温泉クンの旅日記

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名古屋、大甚で呑む

2014-07-23 | 食べある記
  <名古屋、大甚で呑む>

 名古屋の伏見は歩いてみるととても小綺麗な繁華街であり、オフィス街でもあった。



 縦横に広い通りが交差していて、ある通りでちらっと横をみてびっくり仰天した。



(な、なんなんだ、あの浮いた巨大な球体は・・・)
 歩行者のほとんどが気にしていないのは地元だからだろう。あとで調べて名古屋市科学館と判明した。球体はプラネタリウムだそうである。



 地下鉄七番出口のすぐ近くに、目当ての大甚(だいじん)本店はあった。創業は明治四十年というから百年を超す老舗の酒場である。



「いらっしゃい。お二階にどうぞ!」
 えっ、もう二階席なの。開店は四時、わたしが店に入ったのが四時半、たった三十分で一階の席が埋まったことになる。さすがの人気ぶりである。



 二階席もいっぱいになると、本店から数分あるいたところにある御園座の脇の店を案内するのだろう。



 煙草を吸うかどうか訊かれ、「吸います」と答えると、窓際の席に案内されて、とりあえず燗酒を注文した。 酒は日本酒とビールだけで焼酎は置いていないと聞いていたのだ。酒の銘柄は賀茂鶴と菊正宗しかない。銘柄を指定しなかったので、たぶん一階に樽で並んでいる賀茂鶴だろう。

 つまみはガラスケースに並べられた煮物や惣菜などの小鉢や皿を自分で選べるスタイルになっている。一階にも、もっとあるのでご自由に選んでくれという。



 煮穴子、しらす、サラダを選び、熱燗で呑み始める。



 やっと、来れたぜ。
 旅先では地元客が多い酒場にできるだけいくことにしている。
 三、四年前のあるときに呑んでいる席で、旅で行った酒田の「久村の酒場」の話で盛りあがっていると、そうそう名古屋にも有名な老舗酒場があるという。そのとき聞いた「大甚」の名前をわたしは頭に焼きつけて、ひたすら機会を窺っていたのである。



 さすがに老舗で、徳利にも猪口にも、大甚の文字が入った特製のものを使っている。
 煮穴子の味付けがとにかく絶品で、口でほろりとほどけて酒が進むこと。

 二階もどんどん客が入ってきだした。酒のお代わりと時価の刺身を一品頼むことにする。迷って青柳にきめた。



 青柳がこれまた新鮮で、嬉しいくらいの量である。
 酒を二本呑んだところで、ちょいと悩む。二合徳利だから四合である、もう二合くらいは楽勝だがまだ明るい五時台だ。日本酒は恐い。二合が四合になってしまうかもしれない。

 老舗の酒場である。うちの店には二度と来ないでくれ、というくらいどろどろに酔っぱらっても困る。このへんが切りあげ時だ。
 
 この店の営業時間は午後四時から九時までだが、八時を過ぎるとつまみがなくなることも珍しくないという。
 ということは一軒目の酒場が定位置なわけで、酔っぱらいは二軒目の店選びにどえらく頭を悩ませなければならないわけだ。



  →「久村の酒場(1)」の記事はこちら
  →「久村の酒場(2)」の記事はこちら
  →「名古屋駅のきしめん」の記事はこちら

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