摂食障害患者支える会:設立
2016年6月17日 (金)配信毎日新聞社
拒食症、過食症などの摂食障害に悩む人は全世界に約7000万人いると言われる。本人や家族、専門医らが集まり摂食障害の啓発や支援をする「世界摂食障害行動の日」が6月2日に制定され、東京都港区で「日本摂食障害協会」の設立発表会があった。協会は長年、摂食障害の治療にあたっている専門医が中心になり、2010年に「摂食障害センター設立準備委員会」として発足、今年3月に正式に設立された。
発表会には摂食障害に悩む患者、サポート団体、医師ら約150人が集まった。日本での正確な患者数ははっきりしないが顕在化しているだけで2万人、水面下にはこの10倍の人がいると推測されている。多くの人が治療を受けていない状態で、全身衰弱や自殺などで最期を迎えることもあり、精神疾患の中では7~10%と高い死亡率を示している。
協会理事長の生野照子さん(大阪メンタルヘルス総合センター長)は「単なるダイエット病ではなく、当事者は深い悩みを抱えており、青年期をピークに中年期にまで及ぶ深刻な病気。女性だけでなく、男性の患者も増えており、現代社会が抱える病の一つだ」と話す。
体験者から「自分を許し、受け入れることが大切。周囲の人から大丈夫だと言ってもらうことで回復することができる」という発言が出た。
また、元気そうに見える患者でも内面は非常に病んでいる▽原因は家族ではない▽だれにでも起こりうる▽早期発見、早期介入により完全に回復する――など、治療者によって全世界で提唱されている「摂食障害に関する九つの真実」が紹介された。【小川節子】
2016年6月17日 (金)配信毎日新聞社
拒食症、過食症などの摂食障害に悩む人は全世界に約7000万人いると言われる。本人や家族、専門医らが集まり摂食障害の啓発や支援をする「世界摂食障害行動の日」が6月2日に制定され、東京都港区で「日本摂食障害協会」の設立発表会があった。協会は長年、摂食障害の治療にあたっている専門医が中心になり、2010年に「摂食障害センター設立準備委員会」として発足、今年3月に正式に設立された。
発表会には摂食障害に悩む患者、サポート団体、医師ら約150人が集まった。日本での正確な患者数ははっきりしないが顕在化しているだけで2万人、水面下にはこの10倍の人がいると推測されている。多くの人が治療を受けていない状態で、全身衰弱や自殺などで最期を迎えることもあり、精神疾患の中では7~10%と高い死亡率を示している。
協会理事長の生野照子さん(大阪メンタルヘルス総合センター長)は「単なるダイエット病ではなく、当事者は深い悩みを抱えており、青年期をピークに中年期にまで及ぶ深刻な病気。女性だけでなく、男性の患者も増えており、現代社会が抱える病の一つだ」と話す。
体験者から「自分を許し、受け入れることが大切。周囲の人から大丈夫だと言ってもらうことで回復することができる」という発言が出た。
また、元気そうに見える患者でも内面は非常に病んでいる▽原因は家族ではない▽だれにでも起こりうる▽早期発見、早期介入により完全に回復する――など、治療者によって全世界で提唱されている「摂食障害に関する九つの真実」が紹介された。【小川節子】