Mars&Jupiter

おおくぼっちの屋根裏部屋へようこそ!

グスタフ・ホルストの「イエスよ、あなたは処女より生まれ」(H82)を聴きながら、三枚町から西谷まで

2010-12-21 05:31:36 | クリスマス特集・その他
昨日は三枚町から西谷駅まで歩きました。
今回から25日までは、クリスマス特集ということで、
クリスマスにちなんだ作品を取り上げていく。
今回はその初めとしてホルストの作品をあげておこう。
(相変わらずホルスト特集を引きずっている感じですが)
「イエスよ、あなたは処女より生まれ(Jesu,Thou the Virgin-born)」(H82)は、
1907年に作曲された4つの古いイギリスのキャロル第3番作品20bの中の1曲だ。
15世紀に書かれた作曲者不詳のキャロルを素材に使っているようだ。
聴いたCDはスティーヴン・レイトン指揮、ホルスト・シンガーズの演奏による。
テノール独唱が「イエス、そなたは乙女から生まれ」歌う旋律は、
しみじみとしていいが、それに合唱が応える形で第一節が終わる。
第二節はバス独唱が歌い、次に合唱が応える形となっている。
三節と四節もそのパターンの繰り替えしであるが、
独唱は英語であるが、合唱が繰り返すイエスを讃える詩はラテン語である。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

グスタフ・ホルストのエグドン・ヒース作品47(H172)を聴きながら、二俣川から鶴ヶ峰まで歩く

2010-12-20 02:38:08 | グスタフ・ホルストの交響曲・管弦楽曲
昨日は二俣川から鶴ヶ峰駅まで歩きました。
長く続けてきたグスタフ・ホルストの特集であるが、
いよいよ今回で終わりにしたいと思います。
最後にとりあげるのは、ホルストの管弦楽曲である。
エグドン・ヒース作品47(H172)、は、1927年に作曲された。
トーマス・ハーディの小説「帰郷」の中のヒース荒野の描写に
影響を受けて作曲された作品で、ニューヨークで初演された。
イギリスでの初演は1928年2月チェルトナムで行われ、
続けてロンドンのクイーンズ・ホールで行われたが、初演は不評だったようだ。
ちなみにロンドンの公演での指揮者はチェコのターリッヒだったようだ。
聴いたCDは、サー・エドリアン・ボールト指揮、
ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団の演奏によるもの。
曲はコントラバスで弱々しく奏される旋律に始まり、
フルートやファゴットなど管楽器なども加わり、
他の弦楽器も加わっていくが、荒涼とした感じがある。
人生の苦悩を思わせるかのようでもある曲は、
やがて、徐々に明るさを加え、ホルンやトランペットも入り、
迷走するような弦楽器の動きにオーボエが絡み、
さらにトランペットが加わっていく。
弦楽器はせかすかのような速い動きを見せもするが、
やがて静まり、ホルンが堂々とした主題を奏で、
トランペットも加わっていき、低弦は歩みのようなリズムを刻む。
その上で弦楽器や木管楽器が主題を繰り返していく。
木管楽器と弦楽器による静かな音楽がしばらく続き、
弦楽器のみによる合奏が、途中何度かフルートなど木管楽器が加わり中断する。

繰り返される弦楽器の旋律は、人生の厳しさを表現しているようでもある。
コントラバスが再び主題を奏で、弦楽器中心にその旋律が奏される中、
再び、中間部で現れた堂々とした主題が金管楽器に現れ、
他の楽器にも引き継がれ、やがて孤独感を示すトランペット・ソロが入る。
そしてそれに続きクラリネット・ソロも入り、
クライマックスを迎えることなく、最後は弦楽器のみで静かに終わる。
この曲で何かを期待してはいけない、何か劇的なものがあるわけではない。
「惑星」などにみられる派手なものを求めても何もない。
この音楽は、分かってほしいと思って作曲された音楽でなく、
人々の理解を拒絶しているような、難解な曲である。
この荒涼とした音楽は、彼の精神的な世界を投影しているのだろう。
この作品はホルストが自分自身のために書いた作品のような気がする。
ここには、彼の音楽に対する厳しい姿勢を感じたりもする。
ボールト盤は渋さのある演奏で味わい深さがあるが、
一般にはヒコックス盤が聴きやすいかもしれない。

なお、今回までとりあげたホルスト編やイギリス音楽編のCD等の情報は、
以下のアドレスの各分野のところで赤字NEWで示してあります。
http://www1.ocn.ne.jp/~bocchi07/ongaku-kenkyu.html
参考にしていただければ幸いです。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

グスタフ・ホルストの「エストメア王」作品17(H70)を聴きながら、西谷から二俣川まで歩く

2010-12-19 08:09:39 | グスタフ・ホルストの声楽曲・合唱曲
昨日は西谷駅から二俣川まで歩きました。
途中聴いたのは、ホルストの管弦楽付きの合唱曲である。
「エストメア王」作品17(H70)は、1903年に作曲された。
合唱とオーケストラのための古イギリスのバラードとなっている。
テキストはトーマス・パーシーがまとめ、1965年に出版した
「中世イングランドの詩歌の遺品」からとっているようだ。
曲は彼の師であるスタンフォードに献呈され、
1908年ロンドンで初演され成功を収めたようだ。
聴いたCDはヒラリー・ディヴァン・ウェットン指揮、
ギルドフォード合唱協会、フィルハーモニア管弦楽団の演奏による。
初期の作品らしく冒頭からしてワグナーを思わせるような感じだが、
イギリス民謡風の主題が流れるところは、その後の彼が作曲する
イギリス民謡を使った作品の数々を予感させる部分がある。
ドラマティックであり、合唱が歌う旋律は流れるように美しい。
小太鼓が鳴り響き、行進曲風に展開し、合唱が入るところは、
堂々としてなかなか聴きごたえがあり、男声合唱と女声合唱が掛け合い、
進行していく部分から合唱を中心に活躍し、管弦楽がそれに壮大さを加える。
エストメア王がハープを手にするところを合唱が歌う前では、
ハープが流れ、牧歌的な美しい管弦楽の間奏曲風の音楽を聴ける。
ロマンティックであり、このあたりからクライマックスを築き、
打楽器や金管楽器が加わり、合唱とともに盛り上がりをみせていく。
エストメア王が美しい女性を手にいれ、彼女を妻として結婚し、
それを祝うかのように合唱が高らかに歌い上げ、
最後管弦楽のトゥッティで堂々と終わる。
新婚時代のホルストらしいロマンティックな音楽である。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

グスタフ・ホルストの「とても美しい人」作品34の3(H130)を聴きながら、三枚町から新横浜まで歩く

2010-12-18 08:19:00 | グスタフ・ホルストの声楽曲・合唱曲
昨日は三枚町から新横浜まで歩きました。
途中聴いたのは、ホルストの合唱曲である。
「とても美しい人(Of one that in so fair and bright)」は、
1916年に作曲され、作品番号は34の3(H130)である。
テキストはメアリー・シーガーが編集した『中世詞華集』から。
聴いたCDはタンヤ・ヴィックスのソプラノ、ウィリアム・リーのテノール、
ヴィクトリア・シモンズのアルト、クリストファー・ヘッドのバス、
スティーヴン・レイトン指揮、ホルスト・シンガーズの演奏による。
テノール独唱に続き、一節目は合唱が応え、これを繰り返す形で始まる。
二節目はソプラノ独唱と合唱が交互に歌い、
三節目はソプラノ、アルト、テノール、バスの四重唱と合唱が交互に歌う。
短い曲であるが、趣向を凝らした作品である。
宗教的な内容の曲で、クリスマスが近づくこの時期にふさわしい。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

グスタフ・ホルストの6つの合唱用民謡作品36b(H136)を聴きながら、鶴ヶ峰から二俣川まで歩く

2010-12-17 06:06:19 | グスタフ・ホルストの声楽曲・合唱曲
昨日は鶴ヶ峰から二俣川まで歩きました。
途中聴いたのは、ホルストの合唱曲である。
6つの合唱用民謡作品36b(H136)は、1916年に作曲された。
聴いたCDはヴィクトリア・シモンズのアルト、
エリザベス・ヘンダーソンのソプラノ、
スティーヴン・レイトン指揮、ホルスト・シンガーズの演奏による。
第1曲「鍛冶屋の歌」は、吹奏楽のための第2組曲の
第3曲鍛冶屋に使われている有名な曲である。
「カン、カン、キ、キ、カン、カン」とリズムを刻んで始まる。
そのあとテノールとアルトがリズムを刻み、
ソプラノが歌詞を歌い、2回目には両者が入れ替わる。
第2曲「私は愛の種を蒔いた」は、美しい旋律の歌。
合唱が4節目まで歌ったあと最後五節目はアルト独唱があり、
これにソプラノ独唱が絡んで終わる。

第3曲「我が恋人を愛す」は、吹奏楽のための第2組曲の
第2曲無言歌に使われている有名な曲である。
詩がついた旋律を合唱で聴くのもなかなかいいものである。
3節目のところで女声の伴奏の上で男声合唱が歌うところがいい。
内容は愛の歌であるが、せつない感じの曲である。
第4曲「マタイ、マルコ、ルカとヨハネ」は、男声の歌うドローンの上に、
女声がユニゾンで歌い、グレゴリオ聖歌などを思わせる
宗教的な雰囲気を感じさせる曲である。
二節目の途中から女声がハーモニーを付け、美しい。
第5曲「そこに樹があった」は、女声たちが最初ユニゾンで旋律を歌う。
2節目からはハーモニーが付き、3節目からは男声が入り、
対位法的な技巧がみられ、軽快で楽しい曲である。
第6曲「スウォンジー・タウン」は、吹奏楽のための第2組曲の
第1曲行進曲に使われている有名な曲である。
「君、私のナンシーよ、さようなら、一万回のさようなら」
という歌詞を男声がユニゾンで歌い、始まる。
2節目からは女声合唱も入り、趣向の凝った曲であり、
変化をいろいろ付けており、終わり方もなかなかだ。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする