<酔來軒のいかパッチン>
横濱橋商店街である。
アーケードを突き抜け、信号のところで左に曲がるとすぐに、創業八十年という老舗中華料理店「廣東料理 酔來軒」はある。
この店はディープな下町、横濱橋界隈では絶対外せない。
生命保険会社のCMがここで撮影されたり、雑誌やテレビなどメディアでもよく紹介されたりして、いまでは有名店だ。最近では韓国ドラマをリメイクした日本テレビドラマ「ボイス」のロケ地としても登場する。だからいつも店の前は客が並んでいる。
思い切りランチタイムを過ぎた時刻を選んだせいだろう、見事に空いている。
店内は昭和をどっぷり感じさせ、四人掛けが六卓、小上がり座敷に三つ円卓というキャパである。
どこでもどうぞ、というので奥の卓を選ぶ。
焼酎の水割りを頼み、貼り出されたメニューをゆっくり点検する。もちろん目当てはある。この店の一品料理「いかパッチン」だ。充分の間をとってから注文した。
いかパッチン・・・とはいかにも奇抜なネーミングだが、熱烈なイカ好きでなくても酒呑みならついつい心惹かれてしまうだろう。わたしがまさにそうだった。そそられたのだ。
(来た・・・)
飾り切り(松笠)したイカを湯通しし、たっぷりの白髪ネギを載せて熱々のネギ油を掛けまわしてある。
味付けが絶妙で、柔らかくぷりぷりした食感のイカが、冷えた焼酎水割りにジツによく合う。
お代りした水割りと料理が残り少なくなり、どうしようかと悩む。
店のイチ押しは、まかない料理からダントツの人気メニューに化けてしまった、言わずと知れた<酔來丼>だ。
細切り自家製チャーシュー、ネギ、もやし、メンマ、目玉焼きなどラーメンの具が載っている丼に、特製のタレに辛しを溶かして廻しかけ、混ぜ混ぜする、ビビンパの中華バージョンである。百円玉四枚、たったの四百円と激安だ。
でも、わたしは肝心のチャーシューに難がある。麺なら残ってもスープに沈められるが飯では無理。いずれ複数で来店したときに試してみたいが今回はパスだ。
一品料理と、酒をもうすこし飲んでから、できれば優しそうな店のお兄さんに頼みこんで半ラーメンで決めたい。
(あの大サービスの紹興酒、気になるなあ・・・)
頼むと、どのような飲み方にいたしますかというのでロックを所望した。軽そうな「揚げワンタン」も追加する。
価格は若い三年もの(450円)という大サービスで中熟成の十年もの、という紹興酒は甘味が強くないので飲みやすいが、どっこい力強さもある。
(うっへぇ~、なんかスゲェーたっぷりあるなあ!)
しこたま揚げワンタンに甘酢。なぜか唐突に長崎皿うどんを思いだす。圧倒的なビジュアルで、喰いきれるかどうか心配になる。
香ばしく揚げたカリカリのワンタンが甘酢でしんなりしている。ワンタンの中には旨みある豚肉で思いのほか旨い。しんなりしているところは食べやすいが甘い。
やはり・・・多かった。
腹一杯というか甘酢で胸一杯になってしまい、紹興酒を飲み切ったところで、再戦を誓い今回はここでギブアップしたのだった。
→「横濱橋界隈、高橋うどん」の記事はこちら
→「横浜三吉橋、埼玉屋食堂」の記事はこちら
横濱橋商店街である。
アーケードを突き抜け、信号のところで左に曲がるとすぐに、創業八十年という老舗中華料理店「廣東料理 酔來軒」はある。
この店はディープな下町、横濱橋界隈では絶対外せない。
生命保険会社のCMがここで撮影されたり、雑誌やテレビなどメディアでもよく紹介されたりして、いまでは有名店だ。最近では韓国ドラマをリメイクした日本テレビドラマ「ボイス」のロケ地としても登場する。だからいつも店の前は客が並んでいる。
思い切りランチタイムを過ぎた時刻を選んだせいだろう、見事に空いている。
店内は昭和をどっぷり感じさせ、四人掛けが六卓、小上がり座敷に三つ円卓というキャパである。
どこでもどうぞ、というので奥の卓を選ぶ。
焼酎の水割りを頼み、貼り出されたメニューをゆっくり点検する。もちろん目当てはある。この店の一品料理「いかパッチン」だ。充分の間をとってから注文した。
いかパッチン・・・とはいかにも奇抜なネーミングだが、熱烈なイカ好きでなくても酒呑みならついつい心惹かれてしまうだろう。わたしがまさにそうだった。そそられたのだ。
(来た・・・)
飾り切り(松笠)したイカを湯通しし、たっぷりの白髪ネギを載せて熱々のネギ油を掛けまわしてある。
味付けが絶妙で、柔らかくぷりぷりした食感のイカが、冷えた焼酎水割りにジツによく合う。
お代りした水割りと料理が残り少なくなり、どうしようかと悩む。
店のイチ押しは、まかない料理からダントツの人気メニューに化けてしまった、言わずと知れた<酔來丼>だ。
細切り自家製チャーシュー、ネギ、もやし、メンマ、目玉焼きなどラーメンの具が載っている丼に、特製のタレに辛しを溶かして廻しかけ、混ぜ混ぜする、ビビンパの中華バージョンである。百円玉四枚、たったの四百円と激安だ。
でも、わたしは肝心のチャーシューに難がある。麺なら残ってもスープに沈められるが飯では無理。いずれ複数で来店したときに試してみたいが今回はパスだ。
一品料理と、酒をもうすこし飲んでから、できれば優しそうな店のお兄さんに頼みこんで半ラーメンで決めたい。
(あの大サービスの紹興酒、気になるなあ・・・)
頼むと、どのような飲み方にいたしますかというのでロックを所望した。軽そうな「揚げワンタン」も追加する。
価格は若い三年もの(450円)という大サービスで中熟成の十年もの、という紹興酒は甘味が強くないので飲みやすいが、どっこい力強さもある。
(うっへぇ~、なんかスゲェーたっぷりあるなあ!)
しこたま揚げワンタンに甘酢。なぜか唐突に長崎皿うどんを思いだす。圧倒的なビジュアルで、喰いきれるかどうか心配になる。
香ばしく揚げたカリカリのワンタンが甘酢でしんなりしている。ワンタンの中には旨みある豚肉で思いのほか旨い。しんなりしているところは食べやすいが甘い。
やはり・・・多かった。
腹一杯というか甘酢で胸一杯になってしまい、紹興酒を飲み切ったところで、再戦を誓い今回はここでギブアップしたのだった。
→「横濱橋界隈、高橋うどん」の記事はこちら
→「横浜三吉橋、埼玉屋食堂」の記事はこちら
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