< 海のあくび >
蒸し暑くなってくると、毛皮をまとった海はその暑さをもてあます。
木板の冷たさが心地いいのだろう、廊下とか高い書架の上を好んで寝転がる。
じっと見つめていると、視線を感じて、
(なによ、そんなにジロジロみないでよ!)
と言いながら、眠気を隠して、なんとなーく女っぽいポーズを決める。
それでも、心底眠いものだから「不覚!」といった感じの女性にあるまじき
(猫らしいのだが)大あくびをしてしまう。
ちょっと慌てて顔をつくりなおすと、とりつくろうのだ。
(ねえ! ねえってば、いま、なんにも見なかったよね、ねっ!)
「あ、ああ・・・」
蒸し暑くなってくると、毛皮をまとった海はその暑さをもてあます。
木板の冷たさが心地いいのだろう、廊下とか高い書架の上を好んで寝転がる。
じっと見つめていると、視線を感じて、
(なによ、そんなにジロジロみないでよ!)
と言いながら、眠気を隠して、なんとなーく女っぽいポーズを決める。
それでも、心底眠いものだから「不覚!」といった感じの女性にあるまじき
(猫らしいのだが)大あくびをしてしまう。
ちょっと慌てて顔をつくりなおすと、とりつくろうのだ。
(ねえ! ねえってば、いま、なんにも見なかったよね、ねっ!)
「あ、ああ・・・」
だから、私たちの目線以下にいる人間は、完全に私たちに見下されていますにゃぁ。
冬なら暖かい温度の部屋の高い所も、また別の意味があって過ごしやすいから上りますが、このクソ蒸し暑い季節に上に上がるのは、バカ人間どもを見下すためですにゃぁ。
それを分からぬ人間どものおろかさったら、
にゃぁ、にゃぁ、にゃぁ、にゃお~ん!
あくびと笑いが止まらないですにゃぁ。
いつもコメントありがとうございます。
ラーメンだけでなくネコも造詣が深い・・・とは
博識なこと恐れ入りました。
たしかに海は家で一番自分が偉い、と思っているフシ
がございますです、はい。
まあ、しかし親馬鹿なわたしですから、そんな不遜
なところを含めて可愛いと思ってしまうのですよ。