<釧路、和商市場で昼餉>
根室本線の釧路駅。
厚岸や根室に向かう花咲線、網走に向かう釧網本線の発着駅でもある。
釧路といえば、なんといっても釧路湿原である。
大阪市の面積に匹敵する日本最大の湿原で、山手線がすっぽり入ってしまうほど大きい。
釧路湿原は六千年前には「古釧路湾」といわれ、海の入江だった。その湾が入口あたりで砂により閉じられ、海が湖に姿が変わっていき、長年をかけ土砂や堆積物によって埋められ三千年前に湿原となったそうだ。湿原の丘では貝殻などが容易に発見されるそうである。
いま見えているのは大湿原のごくごく一部なのである。
湿原のなかには、漢詩<偶成>に「未覚池塘春草夢」とあるアレ、大小の池塘(ちとう)と呼ばれる沼が点在し、屈斜路湖を水源とした釧路川が大蛇行して太平洋に向けてゆっくりと流れている。
車は通行できず保護区域となっているので、周辺にはおよそだが千百種の昆虫、七百種の植物、二百種の鳥類、四十種の哺乳類と魚類、十種の爬虫類と多様な動植物が生息している。
一番有名な、優雅で美しい丹頂鶴はアイヌ語で「サロルンカムイ(湿原の神)」というそうだ。
丹頂鶴は次回の楽しみにして、一路、海辺に見える釧路の街を目指したのである。
読みが難解な橋名、幣舞橋(ぬさまいばし)の近くの駐車場に車を放り込み、冷たい風を切ってずんずん歩いてきたのだ。ここまで来れば目当ての市場はもうすぐそこである。
さて、久しぶりの和商市場。
「あらっ、なんだ、休みかよっ!」
やっと探しだした鮨屋「竹寿司」の前でがっくり肩を落とす。一見、営業しているようだが正面入口に「本日休業」の紙が張り出されていた。
前に、といっても十数年前に来たときに食べた店だ。メニューにある、握りのセット「鶴」二千百円、タコの卵入りとあるがきっと前回食べたのはこれだろう。前のときには千五百円もしなかったと思う。現在価格でも好きなモノづくしの勝手丼よりは安いはずだ。
さあてどうするか。
しょうがない(失礼!)、和商市場名物の勝手丼にするか。
売り場にいくと、まずご飯を調達してこい、といわれる。
ごはん売り場にいくと白ご飯と酢飯があって狂喜する。刺身定食ならいざ知らず、丼飯に海鮮を載せるなら酢飯だろう。もともと鮨モード、かっぱ巻きを肴に呑めるくらい邪道者(外道者)で鮨飯好きなのである。白飯より五十円高い酢飯の小、二百二十円の量にした。
海鮮の売り場に戻り、ボタン海老、赤身、タラバ蟹、ホタテ、赤貝、八角、いくらを選択し、載せてもらった。牡蠣は厚岸で堪能済みなのでもちろんパスだ。
丼を持って再度ごはん売り場に戻り、三十円引き百五十円の蟹汁を調達する。
空いているテーブルをみつけ腰を下ろす。
まずは、蟹汁とともに調達したカップ酒「播州桃太郎の鬼ころし」を開けて、独り乾杯だ。車の運転がないと、昼間から罰当たりにも楽しめるのだ。
酢飯の勝手丼、これ、ズバリ大正解。海鮮と飯を「うまい旨い」とワシワシ掻き込むには、とにかくこれしかありませんて。
運転もないことだし、ホントは勝手丼を肴に二、三本カップ酒呑んだんじゃないか。そんな当て推量の問いにはお答えは差し控えたいでござる。
ご想像にお任せする。
→「厚岸で牡蠣狂ひ(1)」の記事はこちら
→「厚岸で牡蠣狂ひ(2)」の記事はこちら
根室本線の釧路駅。
厚岸や根室に向かう花咲線、網走に向かう釧網本線の発着駅でもある。
釧路といえば、なんといっても釧路湿原である。
大阪市の面積に匹敵する日本最大の湿原で、山手線がすっぽり入ってしまうほど大きい。
釧路湿原は六千年前には「古釧路湾」といわれ、海の入江だった。その湾が入口あたりで砂により閉じられ、海が湖に姿が変わっていき、長年をかけ土砂や堆積物によって埋められ三千年前に湿原となったそうだ。湿原の丘では貝殻などが容易に発見されるそうである。
いま見えているのは大湿原のごくごく一部なのである。
湿原のなかには、漢詩<偶成>に「未覚池塘春草夢」とあるアレ、大小の池塘(ちとう)と呼ばれる沼が点在し、屈斜路湖を水源とした釧路川が大蛇行して太平洋に向けてゆっくりと流れている。
車は通行できず保護区域となっているので、周辺にはおよそだが千百種の昆虫、七百種の植物、二百種の鳥類、四十種の哺乳類と魚類、十種の爬虫類と多様な動植物が生息している。
一番有名な、優雅で美しい丹頂鶴はアイヌ語で「サロルンカムイ(湿原の神)」というそうだ。
丹頂鶴は次回の楽しみにして、一路、海辺に見える釧路の街を目指したのである。
読みが難解な橋名、幣舞橋(ぬさまいばし)の近くの駐車場に車を放り込み、冷たい風を切ってずんずん歩いてきたのだ。ここまで来れば目当ての市場はもうすぐそこである。
さて、久しぶりの和商市場。
「あらっ、なんだ、休みかよっ!」
やっと探しだした鮨屋「竹寿司」の前でがっくり肩を落とす。一見、営業しているようだが正面入口に「本日休業」の紙が張り出されていた。
前に、といっても十数年前に来たときに食べた店だ。メニューにある、握りのセット「鶴」二千百円、タコの卵入りとあるがきっと前回食べたのはこれだろう。前のときには千五百円もしなかったと思う。現在価格でも好きなモノづくしの勝手丼よりは安いはずだ。
さあてどうするか。
しょうがない(失礼!)、和商市場名物の勝手丼にするか。
売り場にいくと、まずご飯を調達してこい、といわれる。
ごはん売り場にいくと白ご飯と酢飯があって狂喜する。刺身定食ならいざ知らず、丼飯に海鮮を載せるなら酢飯だろう。もともと鮨モード、かっぱ巻きを肴に呑めるくらい邪道者(外道者)で鮨飯好きなのである。白飯より五十円高い酢飯の小、二百二十円の量にした。
海鮮の売り場に戻り、ボタン海老、赤身、タラバ蟹、ホタテ、赤貝、八角、いくらを選択し、載せてもらった。牡蠣は厚岸で堪能済みなのでもちろんパスだ。
丼を持って再度ごはん売り場に戻り、三十円引き百五十円の蟹汁を調達する。
空いているテーブルをみつけ腰を下ろす。
まずは、蟹汁とともに調達したカップ酒「播州桃太郎の鬼ころし」を開けて、独り乾杯だ。車の運転がないと、昼間から罰当たりにも楽しめるのだ。
酢飯の勝手丼、これ、ズバリ大正解。海鮮と飯を「うまい旨い」とワシワシ掻き込むには、とにかくこれしかありませんて。
運転もないことだし、ホントは勝手丼を肴に二、三本カップ酒呑んだんじゃないか。そんな当て推量の問いにはお答えは差し控えたいでござる。
ご想像にお任せする。
→「厚岸で牡蠣狂ひ(1)」の記事はこちら
→「厚岸で牡蠣狂ひ(2)」の記事はこちら
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