して筋弛緩剤を自作していたとみられることや、襲撃計画を示す記録が残っていたことも判明した。
府警は死亡した生徒が筋弛緩剤のほか、複数の凶器を準備した上で、宅配業者を装って押し入り女性を殺害したとみて、27日に殺人などの容疑で書類送検した。
捜査関係者によると、現場には手錠やスタンガン、警棒、注射器などが落ちており、注射器の中に入っていた液体を府警が鑑定した結果、筋弛緩剤のスキサメトニウムであることが判明。生徒の関係先から押収した端末などを調べた結果、生成に必要な薬品を購入したとみられる履歴や、事件に関する具体的な計画を示す記録が見つかった。
生徒は2月14日午後、大手宅配会社のものに似た制服を着て侵入したとみられ、現場で倒れているのが見つかった。肺に刺し傷があり、その後死亡。女性は頭蓋骨を折られ3月に低酸素脳症で死亡した。娘は女性と生徒がもみ合いになった際に外に出て無事だった。