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ヴィクトル・カラビスの交響曲第2番「平和の交響曲」作品18を聴く

2014-10-06 05:13:48 | 古典~現代音楽チェコ編
昨日は雨が降り続きウォーキングを休みました。
今回取り上げるのは、1923年生まれのチェコの作曲家カラビスが、
1959年から1961年にかけて作曲した交響曲第2番「平和の交響曲」作品18である。
ボヘミア東部で生まれた彼は、若い頃から音楽に興味を持った。
しかし、第二次世界大戦時にナチ党がプラハを占領したため、
彼はプラハで音楽を学ぶことができなかった。
戦後プラハ音楽院などで音楽を学んだ。
共産党への参加を拒んだため、音楽家としてのキャリアを
当初から築くことが難しかったようである。
プラハ放送局で子どものための音楽を作曲するなどして活動したようだ。
聴いたCDはズデニェク・コシュラー指揮、
チェコ・フィルハーモニー管弦楽団の演奏による。

第一楽章アンダンテ・モデラートは、鐘の音をあらわす音と、
フルートの悲しげな旋律で始まる。
そのあと弦楽器中心にゆったりとした旋律が奏でられて、
低弦が歩みをあらわすかのような音型を奏で、
金管楽器も加わり力強く盛り上がり、そのあとはいったん静まり、
フルートなど木管楽器中心に冒頭の旋律を引き継ぎ、
そのあとは弦楽器中心に穏やかな感じになり、
冒頭の鐘の音とフルートの旋律が繰り返され、最後静かに終わる。
第二楽章アレグロ・モルト・エ・ドラマティコは、
せわしない感じの音型が弦楽器により奏でられて始まり、
木管楽器や金管楽器が加わり、徐々にドラマティックに盛り上がっていく。
荒々しさと軽快さが、闘争を示している感じでもある。
なかなか聴き応えのある楽章で、最後力強く終わる。

第三楽章アンダンテ、モルト・クイエートは、
弦楽器が弱々しい音で旋律を奏でて始まる。
そこに木管楽器と打楽器も加わっていく。
金管楽器が突然鳴り始め、荒々しさみせる。
穏やかな部分と荒々しい部分が繰り返される。
第四楽章アレグロ・コモド・エ・ジョコーソは、
弦楽器による旋律がフーガ風に展開されて始まる。
そしてもう一つの力づよい旋律が繰り返されながら絡んでいく。
その旋律の一部はリヒャルト・シュトラウスの
「ツァラトゥストラはかく語りき」の最後のところで、
フーガ風に扱われる主題とも似ている。
バルトークのオーケストラのための協奏曲の終楽章を思わせる部分や
ショスタコーヴィチを思わせる部分もあるが、
最後は勝利を思わせるような華やかで明るい雰囲気の中で終わる。

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